腰椎変性すべり症症について

腰痛の原因は、生活習慣や生別 、年齢職業などが複雑に関係していますが、多くの場合、腰を支える骨筋肉の故障が腰痛の原因となっています。急性期は安静にし、回復期に少しずつ身体を動かし腰痛を予防しましょう。

■腰椎変性すべり症とは?
第4腰椎と第5腰椎の間に起こりやすく、中年以降の女性に多くみられます。
椎弓の上下関節突起部分の断裂はみられず、椎間板の変性や椎間関節の変性に関連して起こります。
あらわれる症状としては、腰痛、座骨神経痛、足のしびれ、また足の親指に力が入らなかったり、足の筋肉の低下があげられます。

脊椎の安定に大切な椎間関節に問題(形態的な弱み)がある人に多く起こりやすいとされています。
老化による椎間板の変性や椎間関節の変性(椎間関節のすり減り)が強くなることで脊椎がゆるんだ状態になり、第4腰椎の下関節突起部分が第5腰椎の上関節突起部分を少し乗り越えて前にずれ、脊柱管が狭まり腰痛などの症状があらわれます。

すべり症には3つの種類があります
1:形成不全性すべり症
生まれつき椎弓部分の発育に問題があるために起こります。
多くは手術で治します。

2:分離すべり症
脊椎分離の症状から、その後すべり症になってしまった症状

3:変性すべり症
ここでも紹介している症状ですが、脊椎の分離がないのに、椎間関節に問題(形態的な弱み)があることに、椎間板の変性や椎間関節の変性が加わって生じたすべり症です

■腰椎変性すべり症の治療方法
程度の軽い場合はコルセットなどの保存療法を用いたりして、なるべく安静にします。
痛みがあるときは消炎鎮痛剤で炎症を抑え痛みを軽くします。
消炎鎮痛剤を使用しても効果がなく、痛みがはげしいときは神経ブロック療法を行います。
それでも効果がないときは手術療法を行い、神経を圧迫している脊椎の一部を切除したり、人工靱帯ですべりのある部分の脊椎間の動きを抑えたりします