砂糖・ブドウ糖・果糖とは
■砂糖・味覚について
人間の舌からは4本の味覚神経が伸びていて脳につながっています。
例えば、舌に酸っぱい食べ物が乗ると味の刺激が信号となって神経を通って脳に伝えられます。
脳は信号を受け取ると酸っぱい味として感じます。
ところが酸味だけではなく甘味も舌に一緒に乗ると、お互いの信号を弱め甘ずっぱく感じます。
つまり砂糖が酸味の刺激を弱めると考えられています。
料理などから甘味がなくなると酸味や辛味が際だってしまい、おいしくなくなってしまいます。
■味が脳に伝わる早さ
苦味:0.62秒
塩味:0.65秒
酸味:0.67秒
旨味:0.93秒
甘味:1.07秒
辛味:1.51秒
■舌の味覚位置
舌先は甘味を、舌の横の部分は酸味を、舌の奥の部分は苦味や旨味を感じます。
食べ物を食べたとき最初に舌先で感じますが、舌先で苦味成分を一番最初に感じても舌先は甘味を強く感じるので、甘いという信号を強く脳に送ります。
ワンテンポ遅れて旨味や苦味を感じます
もう少し時間をおいて唐辛子の辛さを感じます
それらの時間的つながりが料理などの美味しさをステップアップさせます
■脳が喜ぶ砂糖の効果
旨味・油・香り・辛さが口の中に入ってくると、旨味・油・辛が脳で感じられます。
ここに砂糖が加わると、まず最初に甘味を感じ、脳で美味しいというスイッチが入ります。
この美味しいというスイッチが一度入ると、遅れてやって来る旨味や油がさらに美味しく感じます。
そしてさらに遅れてやって来る辛さまでもが美味しいと感じるようになります。
■ごはんと血糖値
ブドウ糖は私達の身体がエネルギーとして使うときの状態です。
ブドウ糖が血液中にどれくらいあるのかというのが血糖値になります。
ごはんの主な成分はデンプンで、このデンプンはブドウ糖がつながった状態になっています。
このデンプンを私達が食べると消化されますが、その際ブドウ糖の形になるのに時間がかかります。
このために血糖値の上がり方がゆるやかになります。
■砂糖と血糖値
砂糖はブドウ糖と果糖というものがくっついた形をしています。
体の中に入ってくると2つに分かれますが、果糖は血糖値の上昇にほとんどつながりません。
ブドウ糖は摂取すると比較的早くエネルギーに変えられてしまいますが、果糖はブドウ糖ほど早くエネルギーに変えられないので、中性脂肪として蓄えられ太る可能性があります。
■砂糖・ブドウ糖の豆知識
砂糖を構成するブドウ糖は生き物の脳にとっては唯一のエネルギー。
人間の大人の脳は1日に大さじ14杯分のブドウ糖を使います。