寒暖差による自律神経の乱れが活性酸素を増やし様々な体調不良の原因になります。
寒暖差疲労には自律神経を整えることが大切で、リラックスで副交感神経を優位にすることが自律神経を整えることにつながります。
根本的な体質改善には適度な運動が効果的で、自分にとって少しきつい程度の運動がすすめられています。
■寒暖差疲労について
春になると体調を崩す人が増えてきますが寒暖差疲労がその原因として考えられています。
春は1日の寒暖差の変動が激しく、昼間は暖かいですが朝晩は冷え込むことが少なくありません。
この寒暖差に身体がついていかないで体調を崩してしまい、それが病気の引き金になる場合があります。
春の寒暖差での体調不良は夏バテのきっかけになる可能性もあります。
■活性酸素が寒暖差疲労の原因
寒暖差疲労の主な原因は活性酸素にあります。
活性酸素とは殺菌力が強く細菌などを撃退する働きがありますが、増えすぎると正常な細胞なども攻撃してしまい人体を酸化させて害を及ぼすこともある物質です。
■寒暖差と自律神経の関係
自律神経とは無意識のうちに身体の各機能を調整するように働く神経で、内臓が正常に働くのも自律神経のおかげです。
自律神経には緊張状態のときに優位になる交感神経とリラックス
しているときに優位になる副交感神経があります。
自律神経は寒い場所では交感神経が優位になり、暖かい場所では副交感神経が優位になり体温を調節しています。
寒暖差が激しくなるとそれがストレスになり、交感神経が優位になりっぱなしになり、その影響で活性酸素が増えてしまいます。
つまり寒暖差が激しい春は自律神経が乱れて活性酸素が増加しやすくなり体調が崩れやすくなります。
■自律神経を乱す原因
・寒暖差
・気圧の変化
・移動や転勤
寒暖差以外にも様々な理由で自律神経が乱れ体調を崩しやすくなります。
■血管運動性鼻炎(けっかんうんどうせいびえん)
血管運動性鼻炎(けっかんうんどうせいびえん)は自律神経の乱れが原因で鼻水が止まらないなどの症状を引き起こす病気です。
鼻の毛細血管は鼻付近の体温などを調整するため寒いと交感神経の働きで縮み、暖かいと副交感神経の働きで拡がります。
ところが早朝など急激な寒暖差を感じると自律神経が乱れて鼻の機能がおかしくなり、鼻水が止まらないなどの症状を引き起こすことがあります。
朝に症状が出る以外にも、発熱がない、花粉症とは違い目がかゆかったり充血しない、冷え込んだ夜の翌朝に症状が出るなどの症状があります。
■寒暖差がうつ病の原因になる
緊張やストレスがかかり交感神経が優位になると、脳を活性化させるドーパミンやセロトニンが分泌され活動状態になります。
そんなときに寒暖差などの影響でストレスが加わり限界を超えると、異常に張りつめていた交感神経が副交感神経に傾き今度はもとに戻らなくなってしまうことがあります。
自律神経は180度ひっくり返る性質を持っていて、ピークに達すると途端に副交感神経が優位になってしまうことがあります。
副交感神経が優位の状況ではやる気を起こさせるドーパミンやセロトニンが減ってしまい、うつ病を同じような状態になってしまいます。
■寒暖差に弱い人の特徴
・手足が冷たく感じることが多い
・熱中症にかかったことがある
・普段の生活が不規則
・お酒を週2回以上で、飲む量が多い
・ストレスや心配事を抱えている
飲酒量が多いとそれを分解するために余分なエネルギーを消費するため寒暖差に影響されやすくなってしまいます。
冷え性や熱中症の経験がある人は体質的に寒暖差に弱い傾向があります。
生活リズムが不規則だと自律神経が整いにくくなるため寒暖差に影響されやすくなってしまいます。
ストレスは交感神経を優位にさせるため寒暖差に影響されやすくなってしまいます。
■寒暖差疲労には自律神経を整えることが大切
自律神経のバランスを整えることが寒暖差による体調不良対策につながります。
現代社会はストレス社会で常に交感神経にスイッチが入って疲れてしまいます。
そのため日頃から副交感神経を優位にして自律神経を整えることが大事になります。
■目元温め法でリラックス
目の奥には動眼神経(どうがんしんけい)という脳神経があります。
動眼神経を刺激することによって副交感神経にスイッチが入ります。
タオルを水で濡らし軽く絞ります。
500Wの電子レンジで40秒温めます。
タオルの温度は人肌より少し熱い40℃くらいが適温です。
目の上に2分間のせます。
これで副交感神経にスイッチが入りリラックスできます。
■指先揉み法でリラックス
指の爪の生え際にある井穴(せいけつ)というツボには自律神経を切り替えるスイッチがあります。
身体の末端である指先には動脈から静脈へと血管が切り替わるポイントがあります。
この部分の血行が良くなると心臓へと巡る血流も促進され身体全体が温まりリラックスできます。
揉むと副交感神経が優位になります。
井穴は薬指を除く4本の指は副交感神経で、薬指だけは交感神経のスイッチになります。
爪の両側を指で強めに挟み左右に少しひねる感じで揉みます。
指1本に対して10〜20秒ほど行います。
■複式呼吸でリラックス
息を吐くことによって副交感神経を優位にするスイッチが入ります。
両手をお腹の上に置きます。
息を3秒で吸って、6秒で吐きます。
姿勢が良い状態で行い、10回ほど繰り返すと効果が期待できます。