女性の身体総点検!子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣のう腫、乳ガン(あるある)

女性特有の病気である子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣のう腫、乳ガンは発見の遅れが命とりにつながることもあります。早期発見がポイントです。足腰の冷えはホルモンバランスを崩し様々な影響を与える危険性があります

■女性特有の臓器で起こるトラブル
子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣のう腫、乳ガン

発見の遅れが命とりにつながることも!早期発見がポイントです!

■子宮とは?
子宮は膀胱と直腸の間にあり筋肉(平滑筋)でできています。
普段は玉子ぐらいの大きさですが、妊娠すると20〜30倍に膨張します。
その子宮と隣り合う卵巣は生理をコントロールする女性ホルモンを分泌し、赤ちゃんの元となる卵子を作る場所。
卵巣で作られた卵子は、排卵されたのち卵管で精子と出会い受精卵になります。
それと同時に子宮は子宮内膜という粘膜がコーティングされ受精卵が着床するための準備が進められます。
受精卵は子宮へ向かい準備された子宮内膜に無事着床すると妊娠が成立。
しかし受精卵の着床がないと子宮内膜は体外に排出されます。
つまりこれが生理になります。

■子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)
子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)とは、子宮を形作る筋肉に出来るコブ状の腫瘍です。
女性ホルモンの分泌がさかんな30〜50代に多く、30代以降では3人に1人がなると言われています。
基本的には良性腫瘍なので治療を必要としない事が多いですが、恐いのは気付かないうちにコブが大きくなることです。

■子宮内膜症(しきゅうないまくしょう)
子宮内膜症(しきゅうないまくしょう)は、20〜30代の女性に急激に増えている病気です。
子宮の内側にコーティングされる子宮内膜は、受精がなければ剥がれ落ち、生理として排出されます。
ところが子宮内膜症になると、子宮内膜を形作る細胞が卵巣や卵管さらには他の臓器など本来あるべきではない所に出現し、生理周期に合わせて増殖・剥離を繰り返してしまいます。
つまり子宮以外の場所で生理と同じ現象が起こってしまいます。
子宮以外の場所には、剥がれ落ちた子宮内膜細胞が排出される出口がないためそこに溜まり、周りの臓器と癒着を起こします。
この癒着が卵巣や卵管で起こると排卵が出来なくなったり、卵子の通り道が塞がれるため不妊につながってしまいます。
そして発見が遅れれば子宮や卵巣をに摘出しなければならなくなります。

■卵巣のう腫(らんそうのうしゅ)
のう腫とは液状の腫瘍のことで、卵巣内に体液などの液状成分で満たされた腫瘍ができ、それが大きくなることで卵巣が腫れてしまう病気です。
卵巣には神経が通っていないため腫瘍が育っても症状が出にくい臓器。

■子宮ガン検診
問診・内診・超音波検診・細胞診など(所用時間はおよそ15分)
厚生労働省の指針では20才以上の女性に受診を勧めています

■生理でわかる子宮・卵巣の病気
女性にとって一番大事なのは月経で、月経がちゃんと来ているかということは女性の健康のバロメーターになります。
生理は体調と密接な関係があるため、1回や2回当てはまらなくても正常の生理の範囲内といえますが、それが長期間続くようだと注意が必要です。

●生理量の目安
多い日でも普通サイズのナプキンを2〜3時間換えなくても大丈夫なくらいが目安
始まったばかりなのに1日1枚というのは問題あり

●生理周期の目安
25〜38日で毎月一定であること
期間は3日〜8日間で毎月一定であること

●生理痛の目安
日常生活に差し障りがあるような痛みがないこと
10代では身体が未成熟なため痛みが強く出ることがあります

●注意点
・生理の量や生理の期間が増えた、他の場所が太っていないのに下腹だけが出て来た人は子宮筋腫の可能性があります。

・生理の量が減った人は卵巣のう腫により卵巣機能が低下したことが考えられます。

・痛みが強い人は子宮内膜症の可能性があります

■子宮・卵巣の病気原因
子宮内膜の増殖と剥離を繰り返す生理は組織の破壊をともないます。
さらに卵巣は卵子を放出するたびに表面が破れ修復を繰り返しています。
つまり生涯月経数の多い現代人(晩婚化、少子化、初潮の低年齢化)はそれだけ細胞を酷使することになり、子宮・卵巣の病気になる危険が高くなっています。

