感染性胃腸炎の予防法!ノロウイルス、カンピロバクター、ロタウイルス

■感染性胃腸炎について
感染性胃腸炎とはウイルスなどが体に入ることで起こる病気です。
中でも冬場に急増するのがノロウイルスです。
主な症状は激しい嘔吐や下痢です。
ひどくなると10分程度の間隔で便意や吐き気をもよおします。
悪化すると脱水症状を引き起こしたりします。
高齢者が発症すると嘔吐物で喉を詰まらせたり、誤嚥性肺炎を起こしたりして危険な状態になることもあります。
感染性胃腸炎は3日〜4日ほど続くとされています。

■ノロウイルスの主な症状
・嘔吐
・下痢
・腹痛
・発熱

ノロウイルスの症状はカゼと似ていますが、ノロウイルスの場合は鼻水や咳などの症状がありません。

■ノロウイルスの感染原因
・生の魚介類
・ノロウイルスに感染した人の嘔吐物

ノロウイルスは生の魚介類などについていて感染力が強く、人から人へ感染する場合が多いです。
数十個程度のウイルスでも感染性胃腸炎を引き起こす可能性があります。
感染性胃腸炎・ノロウイルスが治っても1ヶ月はウイルスが出続けています。

■感染性胃腸炎の感染予防ポイント
生食の場合は衛生管理がきちんとされているものを食べるようにした方がよいです。
十分に加熱することで感染を防ぐことができます。
調理をした後にまな板などは他の食品と接触させないことも大切です。
使った調理器具は熱湯などで消毒することも大切です。

■ノロウイルスの感染予防手洗いのポイント
・石鹸をよく泡立てる
・指の間と付け根を洗う
・指先は手を丸めて円を描くように洗う
・親指と手首はもみ込むように洗う
・ペーパータオルで手を拭く

ノロウイルスの感染予防の基本は、ていねいな手洗いになります。
ノロウイルスの場合はノロウイルスを水道水で洗い落とす感じで手洗いします。
洗い残しがないように意識して洗うとよいです。
ノロウイルスはアルコール消毒は効果がありません。

■ノロウイルスは塩素系漂白剤で消毒
ノロウイルスに対しては市販の塩素系漂白剤を使うと消毒できます。
トイレの場合はトイレ・ドアノブ・壁など感染者が触れた場所を消毒することが重要です。
場所によって濃度を変えた希釈液を使います。
便や嘔吐物がついた床やカーペットなどは50倍の希釈倍率で、1Lの水に必要な原液の量は20mlになります。
トイレやドアノブなどは250の希釈倍率で、1Lの水に必要な原液の量は4mlになります。
希釈液を作るときはペットボトルを使うと便利です。
500mlのペットボトルのキャップは約5mlの容量になるので希釈液を作るとき便利です。
塩素濃度5%の濃度ではキャップ半分弱の原液を500mlの水に加えれば完成です。
消毒をする前には、必ず使い切りの手袋やマスクを着用しましょう。
ノロウイルスは乾燥すると空中に漂い、口に入って感染することがあるのでふん便や嘔吐物は乾燥しないうちに処理することが重要です。

■カンピロバクター細菌による感染性胃腸炎
カンピロバクターとは哺乳類や鳥類などがもっている細菌の一種です。
カンピロバクター細菌による感染性胃腸炎は生肉などが感染の原因になることが多いです。
カンピロバクター細菌による感染性胃腸炎は重症化すると神経症状が強くなり手足のまひや呼吸困難などを引き起こすこともあります。
予防には衛生管理や十分な過熱が大切になります。
カンピロバクター細菌などによる感染性胃腸炎には抗生物質が効果があるとされています。

■ロタウイルスによる感染性胃腸炎
ロタウイルスはノロウイルスと同じようにウイルスが原因となる感染性胃腸炎です。
ロタウイルスは子供がかかることが多いですが、大人に感染することもあります。

感染性胃腸炎は予防が大切で、発症したら感染をひろげないように注意が必要です。