疲労とは自律神経がサビている状態をいいます。
疲労の緩和・回復には良質な睡眠と鶏の胸肉などが効果的です。
疲れは活性酸素によって自律神経の働きが弱くなり作業効率が低下している状態をいいます。
鶏の胸肉のイミダペプチドには活性酸素による細胞がサビを防いでくれます。
疲れた自律神経は特に睡眠の質が大事になります。
眼精疲労には緑黄色野菜。
アーモンドで首・肩・腰の疲れを緩和。
納豆で脚の疲れを緩和。
■疲労について
疲労とは一過性の作業効率の低下をいいます。
疲労の正体は脳の自律神経の疲れだと考えられています。
デスクワークでも家事でも作業内容にかかわらず、脳では大量の酸素とエネルギーが使われます。
脳の自律神経を酷使すると酸素を多く消費するため、活性酸素が多く生まれてきます。
活性酸素が脳の自律神経の細胞をサビさせてしまう働きがあります。
細胞がサビると本来の働きができなくなってしまい、自律神経機能が低下して作業効率の低下につながってしまいます。
これが疲労感つながってしまいます。
特に女性は更年期などによって自律神経が不安定になることが多く、男性に比べて疲れやすい傾向にあります。
■鶏の胸肉のイミダペプチドで疲労の予防
疲れないようにするには、自律神経を疲れさせないことがポイントになります。
自律神経に作用して効果を発揮してくれるのがイミダペプチドという成分で、イミダペプチドを摂取すると脳の自律神経の中枢の活性酸素が発生して細胞がサビるところを防いでくれます。
イミダペプチドは鶏の胸肉に豊富に含まれています。
■睡眠で疲労を緩和
疲れた自律神経を回復さえるには睡眠が大事であり、特に睡眠の質が大事になります。
快適な環境で休むことがポイントで、寝汗をかいたり鳥肌がたったりしない快適な温度をエアコンなどで保つことが大切になります。
■いびきは睡眠の質を悪くする
いびきをかくと正しく呼吸ができていない状態です。
充分に酸素が脳に行き渡っていない可能性が高いです。
寝たのに疲れている人は要注意です。
病院などで、いびき治療を行うことも疲労解消に大切になります。
■疲労の数値化
自律神経センサーで、心拍数と心拍変動から自律神経の疲労度を測ることができます。
■紫外線による疲労
紫外線が目に入ってくることで交感神経が緊張状態に入り、結果として疲れを感じてしまいます。
紫外線も疲労原因のひとつなので疲れ防止対策としてサングラスを使うとよいです。
■疲労緩和に役立つ食材
●眼精疲労には緑黄色野菜
目の疲れはドライアイや目の筋肉の疲労などが原因となります。
ホウレンソウやニンジンなどの緑黄色野菜に含まれるβカロテンは体内でビタミンAに変わり、目の粘膜の潤いを保ち、目の乾燥を防いでくれます。
スマホやパソコンを多く使う人は色の濃い緑黄色野菜を摂ると効果的です。
●アーモンドで首・肩・腰の疲れを緩和
首・肩・腰の疲れは主に血行が悪くなることで起こります。
アーモンドに含まれるビタミンEには血行を促進する働きがあります。
10粒ほどで1食分のビタミンEが摂れます。
ビタミンEは油と一緒に摂ると吸収が良くなるのでドレッシングなどと合えて料理に使うと効果的です。
●納豆で脚の疲れを緩和
納豆に多く含まれるビタミンB2には、細胞の再生を助けて損傷した筋肉の修復効果が期待できます。
筋肉の収縮を促して脚の筋肉に溜まった疲労物質を排泄してくれます。
■疲れたときの甘い物の摂り過ぎは疲労回復の妨げとなる
砂糖などを摂り過ぎると、エネルギーの代謝や細胞の修復に使われるビタミンB群が多く消費されて体の疲労回復を遅くしてしまいます。
■慢性疲労症候群(まんせいひろうしょうこうぐん)について
慢性疲労症候群(まんせいひろうしょうこうぐん)とは自己免疫による神経系疾患をいい、疲れとはまったく別のメカニズムで起こる病気です。
私達の体の中には病原体を倒そうとする免疫システムがありますが、慢性疲労症候群は免疫が脳細胞に対して過剰に反応してしまい、脳が炎症を起こし運動障害を起こしている可能性が高いと考えられています。
もともとアレルギーや免疫病になりやすい人がストレスや感染症が重なって発病する人が多くなっています。
症状としては半年以上にわたって続く異常な疲労感があります。
治療法としては、和温療法で体を温めリンパ球の流れを良くしたり自律神経のバランスを整えたりします。
他にはビタミン剤や酵素の治療があります。
慢性疲労症候群は、現在では「筋痛性脳脊髄炎(きんつうせいのうせきずいえん)」という病名で使われているそうです。
■疲労・睡眠の治療の名医(2017年3月時点)
東京疲労・睡眠クリニック 院長
梶本 修身(かじもと おさみ)先生