ウェゲナー肉芽腫症(ウェゲナーにくがしゅしょう)、血管炎(けっかんえん)

ウェゲナー肉芽腫症とは免疫細胞が誤作動を起こし正常な細胞を攻撃してしまう病気です。
血管炎とは全身の血管を攻撃して炎症を起こすことです。
耳に出来ると耳痛や難聴が、目に出来ると眼球突出や視力低下が、鼻に出来ると鼻水の出ない鼻づまりの症状が起こります。

■ウェゲナー肉芽腫症(ウェゲナーにくがしゅしょう)について
ウェゲナー肉芽腫症(ウェゲナーにくがしゅしょう)とは、リウマチや膠原病(こうげんびょう)などの自己免疫疾患の一種です。
主にウイルスなどを攻撃する免疫細胞が、何らかの原因で誤作動を起こし、正常な細胞を攻撃してしまう病気です。

■血管炎について
ウェゲナー肉芽腫症の最大の特徴は、全身の血管を攻撃して炎症を起こすことです。
こうした病気を血管炎といいます。
血管炎を放置すると肺や腎臓の血管まで炎症が進み、呼吸困難や腎不全などを招くこともある恐ろしい病気です。

■ウェゲナー肉芽腫症の症状
ウェゲナー肉芽腫症の特徴は、血管の炎症を起こす際の副産物として肉芽腫(にくがしゅ)と呼ばれる特殊な出来物を造ることです。
理由ははっきりとしていませんが、特に鼻・耳・眼球などに多くの肉芽腫(にくがしゅ)を発生するといわれています。
耳に出来ると耳痛や難聴といった症状が現れます。
目に出来ると眼球突出や視力低下といった症状が現れます。
鼻に出来ると鼻水の出ない鼻づまりといった症状が現れます。
鼻の血管の炎症が進行すると、上顎などに神経の炎症が進み、口の中に痛みが出ることがあります。
さらに血管の炎症は、体中の関節や足の裏の神経にまで広がると、全身の関節痛や激しい足の裏の痛みに襲われることもあります。

■ウェゲナー肉芽腫症の原因
ウェゲナー肉芽腫症の原因は分かっていませんが、環境汚染や体質が疑われています。
ウェゲナー肉芽腫症に大切なのは早期発見です。
心配な人は耳鼻咽喉科、リウマチ・膠原病内科などを受診しましょう。

■ウェゲナー肉芽腫症の症状
・鼻水の出ない鼻づまり
・口の中の痛み
・関節痛
・足の裏の痛み

■ウェゲナー肉芽腫症を代表とする血管炎
・ウェゲナー肉芽腫症
・顕微鏡的多発血管炎
・チャーグ・ストラウス症候群
・ヘノッホ・シェーンライン紫斑病
・過敏性血管炎
・クリオグロブリン血症性血管炎
・皮膚白血球破砕性血管炎

■血管炎の多くで共通して現れる特徴的な症状
・ヒザ下の発疹
・紫色で少し盛り上がっているような発疹
・かゆみはないが押すと痛みが出る発疹

薬によるアレルギー反応などでヒザ下の発疹が出ることがあります。
適切な薬で治療すれば治ることが多いです。

■血管炎の症状
・発熱
・体重減少
・筋肉痛
・関節痛
・むくみ
・呼吸困難

血管炎は適切な治療で良くなりやすいので早期発見が大切になります。
健康6