●足腰の冷え
冷えはずっと長く続くとホルモンのバランスが崩れて月経痛の原因になったり、不妊症の原因になったりします。
足の冷えは血流が滞り、血液から熱がどんどん奪われていく現象です。
静脈の血液は冷えたままだと心臓に戻れず周囲から熱を奪い適温になろうとします。
そして子宮・卵巣は最も冷たい血液に最初に触れる臓器。
そのため子宮・卵巣は熱を奪われ機能低下してしまう可能性があります。
もしこれが卵巣で起これば女性ホルモンや卵子の生産に問題が出ます。
さらに筋肉でできた子宮は収縮しずらくなり、経血の出方に問題が発生し、痛みもひどくなる可能性があります。
経血には不要になった子宮内膜細胞やホルモンが含まれ、滞った経血は子宮にダメージを与え病気を発症さえる可能性があります。

■冷えの予防・解消法
1:冷えに無防備にならない事

2:下腹部を圧迫しない事

3:運動で血液循環を良くする
  ぶるぶる運動(毛細血管を改善して免疫力アップ!)

4:湯船につかりましょう

冷えを予防改善し、健康になる子宮・卵巣を保ちましょう

■乳ガンとは
乳ガンとは、母乳を作る場所である乳腺にできる悪性の腫瘍のことです。
乳ガンは身体の表面近くに「しこり」となってあらわれるため、自分しだいで早期発見がしやすい病気です。
しこりは良性腫瘍の場合もあり、すべてのしこりが乳ガンということではありません。
女性ホルモンであるエストロゲンが発生と増殖に関与しています。
つまり乳ガンは年齢にかかわらずすべての女性にリスクがあります。
また胸の大きさと乳ガンのなりやすさは無関係です。
エストロゲンは主に卵巣から分泌され、乳腺を発達させ乳房の発育を促します。
しかし乳腺にガンが発生した場合、このエストロゲンがガン細胞の増殖を促してしまいます。

■乳ガン簡単セルフチェック
生理が終わってから行う
生理中は乳房が張りしこりに似たものが出来やすいので、 生理が終わってから一週間以内に行うのがベストです
閉経後の方は月に1回チェック日を決めて行いましょう

●乳ガン視診
鏡の前で両腕を頭の後ろで組み、胸をピンと張ります その状態のとき乳房に「ひきつれ」や「くぼみ」「でっぱり」などがないかチェックします。
また乳輪に「変色」や「へこみ」がないかチェックします。
さらに両腕を腰にあてて後ろに引き、胸の上部を張った状態で同様に「くぼみ」「でっぱり」などがないかチェックします。

●乳ガン触診
まずチェックする側の腕を上げ、必ず胸を張り反対側の手でチェックします。
指を4本揃え、指の腹全体で「の」の字を描くように動かし「しこり」がないかチェックします。
このとき乳房をつまむと脂肪としこりを間違ってしまうこともあるので乳房はつままないようにします。
もし「しこり」が見つかっても良性か悪性か判断がつかないので病院で見てもらいましょう。

■乳ガン検診
問診・視診・触診・超音波検査・マンモグラフィなど(所要時間30分)
厚生労働省の指針では40才以上の女性に受診を勧めています

・生理後一週間以内
・乳房の病気の専門は乳腺科か乳腺外科(内分泌科でもOK)
・しこりがあれば超音波検査で良性か悪性か推測
・マンモグラフィは乳腺を鮮明に写しだし、1ミリにも満たない小さな腫瘍でも発見できる乳房専門レントゲンです