睡眠不足は注意力の低下だけではなく、認知症やがんなどの病気とも関係していると考えられています。
睡眠不足はその他にも糖尿病、肥満、高血圧、心疾患、うつなどの様々な病気のリスクを高めてしまいます。
十分な睡眠時間を確保できない場合は、睡眠の質を高めることが大切になってきます。
睡眠の質は眠っている時間の過し方に大きく左右されます。
■睡眠不足でがんの発症率が高くなる
私達の体にはがん細胞から身を守る免疫機能が備わっています。
睡眠不足になると免疫機能が低下してしまい、がん細胞が活性化してしまいます。
■睡眠不足はアルツハイマー型認知症になりやすい
アルツハイマー型認知症は、脳が活動する際に発生する老廃物のアミロイドβが神経細胞を傷つけることで起こります。
アミロイドβは睡眠中に脳の外へ排出されるため、睡眠不足になるとアミロイドβが蓄積しアルツハイマー型認知症の発症リスクを高めてしまいます。
■夕食時の温かい汁物で睡眠の質アップ
夕食で汁物などの温かい食べ物を食べると体温が上がり、就寝前に下がることで眠気が訪れやすくなります。
就寝3時間前までに食事を終えるとよいです。
逆にお昼の温かい汁物は食事後に眠くなるので避けた法がよいそうです。
■朝に日光を浴びて睡眠の質アップ
質の良い睡眠のためには午前10時までに日光を浴びることが大切になります。
日光を浴びると体内時計がリセットされます。
また朝に日光を浴びることで夜にメラトニンという睡眠を促すホルモンがしっかり分泌されるようになります。
朝10時までに外に出なくても窓から差し込む光の中で30分以上過ごすだけで効果があります。
■食事で睡眠の質アップ
メラトニンはバナナ、大豆製品、乳製品に多く含まれるトリプトファンからも多く作られます。
■就寝1時間前の入浴で睡眠の質アップ
就寝1時間前にぬるめのお湯にゆったり浸かるのがオススメです。
水温の目安は38℃〜40℃、10分以上かけてゆっくり浸かることが質の良い睡眠につながります。
■昼寝は15分間以内にする
午後3時以降の昼寝は夜間の睡眠の妨げになります。
どうしても眠い場合は15分間だけの仮眠に留めておきましょう。
■アルコールは睡眠の質を悪くする
アルコールは寝つきが良くなる反面、睡眠の質を大幅に低下させてしまいます。
■就寝前のスマホは睡眠の質を悪くする
スマホのブルーライトは睡眠ホルモンのメラトニンの分泌を抑制してしまいます。
また就寝前に気持ちが高ぶると覚醒するホルモンのドーパミンが分泌されるため睡眠の質を悪くしてしまいます。
さらにはわずかな尿意でも感じるようになってしまいます。
■睡眠時無呼吸症候群が睡眠の質を悪くする
仰向けに寝ているとアゴが落ちて舌が落ちて気道を閉塞して呼吸が止まることがあります。
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に気道が狭くなり呼吸が止まってしまう病気です。
仰向けは気道が狭くなりやすいため無呼吸になりやすい姿勢です。
無呼吸は酸素が不足し寝苦しくなり、大きく寝返りをうち目が覚めてしまうこともあります。
また大きないびきも睡眠時無呼吸症候群のサインです。
重症化すると眠りを妨げるだけでなく、動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞を招いてしまうこともあります。
睡眠時無呼吸症候群の対処法としておすすめなのが抱き枕です。
抱き枕を使うことで仰向けの時間を減らし横向きの時間を長くできます。
■枕の高さが悪いと睡眠の質を悪くする
枕が適正な高さでないと寝返りが打ちずらくなります。
人は自然な立ち姿が最も体に負担のかからない姿勢だといわれています。
それをそのまま横にした形が理想的な睡眠時の姿勢になります。
つまり枕の高さが適正であれば真横から見たときアゴの角度は立ち姿と変わりません。
高い枕はアゴが引いて寝返りが打てないばかりか、アゴが下がって気道を狭くしてしまいます。
また枕が適正な高さでないと肩や首筋に負担がかかり肩こりや首こりの原因となってしまいます。