片頭痛の予防法、痛みが出る前にトリプタンを使用、頭痛ダイアリーで誘因を知る、予防薬

片頭痛は命にかかわることはありませんが生活に支障をきたしやすい病気です。
トリプタンという薬である程度抑えることができます。
片頭痛の予防薬もいくつかあり、ある程度症状を軽くすることができます。

片頭痛は我慢できない痛みを起こすことがあり仕事や家事など生活に支障をきたすこともあります。
脳などにはっきりとした異常がみられないのに頭痛を繰り返す頭痛を慢性頭痛といいます。
慢性頭痛の中に片頭痛や緊張型頭痛などがあります。
何らかの病気の症状として頭痛が起きるものとして、くも膜下出血、髄膜炎、脳腫瘍などがあります。
今まで経験したことがないような激しい頭痛は重大な脳の病気が原因の可能性があるので要注意です。

■片頭痛について
私たちの頭には三叉神経(さんさしんけい)という顔の感覚を脳へ伝える神経が通っています。
三叉神経の一部は脳の中の血管に巻き付くように伸びています。
脳に何らかの変化が起こり三叉神経の周りで炎症が起こることがあります。
また何らかの原因で脳の血管が拡張すると血管の周りにある三叉神経を刺激してしまいます。
そのため片頭痛では血管の拍動に合わせてズキンズキンとした痛みが起こります。

■片頭痛の特徴
・ズキンズキンという拍動性の痛みが頭の片側に起きる
・動くと痛みが悪化する
・痛みとともに吐き気がする

■片頭痛の原因
・三叉神経の炎症
・血管の拡張

片頭痛の発声には視床下部が関係すると考えられています。
視床下部でいろんな変化が起きると脳内のいろんなところで電位変化が起こり、脳内の物質変化などもきたした中で三叉神経の炎症、
血管の拡張などで片頭痛として感じられます。

■トリプタンで片頭痛の症状を抑える
トリプタンには三叉神経の興奮をやわらげる働きがあり、拡張した血管を収縮させて元に戻す作用があります。
効果的に作用させるには使うタイミングが重要になり、片頭痛の痛みの現れ方と関係しています。

痛みがほとんどない予兆期、続いて前兆期があります。
その後頭痛期になると痛みが本格化してピークとなります。
最後に回復期となり徐々に痛みが軽くなっていきます。

トリプタンは前兆期から頭痛期になるところが一番使うタイミングが良く効果があらわれやすいです。
頭が痛いと感じたらすぐにトリプタンを使った方がよいそうです。

■閃輝暗点(せんきあんてん)
閃輝暗点(せんきあんてん)という前兆がある方が2割ぐらいいます。
視野の中に光のギザギザがあらわれ5〜30分ほど続きます。
光が消えてしばらくすると頭痛が起こります。
閃輝暗点が出たタイミングでトリプタンを使用するとよいそうです。

■トリプタン使用時の注意点
トリプタンは血管収縮作用が強いため、高血圧、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などの持病がある人は使用ができません。

■片頭痛の誘因を避けて予防
片頭痛には痛みが始まるきっかけとなる誘因というものがあります。
片頭痛の誘因となっているものは人それぞれ違うためわかりにくいことがあります。

●月経、出産、更年期、寝不足、寝過ぎ、空腹
片頭痛の原因と考えられる視床下部がホルモンの分泌や睡眠や食欲などを司っているため、視床下部を刺激し片頭痛の誘因となります。

●ストレス、ストレスからの解放、人混み、騒音、天候の変化
自律神経と関わっているため視床下部を刺激するため片頭痛の誘因となります。

●まぶしい光、強いにおい
感覚への強い刺激となるため片頭痛の誘因となります。

■頭痛ダイアリーで自分の片頭痛の誘因を知る
頭痛ダイアリーでは頭痛が起きたタイミング、痛みの程度、日常生活への影響度、薬を使用したかどうかなどを記録します。
片頭痛の誘因となった可能性のある出来事も記録します。
頭痛ダイアリーで自分の片頭痛の誘因を知り対策を行うことが大切になります。

■片頭痛の予防薬
片頭痛が1カ月に2〜3回以上ある場合は予防薬を使った治療が勧められます。
脳の過敏になった部分を穏やかにして片頭痛を予防します。
片頭痛の痛みの程度や持続時間を減らすのに有効です。
トリプタンが効きやすくなるという利点もあります。
ただし予防薬はすぐには効かないので2か月以上は使い続けてみます。
頭痛の回数が減ったり症状が落ち着いたらゆっくり徐々に減らす必要があります。

・カルシウム拮抗薬
・β遮断薬
・抗てんかん薬
・抗うつ薬

●カルシウム拮抗薬
月2回以上の片頭痛の発作のある人が服用すると、8週間後には約64%で片頭痛の症状や発作の回数が軽減する効果が期待されています。
妊娠中や妊娠の可能性のある人は使えません。

●β遮断薬
妊娠中や妊娠の可能性のある人でも使えます。