歯茎の下がりと骨密度の関係、背骨若返り体操でいつの間にか骨折を予防、いつの間にか骨折チェック

歯茎が下がり歯の根元が見えている人はいつの間にか骨折のリスクが高くなっています。
50代以上の閉経後女性は背骨の骨密度の低下とほぼ同時期にアゴの骨密度の低下がみられるといわれています。

背骨は臓器により運動による刺激が伝わりにくいですが背骨若返り体操で腹筋や背筋を収縮させることで背骨に刺激が伝えることができます。

■いつの間にか骨折について
いつの間にか骨折とは、全く気付かないうちに背骨が折れている状態のことをいいます。
健康な人のであれば背骨の一つ一つは四角い形をしていますが、いつの間にか骨折を起こすと四角いはずの背骨が歪んで上下につぶれてしまいます。
この異変に気付かず放置していると背骨の骨折が次々に起こる危険性が高まります。
こうなると曲がった背骨によって心臓や肺が圧迫され心不全など命に関わる病の発症リスクが増大します。
背骨の骨折がひとつでもある人は、そうでない人と比べて8.6倍も死亡率が高くなるという報告もあります。

■いつの間にか骨折チェック
・高いところに手が届かなくなってきた
・最近ころびやすくなった
・以前より背が縮んだ

■歯茎の露出度と背骨の骨密度の相関関係
歯茎が下がってしまい歯の根元が露出しているといつの間にか骨折のリスクが高いと考えられています。
最近の研究では背骨の骨密度が低い人はアゴの骨密度が低い人と相関しているということが分かってきています。
特に50代以降の女性の場合、いつの間にか骨折の要因となる背骨の骨密度の低下が始まると、ほぼ同時期にアゴの骨密度も低下するということが分かってきています。
アゴの骨密度が低くなるとアゴの骨そのものも小さくなっていきます。
その結果、歯茎が下がり歯の根元が露出してしまいます。

歯茎が下がったり痩せたりする症状は歯周病にもなりやすいといわれています。
歯茎が腫れたり、歯磨きのときに出血するなどの歯周病の症状がある人は、背骨の骨密度の低下リスクが約2倍あるといわれています。

■身体測定で分かるいつの間にか骨折チェック
いつの間にか骨折で背骨が折れてしまうと、その影響で身長が縮んでしまいます。
20代の頃の身長と比べて身長が2〜3cm縮んでいた場合は要注意。
4cm以上縮んでいた場合は、すでにいつの間にか骨折が起きている可能性が高いです。

■運動などによる骨への刺激が大切
丈夫な骨を保つためにカルシウムなどの栄養素が欠かせませんが、同じくらい大切なのが運動などによる骨への刺激です。
背骨は太ももの骨などと違い、胃や腸といった臓器が周りにあるため運動による刺激が伝わりにくく骨密度を増やすことが難しい骨ともいわれています。

■自転車をこぐだけでは背骨への刺激が弱い
自転車をこぐ運動だけでは十分な刺激が背骨に届きにくいと考えられています。

■スクレロスチンと骨密度
スクレロスチンは骨の作り過ぎを抑える物質で、加齢と共に過剰に分泌される傾向があります。
そのため誰でも年々骨密度が減ってしまいます。
そのためスクレロスチンを減らすことが背骨若返りの第一歩になります。

■背骨若返り体操
足を肩幅に開き背筋を伸ばして立ちます。
おへそを背骨にくっつけるイメージで、お腹をグッと引っ込めます。
このときおへそ周りの筋肉を意識することがポイントになります。
お腹を思いっきり引っ込めると背骨を挟んでいる腹筋や背筋が収縮し、前と後ろから背骨に刺激が伝わります。
この刺激によって背骨の骨密度が増えていきます。
この体操を30秒1セットで1日5セット行います。
一度に5回続ける必要はなく、1日の合計が5セットになればいつ何回行ってもOKです。

息を止めると血圧が上がるため必ず呼吸しながら行いましょう。