痛風対策、痛風予防のために、尿酸値を下げるポイント、食品のプリン体量、痛風発作

尿酸値が高いと関節に尿酸の結晶が出来やすくなります。
尿酸値が高い状態が続くと腎臓の機能も低下して、尿路結石や動脈硬化につながる危険性もあります。
そのため尿酸値を下げることが大切になります。
プリン体を含む食品を食べないのではなく、プリン体の量に注意することが大切になります。
肥満を改善することも尿酸値を下げることにつながります。

■痛風(つうふう)について
痛風(つうふう)の原因となるのは血液中の尿酸という物質で、尿酸はプリン体が肝臓で分解されるときに生み出されます。
余分な尿酸は腎臓の働きにより尿として排泄されますが、何らかの原因で尿酸の排泄が上手くいかなくなると血液の中に尿酸が増えて固まって結晶となります。
尿酸の結晶は足の指の関節などに溜まっていきます。
結晶が剥がれたとき白血球が異物とみなして除去しようと攻撃を始めます。
その結果、炎症が起こり痛みや関節の腫れを引き起こし痛風発作が起こります。

尿酸値の値が7.0mg/dLを超えると通風発作が起きやすくなります。
尿酸値は女性よりも男性の方が高いといわれています。
女性は女性ホルモンが尿酸値を抑えているためだと考えられています。
そのため閉経後は女性でも尿酸値が高くなりやすいといわれています。

■痛風結節(つうふうけっせつ)
多くの場合は足の親指の付け根に起こります。
さらに尿酸が増えると皮膚の下にも結晶が溜まりコブのように膨らんでしまうこともあります。
その結果として関節が変形してしまうのが痛風結節です。

■尿酸値が高いと腎臓の機能が低下する
関節についで尿酸の結晶が溜まりやすいのが腎臓です。
尿酸の量が増えると腎臓の中にも結晶が増えていきます。
そのため腎臓の機能も低下してしまいます。
腎臓は一度悪化してしまうと元に戻らず、最悪の場合は透析を行うことにつながってしまいます。

尿酸は主に腎臓から排泄されます。
血液の尿酸値が高い状態が長く続くと腎臓に負担がかかります。
尿酸値が高い人や痛風の人は動脈硬化が起こっている人も多くいます。
腎臓への負担に動脈硬化も加わって腎臓の機能が悪くなっていきます。

■痛風の薬は治るまで使用することが大切
痛風の発作は薬を飲めば治まりますが、尿酸が高い状態は続いたままになります。
関節の中には尿酸の結晶が残り続けることになります。
それを治療するために尿酸値を下げる薬を飲みます。
結晶化した尿酸が消えるまで薬を飲んでも数年かかります。

■痛風発作は再発しやすい
痛風発作が起こる人は普段の生活が尿酸値が上がりやすい生活になってしまっています。
すると尿酸値も高いままなので発作も起こりやすくなります。

■食生活の改善で尿酸値を下げる
注意が必要なのは食べ物に含まれるプリン体といわれる成分です。
プリン体が尿酸を多く作りだすもとになります。
プリン体は、肉、甲殻類、魚卵などに多く含まれています。
なるべくプリン体の多い食材を減らすようにします。

さらに調理の工夫も大切になります。
肉食よりも野菜中心にします。
プリン体は水によく溶けるので、茹でたりするとプリン体を減らすことができます。

■プリン体を多く含む食品
・たらの白子:50g(280mg)
・鶏レバー:80g(250mg)
・豚レバー:80g(228mg)
・牛レバー:80g(176mg)

・かつお刺身:5切れ(169mg)
・あじ干物:60g(148mg)
・大正えび:2匹(137mg)

・マグロ:80g(126mg)
・カキ:3個(111mg)
・サケ:80g(96mg)
・鶏ササミ:80g(123mg)
・豚ヒレ肉:80g(96mg)
・牛モモ肉:80g(89mg)
・納豆:小1パックg(46mg)

野菜でも大豆、ブロッコリー、キノコ類などのプリン体を多く含む物がありますが、あまり気にしなくてもよいそうです。
プリン体を避けることは不可能なので、プリン体の量を抑えることがポイントになります。
プリン体を含む食品を食べないというのではなく、その量に注意することが大切になります。
尿酸値が高い人は内臓類はできるだけ避けた方がよいです。
食物繊維などの繊維類なども一緒に摂ると吸収を抑える効果が期待できます。

■プリン体の1日の摂取量の目安
1日の摂取量の目安は400mg以下になります。

■果糖の摂取に注意
果糖を肝臓で分解するときに尿酸が上がってくると考えられています。
果糖は果物や甘い甘味清涼飲料水の一部などに多く含まれています。

■アルコールの摂取に注意
アルコールには尿酸値を上げる作用があります。
さらにビールはプリン体を含んでいるので要注意です。

■コーヒー、乳製品、ビタミンCに尿酸値を下げる効果がある
コーヒー、乳製品、ビタミンCには尿酸値を下げる作用があり、痛風にもよいといわれています。

■肥満改善で尿酸値を下げる
肥満でインスリンが増えると尿酸を排出しにくく尿酸値が高くなってしまいます。
肥満を改善すると尿酸値も下がってきます。
内臓脂肪が多いと尿酸値も高くなりやすいといわれています。
肥満は高尿酸結晶だけではなく高血圧なども合併しやすくなり、動脈硬化が進みやすくなり狭心症や心筋梗塞の危険も増してきます。

運動は激しい運動ではなくウォーキングなどの有酸素運動がおすすめです。
また普段の生活の中でも階段を使う、早歩きをするなどすると良いです。

■尿酸値を下げる薬
痛風発作が起きた人は薬を飲み続けることが重要になります。
尿酸の結晶をなくすには数年かかりますが、生活習慣も改善していけば再発の危険性を減らすことも可能です。
尿酸値を6.0mg/dL以下にすることが治療の目標になります。