ドローインで腹横筋(ふくおうきん)を鍛え、ハンドニーで多裂筋(たれつきん)を鍛え、腸腰筋(ちょうようきん)とハムストリングスのストレッチを行うと腰痛予防、腰痛再発の予防につながります。
■コアマッスルを鍛えて腰痛予防
3ヶ月以上続く慢性腰痛には運動療法が非常に有効だということが分かっています。
また運動療法は腰痛予防や腰痛の再発にも効果があるとされています。
これまで腹筋や背筋の運動が腰痛改善に効果があるとされていましたが、最近では腹筋や背筋の中でもコアマッスルという深部腹筋や深部背筋を鍛えることが有効だということが分かってきています。
ただし運動療法は、医師から運動を制限されている人は主治医にどの程度の運動が適切かの指導を受けて行うようにしましょう。
■ドローインと腹横筋(ふくおうきん)について
ドローインでは、お腹の前側から横側にかけてある腹横筋(ふくおうきん)という深部筋を鍛えます。
ドローインとは内側に引き込むという意味で、お腹を中心に引き込むというイメージの運動になります。
腹横筋は自前のコルセットとも呼ばれています。
ドローインでお腹を中心に引き締める運動を行います。
■ドローインで腹横筋を鍛え腰痛予防
仰向けに寝て両ヒザを立てた状態になります。
お腹に空気を入れるような形で大きくお腹を膨らませます。
空気の吐くと同時にお腹を引き締めていきます。
お腹を引っ込めた状態をキープします。
ポイントは肛門を締めるようなイメージで、お尻に力を入れるとお腹に力が入りやすくなります。
またおへそを背骨に近付けるようなイメージで、常にへこませた状態をキープします。
運動初めは5秒程度のキープから行い、慣れてきたら10秒、20秒と長くしていきます。
運動初めは1日10回程度行い、慣れてきたら普段の生活の中で、常にドローインを意識した状態で生活していくとより効果的になります。
■ハンドニーで多裂筋(たれつきん)を鍛え腰痛予防
ハンドニーでは腰椎から骨盤にかけてある多裂筋(たれつきん)という深部背筋を鍛えます。
手とヒザを床に付いた状態、四つん這いの状態で行います。
片手を床と水平の状態に上げ、5秒間キープします。
手を下ろします。
今度は片足を床と水平の状態に上げ、5秒間キープします。
足を下ろします。
ポイントは足を上げているときに骨盤が斜めに傾きやすいので、骨盤がしっかりと水平な状態をキープして行うことです。
足を上げようとがんばると腰が反ってしまいがちになるので、ドローインを意識して行います。
慣れてきたら右手と左足を同時に上げて、5秒間キープします。
足と手は床と水平な状態をキープします。
左右を1セットとし、1日3〜5セット行います。
■腸腰筋(ちょうようきん)のストレッチで腰痛予防
腸腰筋(ちょうようきん)は腰椎から股関節の前にある深い所にある筋肉です。
腸腰筋をストレッチすることで股関節の動きが良くなり、骨盤の傾きが整い動きがスムーズになります。
すると腰への負担が軽くなり腰痛予防につながります。
ヒザ立ちで片方の足を前に立てます。
伸ばす側の足をヒザ立ちのようになります。
股関節をグッと前に倒すようにお尻を前にもっていきます。
この姿勢がきつい人はイスを前に持って来て、手でつかまりながら行うと少し楽に行えます。
腰は反らさないようにしてドローインを意識して行います。
反対側も同様に行います。
伸びた状態を10秒から30秒間キープします。
1日3〜5セット行います。
■ハムストリングスのストレッチで腰痛予防
ハムストリングスは太ももからヒザの後側にある筋肉です。
ハムストリングスをストレッチすることで背骨の動きが良くなり、背骨の配列が整い動きがスムーズになります。
すると腰への負担が軽くなり腰痛予防につながります。
イスに浅く腰掛けます。
ストレッチをする側の足を前に伸ばした状態で、軽くヒザが曲がり、踵を床に付けた状態にします。
背筋をしっかり伸ばし、体を前に倒します。
ポイントは背中を丸めないで行うことになります。
伸びた状態を10秒から30秒しっかりキープします。
左右1セット、1日3〜5セット行います。