姿勢を良くするためには、ひざを伸ばすことがポイントになります。
前屈を目安にしてストレッチ後のひざ裏の柔らかさをキープして生活すれば、老後も姿勢良く健康な体を保つことが可能になります。
ひざ裏を伸ばすことによって腰痛改善効果も期待できます。
■ひざ裏と健康の関係
ひざの裏は運動不足や加齢によってどんどん硬くなり伸縮性がなくなっていきます。
太ももとふくらはぎの間にあるひざ裏の関節がしっかり伸びなくなると、上半身の土台になっている太ももの筋肉に力が入らなくなってきます。
すると腰周りの筋肉に歪みが出て上半身を正しく支えくれなくなってしまいます。
そのため姿勢が悪くなり、その体勢が続いてしまいます。
年齢を重ねるとともに姿勢の悪さは背骨の椎間板変形や摩擦を引き起こし、やがて背中が丸くなってしまいます。
最悪の場合は寝たきりの原因になってしまうこともあります。
上半身だけを伸ばしていてもひざが曲がっていると重力のために上半身が前に下がってきます。
反対にひざを伸ばしてあげると腰が伸びて上半身を支える力ができます。
■ひざ裏の硬さ
・手がひざまで届く:非常に硬い
・手が足首まで届く:硬い
・指先が床に届く:柔らかい
・手の平が床に届く:非常に柔らかい
ひざ裏の硬さは前屈で分かります。
手がひざまで届く・手が足首まで届くという人は老後に背中が曲がってしまう予備軍で、指先が床に届く・手の平が床に届くという人は背中が曲がりにくいという状態になります。
■ひざ裏ストレッチのやり方
・ひざ裏全体をしっかり伸ばす
・ひざ裏を伸ばし体幹を鍛える
・ひざ裏を伸ばしながら骨盤の位置を整える
●ひざ裏全体をしっかり伸ばす
壁に向かって約1m離れた位置に立ちます。
鼻から息を吸いながら右足を前に出し、両手を肩の高さで壁につけます。
このとき右足は曲げ、左足はひざ裏がピンとのびるようにします。
壁をゆっくり5回押します。
お腹とお尻に力を入れ、少しずつ息を吐きながら5秒かけて押すと効果的です。
このとき壁を押すことに必死になって背筋や後ろ足が曲がってしまわないように注意しましょう。
常に背筋と後ろ足は真っ直ぐになるようにし、正しい姿勢を保つことを心掛けましょう。
最後に両手を伸ばし、かかとは床を強く踏みしめ5秒間キープします。
このとき一緒にゆっくり口から息を吐き切ります。
左右の足を変えて2セット行います。
●ひざ裏を伸ばし体幹を鍛える
壁を背にして立ちます。
このとき かかと・腰・背中・後頭部を壁につけ、その4点を意識して立ちます。
つま先を90度ほど開き、両ひざはなるべく内側に力を入れてくっつけます。
正しい姿勢と共にひざ裏を伸ばしてくれます。
手の平を壁につけながら5秒かけて口から息を吐きます。
このときひざと腕はしっかり伸ばして正しい姿勢をキープしましょう。
5秒かけて鼻から息を吸いながら手を返した状態をキープします。
これを1日1セット行います。
壁を利用して正しい姿勢を体に覚えこませましょう。
●ひざ裏を伸ばしながら骨盤の位置を整える
5秒かけて鼻から息を吸いながら両足を大きく広げて立ちます。
肩幅よりもかかとが外側にくるように足を広げます。
開く角度は90度くらいが目安になります。
5秒かけて口から息を吐き、ゆっくり腰を下げていきます。
このとき体を前や後ろに傾かないように注意しましょう。
体を傾けず真っ直ぐに下げることを意識しましょう。
その状態をキープして「ワン・ツー・スリー」と元気良く言いながら太ももを3回叩きます。
5秒かけて鼻から息を吸い、ゆっくり立ち上がります。
立った後「ワン・ツー・スリー」と言いながらお尻を3回叩きます。
これを3セット行います。
ひざに負担がかかる体操なので辛い人は無理をせず浅く行った方がよいです。
逆にできる人は深く下げるとより腰周りの筋肉が鍛えられて効果が高まります。
■ひざ裏を伸ばして腰痛改善
ひざ裏が伸びると姿勢が良くなり、腰の負担が減って痛みも減り軽く感じるようになります。
やがて腰痛改善につながっていきます。