声帯・喉(のど)の老化予防!声帯トレーニング法、誤嚥性肺炎

声帯・喉(のど)の老化予防!声帯トレーニング法、誤嚥性肺炎!声帯の筋肉を鍛えることで喉(のど)の老化を予防できます。
喉(のど)の老化は声だけの問題ではありません。
声帯の老化が身体の老化につながります。

■声の出るメカニズム
声帯は喉仏のやや下側にある2本のひだのことです。
呼吸するときは声帯が開き音は鳴りませんが、声帯を閉じた状態で肺から空気を出すと声帯が振動し音が鳴ります。
この音が声です。

■声帯の老化
声帯そのもの筋肉の一つで、声帯を開いたり閉じたりする筋肉を内喉頭筋(ないこうとうきん)と言います。
これらの筋肉が元気で、声帯をぴったりと閉じることができれば、健康的な声を出し続けることができます。
しかし声帯の筋肉が老化すると筋肉が収縮しにくくなり、声帯がきちんと閉まらなくて声に異常があらわれます。
声帯がきちんと閉まらないと隙間(すきま)から息が漏れてしまうため、長く声を出し続けることができなくなります。

■声帯の老化が原因で起こる現象
・高い声が出にくい
・音程が変化する
・声がかすれる
・大きな声が出にくい

■声帯と身体の老化
私達の身体は力を入れると声帯がぴったり閉じます。
声帯が老化してうまく閉じなくなると、身体に力が入らなくなります。
息を止めると胸が膨らんで胸郭(きょうかく)が安定してきます。
胸郭(きょうかく)が安定することによって身体が振れなくなり、力を入れることが出来るようになります。
声帯の老化が身体の老化につながります。

■声帯と誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)
喉(のど)の筋肉が老化してしまうと、食べ物などが飲み込みにくくなってしまいます。
さらに声帯がきちんと閉じなくなることで、隙間から気管に異物が入りやすくなってしまいます。
これがいわゆる誤嚥(ごえん)です。
つまり喉(のど)の老化が原因で、気管や肺に入った異物が炎症を起こし、最悪の場合は命にもかかわる誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)を引き起こすこともあります。
喉(のど)の老化は声だけの問題ではありません。

■声帯の老化による声の変化
声帯の老化によって男性は声が高くなります。
女性の場合は、閉経後に女性ホルモンのバランスの変化で声帯がむくんできます。
すると声が太くなり声が低くなってきます。

■声帯の老化チェック
大きく息を吸います。
出しやすい声で「あー」と一息で出来るだけ長く声を出します。
男性は15秒以上、女性は12秒以上声が続くかが老化の目安になります。

■詩吟(しぎん)が声帯トレーニングにつながる
声帯の筋肉を鍛えることで喉(のど)の老化を予防できます。
詩吟の独特の節回しや、一音一音長く発声すること、また高音を出すことなどが声帯の筋肉強化につながります。
元気に声を出して老化を予防しましょう。

■声帯トレーニング法
胸の前で両手を組み、左右に引っ張りながら「いー」と発声します。
「いー」という声は喉(のど)を大きく開いて出すので、声帯だけを効率的に鍛えることができます。
喉(のど)の老化は声だけではなく、身体全体に影響が出ます。
最近は一人暮らしの老人など、声を使わない生活をしている人が増えています。
声を使う生活を心掛けることが認知症予防など健康維持にもつながります。