病気の予防・改善ウォーキング法、いつもの歩幅に+10cmで正しい歩き方を意識し歩行年齢を保つ

健康のためにウォーキングは効果的ですが間違った歩き方を続けると健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
足腰が痛む、体重が減らない場合は歩き方が間違っている可能性があります。
いつもより歩幅を+10cmで歩くことにより様々な病気の予防につながります。

■歩行年齢
歩行年齢とは人の歩き方を科学的に分析し数値化したものをいいます。
歩幅、左右の足の間隔、歩行角度により、将来起こりやすい症状を予測します。
歩幅の目安は身長-100cmになります。
歩行角度は8度が平均値になります。
歩行年齢が若ければ健康寿命が伸びるだけでなく、様々な病気の予防にもつながります。

■1日あたりの活動量と病気の予防効果の関係
2000歩(早歩き時間0分):寝たきりの予防
4000歩(早歩き時間5分):うつ病の予防
5000歩(早歩き時間7.5分):認知症・脳卒中・心筋梗塞の予防
7000歩(早歩き時間15分):がん・骨粗しょう症・骨折の予防
7500歩(早歩き時間17.5分):サルコペニア(やせすぎ)の予防
8000歩(早歩き時間20分):高血圧症・糖尿病・コレステロール血症の予防
9000歩(早歩き時間25分):高血圧値・高血糖の予防
10000歩(早歩き時間30分):メタボの予防
12000歩(早歩き時間40分):肥満の予防

■筋力の低下が歩幅・歩行角度の悪化の原因
筋肉量は年齢と共に低下していき、それが悪い歩き方の原因になります。
特に歩幅と関係しているのが大腿四頭筋(だいたいしとうきん)です。
大腿四頭筋が衰えると体重を支えられなくなり歩幅が狭くなります。

歩行角度が広がるのは内転筋(ないてんきん)の筋力低下です。
足先を真っ直ぐに保てなくなり足が外側を向いてしまいます。

歩幅が狭く歩行角度が外側を向いていると転倒しやすくなります。

■歩幅を+10cmで病気予防
歩幅を広げるためには身体全体の筋肉を使う必要があり、歩行角度も小さくなってきます。
歩幅を+10cmすることで正しい歩き方の基本である「つま先での蹴り出し」「かかとからの着地」「背筋を伸ばす」ことが自然に出来るようになります。
さらに歩幅を+10cmは大腿四頭筋・内転筋・前脛骨筋の筋トレ効果もあります。

■歩幅チェック法
スリッパとメジャーを用意します。
まずスリッパを履いて自然に3歩ほど歩いて止まります。
スリッパが動かないように脱ぎます。
左右のかかとからかかとをメジャーで測ります。
歩幅の目安は身長-100cmになります。
もし狭かった場合はにぎりこぶし一つ分ほど歩幅を広げて歩くようにしましょう。

■歩隔チェック法
にぎりこぶしをかかとの間に入れます。
目安は8cm〜10cmほどになります。

■悪い歩き方は尿漏れの危険性が高くなる
左右の歩き方のバランスが悪いと骨盤底筋が緩んで尿漏れにつながる可能性があります。

■イスに座って行うひざ痛予防トレーニング
片足を両手で持ち上げます。
ひざを伸ばし足首を手前に引きます。
左右5回〜10回、1日2〜3セット行います。

■イスに座って行う尿漏れ予防トレーニング
片足をやや高く上げます。
足をクロスさせて戻します。
このとき足を組まないようにします。
左右5回〜10回、1日2〜3セット行います。

■イスに座って行う転倒予防トレーニング
足を肩幅に広げて地面につけます。
かかとを軸につま先を上げて下ろします。
上げた時に止めるとスネの筋肉に負荷がかかりより効果的です。
5回〜10回、1日2〜3セット行います。

■立って行う転倒予防トレーニング
イスの背もたれ持ち両足をそろえて立ちます。
かかとを上げ静止後に下げます。
5回〜10回、1日2〜3セット行います。

■高血圧予防・改善ウォーキング法
歩き始めはゆっくりで、会話が出来て息が上がらない程度のスピードで歩きます。
景色を眺めながら会話を楽しんで歩けばリラックス効果もあり血圧の安定に効果的です。

■糖尿病予防・改善ウォーキング法
血糖値が上がる食後1時間〜2時間以内に歩きます。
歩数計を着けて歩数を増やします。
なおかつスピードを上げるよりも歩幅を広めにして歩くようにします。