疲れが取れない、季節の変わり目に体調を崩す、食欲が減り箸がすすまない、こうした何気ない症状は免疫力が低下している可能性があります。
免疫力は健康長寿になくてはならないものでもあります。
免疫力は小腸の絨毛(じゅうもう)が関係していて、肉、魚、卵などのタンパク質を摂ることで免疫力アップにつながります。
■免疫力について
免疫力とは私達の体内に入って来た敵を退治する免疫細胞の活力を示す指標のことをいいます。
免疫力は年齢を重ねるほど低下していき、70歳を超えると20代の頃の約半分以下にまで落ち込んでしまうと考えられています。
免疫力が高ければ健康を保ってくれるのに役立ちますが、低下すると体内で発生した異物を退治できなくなり「がん」を発症しやすくなったり、食べたものが誤って気管に入っただけで重度の肺炎を引き起こして死に至ることもあります。
■小腸の絨毛(じゅうもう)が免疫力アップのカギ
身体の中の免疫細胞の半分以上が腸にいると考えられています。
腸は食べた物の栄養を吸収し身体に送り込む小腸と栄養を吸い取った残りカスを便に変えて体外に排出する大腸に分かれています。
小腸の内側にはヒダの山が続いていますが、さらにその奥へ分け入っていくと細かな毛のような絨毛(じゅうもう)がびっしり生えています。
絨毛の生え方は人それぞれですが、しっかり絨毛が生えていれば免疫力は高く、何らかの理由で抜け落ちたり毛が短くなっていると免疫力が落ちていると考えられます。
しかし絨毛は一度抜け落ちても再生が可能とされています。
■小腸の絨毛に全身の免疫細胞の約60%が存在する
小腸の主な働きは食べ物の栄養を吸収することですが、重要な免疫の働きも持っています。
小腸には食べ物と一緒に毒素や病原菌が入ってくるのを防ぐ働きをしてくれています。
小腸の絨毛の中にはたくさんの免疫細胞がいて病原筋などを撃退してくれています。
全身の免疫細胞の約60%、数千億個を超える免疫細胞がいるといわれています。
■タンパク質で絨毛をフサフサにして免疫力アップ
タンパク質は、肉、魚、卵などに多く含まれる栄養素ですが、そのタンパク質に含まれるグルタミンというアミノ酸が小腸の活性化に有効といわれています。
体内に入ったグルタミンは小腸の重要なエネルギー源になり、短くなった絨毛を再び伸ばしたり、少なくなった絨毛を増やす働きをしてくれると考えられています。
高齢者のタンパク質の摂取量の平均は1日約68gですが、健康を維持していくためには75gのタンパク質を摂ることを目安とされています。
小腸の絨毛は新陳代謝が活発なので1週間ほどの短期間でも効果が期待できます。
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