体内時計を改善して不眠症解消!睡眠障害改善!脳の体内時計と腹の体内時計を規則正しくし、身体の各臓器や皮膚にある体内時計を正しくコントロールさせましょう。質の良い睡眠が健康を保ちます。正しく体内時計をリセット!
最近、眠りに深刻な悩みをかかえる人が急増しています。
毎晩寝付きが悪い、朝なかなか起きられないなど。
これをただの睡眠不足だと思っていたら大間違い!
気付かないうちに身体の中の体内時計がくるっているかもしれないのです。
最近の研究では、この体内時計がとても重要な働きをしていることがわかっています。
いったんこの体内時計の働きがくるうと、高血圧、糖尿病、心臓病、ガンになる可能性が高まります。
さらには、憂鬱であったり、イライラするなど、うつ病のような状態になることも。
■睡眠障害の実態
いま働き盛りの世代で睡眠障害で悩まされている人が増えています。
睡眠障害が進行すると、日によって睡眠時間はバラバラで昼間も強い眠気に襲われます。
●睡眠障害の症状
昼間の眠気、頭痛、めまい、疲労感、胃腸不良
■眠気のリズム
眠気は午前中は弱くなっていきます
昼過ぎに少し強まりますが、また夕方頃まで弱くなっていきます
夜10時頃を境に一気に眠くなります
■体内時計の仕組み
最近の研究では、体内時計はたくさんあり、全身の様々な臓器・皮膚などにも体内時計があるそうです。
体内時計は時計遺伝子という遺伝子であり、時計遺伝子は動物から植物まであらゆる生物の体内でリズムを刻んでいることがわかっています。
身体にはたくさんの体内時計を統括する親時計があり、それが脳になります。
朝、太陽の光を浴びると親時計が身体の各臓器等にある体内時計を統率して正しく働かせます。
■2種類のホルモンで体内時計が正しく働く
目から入る光で朝を感じると、脳はズレていた全身の体内時計をリセットし、身体に活動するように指示します。
そして脳にある親時計の指示で“コルチゾール”というホルモンが分泌され血液によって全身に運ばれます。
コルチゾールは全身に朝を伝えるメッセンジャーの役割をしてくれます。
それぞれの器官が持つ体内時計を親の体内時計に合わせてリセットして廻ります。
すると全身の臓器がリズムを合わせて正しく働き始めます。
こうして血圧・体温・心拍・呼吸数などが最も良い状態に保たれます。
そして夜になると親の体内時計の指示で“メラトニン”というホルモンが分泌され全身に夜が来たことを伝えます。
身体はリラックスして眠りやすい状態になります。
つまり2種類のホルモンが全身の体内時計に正しく朝と夜を伝えることで健康が維持されています。
■体内時計のトラブル
夜遅くまで明るい場所で夜ふかしをしていると、脳がまだ寝る時間ではないと勘違いして親の体内時計を巻き戻してしまい、夜を伝えるメラトニンも分泌されません。
その結果、体内の指示が来ないため身体は時間外労働をしいられ身体のリズムが崩れていきます。
こうして身体のリズムが崩れた状態が続くと、自律神経の働きに乱れが生じ、血圧も下がらず高血圧や心臓病の危険性が高まってしまいます。
さらに血糖値を調整するホルモンであるインスリンの分泌が悪くなり、糖尿病を招くなど様々な病気につながってしまいます。
昼夜交代で働く男性の前立腺ガンのなりやすさは、昼間働く人に比べて3倍も高くなります。
■体内時差ボケの原因
・休日の寝だめ
・朝の二度寝
・1時間以上の昼寝(仮眠を取るなら30分以内で短かめに)
■腹時計(胃などの体内時計)は第二の親時計
夜になって親の体内時計が休息の指示を出しますが、夜遅くに飲んだり食べたりすると、消化器官が自分の体内時計を活動時間に変えてしまいます。
さらには他の臓器の体内時計も自分に合わせて活動時間に変えてしまいます。
すると親の体内時計の指示に従がわないで、勝手にズレ始めた各臓器の体内時計に、脳は大混乱してしまいます。
このような状態が長く続くと脳の機能自体が衰えていき、うつ病・記憶力の低下・認知症のような状態になる危険性が高まります。
■体内時計リセットの仕方
●夜10以降の大食いは禁物
腹の体内時計を狂わせる原因になります
●毎日起床時間を同じにする
脳の体内時計を決まった時間にリセットする習慣を身に付ける
●朝に光をいっぱい浴びる
目覚めのホルモン コルチゾールを増やす
●起きたらすかさず朝食
起きてから1時間以内に朝食を摂るのがポイント
これで脳と腹の体内時計を同時にリセットします
●日中活動的に過ごし睡眠の質を改善
■脳の体内時計は年齢とともに衰えてしまう
高齢になると活動量が減り、人との接触も減ってきます。
すると生活のリズムのメリハリが悪くなり、そのため身体のリズムのメリハリも悪くしてしまいます。
その結果、睡眠の質も悪くなってしまいます。
夕方5時前後に活動量を少し上げることでメリハリを良くし、睡眠の質を上げることができます。
■体内時計 若返りのポイント
1:昼寝は午後1〜3時の間で30間程度で短く
目を閉じて、じっとしているだけでも脳の疲労が取れます
短い昼寝の習慣がある人は認知症の確率が3分の1に減ります
2:軽い運動を午後5時前後に30分間程度行う
夕方の居眠りが襲って来る前に身体を動かして眠気が入ってくるのを先延ばしにする方法です
■夕方の軽い運動方法
イスに座って行います
●肩の上げ下げを10回(肩こり予防)
●手のひらの押し合いを10回(胸の筋肉を刺激)
ポイントは息を吐きながら手のひらを押し合います
●足首の曲げ伸ばしを10回(脚・腹の筋肉を刺激)
足を伸ばして床から浮かせ、つま先を上げ下げします
睡眠・覚醒のリズムを改善!
スペクトラム色も光の強さも、朝日に匹敵する明るさの光!
単に明るい光ではなく、より自然に近い光線で体内時計のずれから起きる体調不良改善します。
■豆知識
●忍者はネコで時間を知る!!
江戸時代の忍者はネコを時計がわりに活用していたそうです。
明るさによって変わるネコのひとみを見て忍者は時間を判断していました。
朝の6時頃はひとみが丸く、8時頃には玉子型、10時頃は柿の種、正午は針のような形。
●イタリアの医師が朝昼の規則正しい体重の変化を発見
ガリレオ・ガリレイ時代のイタリアの医師は天井から吊った特製の体重計に乗って生活し、自分の体重の変化を調べ続け、昼と夜とで数百グラムの体重が規則正しく変化することを発見したそうです。