脊椎動物の骨は周りが硬い部分で覆われていて中は血管・髄液(造血幹細胞)が詰まっています。
これまで骨は体を支えるためのものだと考えられていましたが、実は骨はホルモンを始め生理活性物質を出す内分泌臓器だということが分かってきています。
骨を活性化することによって様々な臓器が活発化すると考えられています。
骨ホルモンのオステオカルシンには臓器の働きを活性化させる働きがあります。
骨にあるタンパク質が全身を周り驚くほどの効果を発揮してくれています。
骨には体を支える以外に臓器の働きを助ける重要な役目があります。
●骨ホルモンのオステオカルシンですい臓の働きを活性化
骨の中にあるタンパク質のオステオカルシンは、すい臓の働きを活発にしてインスリンの働きを活性化させる効果があり、さらには筋肉に働きかけて糖を取り込みやすくしてくれています。
●オステオカルシンで認知機能改善
骨ホルモンのオステオカルシンには神経細胞の結合を維持させて記憶や認知機能を改善させる働きがあります。
●オステオカルシンで肝臓の働きを活性化
骨ホルモンのオステオカルシンが肝細胞の代謝を向上させて肝機能を向上させると考えられています。
●オステオカルシンで心臓病を予防
骨ホルモンのオステオカルシンが動脈硬化を防いで心臓病を予防すると考えられています。
●オステオカルシンで腸での栄養吸収を促進
骨ホルモンのオステオカルシンは小腸で働き糖などの栄養吸収を促進してくれます。
●オステオカルシンで生殖能力アップ
骨ホルモンのオステオカルシンが男性ホルモンを増やして生殖能力を高めると考えられています。
●オステオカルシンは皮膚にも影響を及ぼす
骨芽細胞が作るコラーゲンは皮膚組織と同じ種類で、シワの数と相関が高いといわれています。
●オステオカルシンは腎臓にも影響を及ぼす
骨が作るFGF23というホルモンが腎機能を向上させる働きがあります。
■血糖値(HbA1c)が高い人はオステオカルシンが少ない
血糖値(HbA1c)が高く糖尿病予備軍の人はオステオカルシンが少ないと考えられています。
骨密度とオステオカルシンの数値は必ずしも関係せず、骨密度を上げたからオステオカルシンが増えるとはなりません。
■骨ホルモンのオステオカルシンを増やす方法
背筋を伸ばしてゆっくり大きく伸び上がり、一気にかかとを落とします。
1日30回以上を目安に行います。
振動などの刺激が伝わると骨の細胞ネットワークが活性化して骨ホルモンが分泌されます。
血糖値が高めの人におすすめだとされています。
普段行う日常動作においても瞬間的には大きな負荷が骨にかかっています。
骨細胞は長い突起を伸ばして互いにつながりあっています。
そのため骨はある部分を刺激してあげると周りにも伝わっていき、全身の骨が活性化すると考えられています。