カビは自然の土の中にいる生物で、植物の種にあたる胞子から芽を出し、根にあたる菌糸を伸ばし栄養を取り込んで成長する菌類の仲間です。
平均気温が18℃で湿度70%を超えてくるくらいの環境が最も胞子が飛びやすい状況になります。
カビの胞子は温度や湿度など条件が揃った時に着床すると菌糸を伸ばし2日で1万倍に増えるそうです。
■カビの種類
●アスペルギルス(室内全般にいるカビ)
台所、畳み、布団、観葉植物、和室、エアコン、靴、電化製品
●ペニシリウム(アオカビ)
冷蔵庫、子供部屋、食料庫、リビング
●クラドスポリウム(クロカビ)
お風呂、洗面所、脱衣所、トイレ、シンク下、天井、押し入れ
■カビの身体への影響
カビが成長する時には菌糸から出る酵素が化学反応を起こして揮発性化学物質が作られます。
人の身体は、体内に最近やウィルスが侵入してくると身体を守るためにIgE抗体が作られますが、カビが放出した揮発性化学物質を吸うと、免疫部隊であるIgE抗体が過剰反応を起こします。
こうなると本来侵入者を追い出すための反応である鼻水、くしゃみ、かゆみが起こり、身体を守ろうとしすぎる反応がでてしまいます。
■カビの対処方法
目に見えるカビはすぐに取り除くのが基本です。
●お風呂場:カビ取り剤を使って洗い流す
●キッチン周り:台所用の塩素漂白剤を使って洗い流す
●押し入れや壁:消毒用アルコールを布にしみ込ませふきとる
※ぬれ雑巾でカビををふき取ると湿度を与え逆にカビをひろげる危険があります。
■カビ撃退法
換気のポイント!
カビ撃退の第一歩は換気です!
●風が吹いてくる方角にある窓は多く開ける
●風を入れる窓と出す窓は直線上にせず、角度を付ける(部屋全体に空気が流れうまく換気できます)
●風の入口と出口は角度のついた場所どうしを、最低10分間開ける
●玄関を開けたら物騒だと思う時は、チェーンロックをしたまま開けても換気効果があります
●2階建ての家で、1階を換気するときは2階の窓を開ける
●風が吹いていない時は、風を入れる窓は15センチだけ開け、風を出す窓は全開にします。風がない日でも誘引効果により周りの空気を巻き込んで大きな風の流れを作り出すことができます。
●カビの胞子が溜まる場所を作らない。家具などの位置を工夫して風の通り道を作る
●風が通らない場所は扇風機で風の向きを変える
●風が入ってくる方向に窓がない場合は、植木やつい立てを置き風の流れを変えて、家の中に風が入ってくるようにする
■換気のタイミング
●部屋を閉めていると水蒸気がたまり栄養を与えることになりまたカビの胞子を着床させやすい状況になります。
●帰ってきたらすぐ10分間換気をする
●家にずっといる時は午後2時が換気をするベストな時間になります。最も気温が高く湿度が低いためです。
●除菌効果のある空気清浄機は換気後に使うと効果的です。