肩腱板断裂(かたけんばんだんれつ)、インピンジメントテスト!

■肩腱板断裂(かたけんばんだんれつ)について
肩関節には、腕と肩を結ぶ肩腱板(かたけんばん)という筋肉の束が4つあります。
この肩腱板が伸び縮みすることで腕をスムーズに動かすことができます。
しかし年齢を重ねるごとに肩腱板の弾力性が失われて硬くなっていきます。
すると関節の骨などが擦れて、まるでワイヤーが一本一本切れるように肩腱板が少しずつ損傷していきます。
挙げ句の果てには完全に断裂してしまいます。
要注意なのは、肩腱板が一つ断裂したくらいではたいした症状は出ないため、肩腱板断裂に気付くことが難しいことです。
60歳代では5人1人、70歳代では3人1人、80歳以上では2人1人が、何らかの形で肩の腱板が切れているといわれています。
そして切れたことに気付かず放置していると、次々と肩腱板が断裂していき、自力で腕を上げられなくなる危険性もあります。

■肩腱板断裂チェック(インピンジメントテスト)
下に下げた腕を横にゆっくりと開いて、腕の耳に付けるイメージで180度動かしてみます。
動かしている時に何らかの痛みを感じたら肩腱板断裂の可能性があります。
腕を上げた時に感じるピリッとした痛みをチェックします。

インピンジメントテストは、肩腱板の中で最も損傷しやすい棘上筋(きょくじょうきん)の状態を調べることができるテストです。
腕を上げる際、60度〜120度の範囲でピリッとした肩の痛みを感じた場合は、棘上筋が損傷し断裂している可能性が高くなります。

■肩腱板断裂の治療
肩腱板断裂は、早期発見すれば適切な運動療法などで進行を食い止めることが可能です。