私達が食事などで摂取した糖は、腸から吸収され血液中に流れますが、この血液中の糖の量が血糖値になります。
この血糖値が食事などにより上昇すると、すい臓からインスリンというホルモンが分泌されます。
インスリンは血液中に流れている糖を細胞へと運搬し、この働きによって糖はエネルギーとして利用されます。
インスリンは食事のたびに血糖値をコントロールし、食後1時間かけて上昇し、その後2〜3時間かけて降下します。
■血糖値の乱高下
夏場の暑い環境などで動くとエネルギーの消費が激しく、大量の糖も消費されます。
血液中の糖がエネルギーとして使われていくと、こんどは肝臓や筋肉に貯えられていた糖が新たなエネルギー源として血液中へと流れだしていきます。
すると身体は無意識のうちに糖を求める状態になります!
空腹時などに、糖だけの大量摂取を行うと血糖値が急上昇します。
するとインスリンが大量に分泌され今度は急降下してしまいます。
血糖値の乱高下は血糖値をコントロールするすい臓に負担をかけます。
すい臓は高い状態の血糖値を元に戻すため大量のインスリンを分泌しますが、急激に糖が増えると処理しきることが出来なくなり、余った糖を脂肪細胞へと運搬してしまいます。
さらに度重なる血糖値の乱高下を繰り返していると、すい臓に過剰反応を引き起こしやすくさせ、少しの糖の摂取でも大量のインシュリンを分泌!身体全体にエネルギー不足を起こさせてしまいます。
その結果、倦怠感・だるさなどの夏バテの状態になります!
■血糖値の乱高下を引き起こす間違った糖分摂取!
●冷たく甘いドリンクを一気飲み・冷たく甘いデザートを一気に食べる
夏場の身体が糖を欲している状態で、吸収の良い糖を一気に摂取すると、腸から急激に糖が吸収され血糖値が急上昇してしまいます。
すると身体が危険を感じインスリンが一気に糖を処理し、今度は血糖値が急激に下がります。
●めん類だけの食事
めん類はそのほとんどが炭水化物で糖が多く含まれています。
しかも炭水化物のみでは吸収が速いため血糖値の乱高下が引き起こされます。
●空腹時にビールの一気飲み
アルコール類でも糖を多く含むものがあり、空腹状態で一気に摂ると急激に糖が吸収されやすく、血糖値の乱高下が起きます。
■自分で出来る血糖値コントロール!
●ポイント1:身体が糖を欲する状態をつくらない
・朝のエネルギー源の補給
夏は暑さでエネルギーを消費しやすいので、朝食を抜くと身体が糖を欲する状態になります。
この状態で糖だけ一気に摂ると血糖値の急上昇を招きます!
朝食は糖質やタンパク質の入っているものが良い
★バナナヨーグルト:バナナ(糖)+ ヨーグルト(タンパク質)
★豆乳(糖とタンパク質が同時に摂れます)
●ポイント2:血糖値を急激に上げる行為をしない
・糖だけの摂取を控える
野菜やタンパク質と一緒に摂る
食物繊維やタンパク質が血糖値が急上昇を和らげます
・アルコールはおつまみと一緒に摂る
一気飲みは控えて、枝豆や冷奴などのおつまみと一緒に摂ることが大切
・甘いものは少量ずつ
一度に大量に摂らず、少しずつ摂るようにする
★めん類でもそば粉のカイロイノシトールには血糖値をおさえる効果が期待できます。
そば(蕎麦)
■血糖値コントロール最適食材!
●黒糖(黒飴など)
ビタミンやミネラルが豊富に含まれているだけではなく、黒糖の黒い成分フェニルグルコシドには血糖値の上昇を緩やかにする作用があります。
またフェニルグルコシドは腸の中で余分な糖を捕まえ排出してくれる働きがあります。
■スルメイカで肝機能アップ!
スルメイカに含まれるタウリンには肝臓が排出する胆汁の生産を高め負担を減らす働きがあり、亜鉛には肝臓でアルコールを処理する分解酵素の働きを高める効果があります。
■ホウレン草で視力の低下を予防
ホウレン草に含まれるルテインが、紫外線などで発生する活性酸素を減らし、視力の低下を予防してくれます。