スギ花粉症の治療法、舌下免疫療法、アレルゲン免疫療法!

スギ花粉症による鼻づまりやくしゃみなどの症状によって、寝付きが悪くなることがあります。
また寝ても途中で目が覚めてしまうなどが原因で睡眠不足が起こることがあります。
さらには睡眠時無呼吸症候群(すいみんじむこきゅうしょうこうぐん)と結びついてくることもあります。
スギ花粉症で鼻が詰まってしまい口呼吸になると、舌が奥に引き込んでしまいます。
すると空気の通り道が狭くなっていびきが強くなったり、睡眠時無呼吸症候群と結びついてくる可能性があります。

■スギ花粉症の症状
・くしゃみ
・鼻水
・鼻づまり
・目のかゆみ
・睡眠不足
・睡眠時無呼吸症候群

■スギ花粉症の治療法
スギ花粉症の治療法としては、花粉を避ける、薬物療法、手術療法、アレルゲン免疫療法などがあります。

●花粉を避けて悪化を防ぐ
マスクなどをして花粉を吸い込むことを避けるようにします。
ただし完全に防ぐことは難しいので薬による治療が必要になることもあります。

●薬物療法によるスギ花粉症の治療法
・抗ヒスタミン薬
  くしゃみや鼻水に効果が高い治療薬です。
・噴霧用ステロイド
  花粉の症状全般に効果が高い治療薬です。
・抗ロイコトリエン薬
  鼻づまりに効果が高い治療薬です。
・遊離抑制薬
  鼻づまりに効果が高い治療薬です。
・抗ヒスタミン点眼薬
  目のかゆみに効果が高い治療薬です。
・遊離抑制薬点眼薬
  目のかゆみに効果が高い治療薬です。

●薬物療法によるスギ花粉症の治療法
薬物療法で症状の改善が思わしくない場合に選択されます。
レーザーで鼻の粘膜を焼く手術を行います。
ただし時間の経過と共に鼻の粘膜が再生してくるので治療の効果が薄れていきます。
また大量に花粉が飛散すると、期待した効果が得られない場合があります。

■アレルゲン免疫療法
原因となる抗原エキスを2〜3年間、定期的に投与することで体質改善をはかり、花粉症の症状の軽減を図ります。

●皮下注射によるアレルゲン免疫療法
抗原エキスを注射で行います。

●舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)
スギ花粉のエキスを希釈したものを毎朝口の中の舌の裏に垂らし、2分間溜めておきその後飲み込みます。
口の中には、口から摂るものは安全だとして免疫反応を抑制するような仕組みがあります。
舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)は、それを利用して治療を行います。
口の中には樹状細胞(じゅじょうさいぼう)が多くあります。
これが花粉のエキスを取り込み、その情報をアレルギー反応を抑えるリンパ球に伝えていきます。
それによりアレルギー反応を根本的にコントロールする効果が期待できます。

●舌下免疫療法をする際の注意点
・本当にスギ花粉症なのかを検査する
・効果が出るまでに時間がかかる
・効果の出ない人もいる
  2割ぐらいの人には効果が出ないということもあります。
・口の中がかゆくなる
  人によっては口の中でアレルギー反応を起こして口の中がかゆくなったり、
 腫れたりすることがあります。
・投与直後の激しい運動は避ける
  舌下投与してから1時間ぐらいは副作用が出やすいので
  激しい運度は避けた方がよいとされています。

●舌下免疫療法を受けられない人
・妊娠中の人
・癌などの治療を受けて免疫力が低下している人
・重症のぜんそくを持っている人
・高血圧の人でβ遮断剤という薬を使用している人
・12歳未満の子供

■間違えやすいアレルギー性鼻炎
●2〜4月に起こる鼻炎
 ヒノキ、ハンナラ、シラカバが原因

●通年性アレルギー性鼻炎
 ダニが原因