内臓脂肪は適度な量だと健康で長生きする。内臓脂肪は内臓のすき間に溜まりす。内臓脂肪は適度な量だと超善玉物質アディポネクチンを作り、それを超えると悪玉物質が発生して高血糖・高血圧・高中性脂肪に!
■急激なダイエットに潜む落とし穴!!
本来、私達の身体には食欲を抑える“レプチン”という物質があります。
このレプチンは脂肪細胞から作られますが、急激なダイエットで脂肪を減らすとレプチンの量も減ってしまい、その結果食欲を抑えることが出来なくなりリバウンドを起こしてしまう可能性が高まります。
■内臓脂肪とは?
内臓脂肪とは内臓と内臓のすき間に溜まる脂肪のことで内臓自体につくことではありません。
内臓脂肪は見た目や触ってわかる皮下脂肪とは違い医療機器を使用しないとその量は把握が難しくもあります。
使われずに体内に余った脂肪は、腸間膜に一時的に保存され、消費されなければ数時間単位で脂肪として蓄積されます。
■内臓脂肪と皮下脂肪の役割
内臓脂肪は食事よりできるだけ多くエネルギーを溜め込み、次に食事を摂るまでエネルギーが切れないようにします。
いっぽう皮下脂肪は常に一定量の脂肪を溜め込んでおくことで寒さをしのぎ、女性では出産時に備えておく役割を果たします。
■内臓脂肪はどうやって溜まるのか?
食事で体内に入った脂肪は胃を抜け小腸から体内に吸収され、血管を介して筋肉などで使われます。
脂肪は動けば動くだけ使われますが、摂取してから動かず寝たりしてしまうと、脂肪は使う場所が限られ血液中に溢れ出します。
すると身体はそれを異常自体と察知して、溢れた脂肪を内臓の安全な場所へ移動させます。
それがコラーゲンで出来た内臓を保護する復腔です。
その中の小腸を守る腸間膜(ちょうかんまく)というところに脂肪はどんどん移動し溜まっていきます。
ケーキなどの糖分も使われずに体内で余ると腸間膜に向かい脂肪へと変化し溜まります。
飲んだり食べたりといった不規則な食生活が続くと、知らない間に脂肪や糖が身体中に溢れ始めます。
そして一時的な収納場所である内臓周りにどんどん移動し溜まっていきます。
運動などをしない限り内臓脂肪が減ることはありません。
■内臓脂肪から悪玉物質が!!
内臓脂肪は、脂肪細胞がいっぱい溜め込まれた状態でさらに食事などにより脂肪が入ってくると、内臓脂肪として溜め込まれず、血管内にあふれ出し高中性脂肪の状態になります。
しかも大きくなった内臓脂肪からは糖尿病などの原因となる悪玉物質が出てきて血糖値を上げ高血糖などになります。
そのため動脈硬化や血栓など出来やすく、脳硬塞や心筋梗塞を発生する確率が高くなります。
■内臓脂肪で作られる超善玉物質“アディポネクチン”
動脈硬化や血栓、脳硬塞、心筋梗塞の引き金になってしまう内臓脂肪ですが、実は最新の研究で心筋梗塞などを防ぐ超善玉物質“アディポネクチン”が内臓脂肪で作られていることがわかってきました。
“アディポネクチン”は抗老化物質の効果もあり、最新の研究では100歳を超えて元気な高齢者の体内には、老化を遅らせる“アディポネクチン”が多く存在していました。
また100歳を超えて元気な高齢者は、一般の若い人に比べてアディポネクチンの量が2倍も多いそうです。
脂肪細胞は脂肪を蓄積する倉庫だと思われていましたが、実はアディポネクチンを作る工場の役割も果たしています。
脂肪細胞は一定量の脂肪の蓄積であればアディポネクチンを作ってくれますが、その一定量を超えると悪玉物質が発生して高血糖・高血圧・高中性脂肪を引き起こします。
またアディポネクチンは内臓脂肪を肥大化させず、小さければ小さいほど良く作られます。
■ウェスト管理で内臓脂肪が減り突然死が無くなった
兵庫県尼崎市役所では、毎年 心筋梗塞で亡くなる人が出ていました。
その原因を調べたところ高血糖・高血圧・高中性脂肪という人が多くいたそうです。
そこでウェストが太くならないようにを自己管理を促したところ突然死がゼロになったそうです。
これは太いウェストと相関関係があり、内臓脂肪の溜まりすぎが大きな要因であることがわかりました。
●目安ウェスト(ポイントはおへそまわりで測ること)
男性85cm未満
女性90cm未満
■超善玉物質“アディポネクチン”を増やす!!
ウェストを細くしてアディポネクチンを増やすコツ
・歩ける時はとにかく歩く、エレベーターを使わず階段を使う!!
足の筋肉は身体の中で一番大きな筋肉なので、足を使うと効率的にカロリーを消費できます
・食事に気をつける
脂質、糖質、アルコールの摂り過ぎに注意する
ウォーキングシューズ(男性)
ウォーキングシューズ(女性)
フィットネスバイク
ランニングマシン
■“アディポネクチン”を増やす食材
大豆食品(納豆、とうふなど)
大豆タンパク質にはアディポネクチンを増やす効果があります。
ただし内臓脂肪がすでに溜まっている人は、そのまま大豆食品を摂っても、脂肪細胞の機能が正常化していないので、運動や食事の改善と合わせて摂ることが大切です。
枝豆 豆類