ひざ痛解消体操、変形性ひざ関節症、ひざ関節を緩やかに動かすと炎症は治まっていきます

痛いからといって安静にしていると炎症が治まるどころか大きくなる場合もありますが、逆にひざ関節を緩やかに動かすと炎症は治まっていきます。
変形性ひざ関節症になると痛いので動かなくなり、それが運動不足につながり関節がこわばってきます。
そさらに筋力低下や肥満につながりさらに痛みが悪化するという悪循環に陥ってしまいます。

■変形性ひざ関節症
変形性ひざ関節症とは、大腿骨と脛骨の間にあるクッションの役割を果たす軟骨が磨り減ってしまい骨と骨がぶつかり合って強い痛みが起こる病気です。
加齢、筋力の低下、肥満などが原因で誰もが起こる病気です。
40歳以上の変形性ひざ関節症の推定人数は2500万人以上ともいわれています。

■変形性ひざ関節症に注意すべき要因
・50歳以上
・肥満
・筋力の低下
・女性
・O脚・X脚
・激しい運動
・仕事でひざを酷使する
・足に合わない靴やヒールを履いている

変形性ひざ関節症は50代から徐々に起こる関節の加齢現象でもあります。

■ひざの痛みのメカニズム
すり減ったり欠けたりした軟骨のかけらが滑膜(かつまく)を刺激すると、軟骨片を異物とみなして免疫システムが作動し炎症が起きます。
軟骨片が除去されると炎症も治まります。
しかし痛いからといって安静にしていると炎症が治まるどころか大きくなる場合もあります。
免疫システムが動かないことを異常とみなして活性化し炎症が続いてしまいます。
逆にひざ関節を緩やかに動かすと炎症は治まっていきます。

■足を緩やかに動かすことが大切
ひざに負担がかからないようイスに座り足をゆっくり前後に滑らせたり、寝転んで足をゆっくり滑らせたりします。
こうするとひざの炎症による痛みが治まっていきます。
痛いと安静にして使わない方が痛みがとれると思いがちですが、積極的に動かすことで痛みがとれていきます。

■痛みがなくなったら筋力アップ
初期の変形性ひざ関節症は安静は禁物です。
痛みがなくなった後はひざへの負担を減らすために筋力アップ体操が有効です。
体重を支えるひざには大きな負荷がかかります。
その負荷を減らすのに効果的なのがひざや骨盤を支える筋肉の強化です。
大腿四頭筋(だいたいしとうきん)や中殿筋(ちゅうでんきん)を鍛えることによってひざへの負担が減ります。
大腿四頭筋(だいたいしとうきん)はひざを伸ばすときに使う筋肉で、ここが鍛えられるとひざが安定し歩くときにかかる衝撃が軽くなります。
中殿筋(ちゅうでんきん)は歩くとき骨盤を安定させてくれる筋肉です。
骨盤が安定するとひざへの負担が減ります。

■足上げ体操でひざへの負担を減らす
・足上げ体操
・足横上げ体操

●足上げ体操
仰向けに寝て片方のひざを立てます。
反対の足のカカトを遠くへ押し出すイメージで10cm〜30cmほど上げます。
上げたまま5秒間キープします。
下ろします。
これを繰り返します。
20回を1日3セット行います。
太ももの前側にある大腿四頭筋(だいたいしとうきん)を鍛えるのに効果的な体操です。

●足横上げ体操
横向きに寝て上の足をゆっくりと10cm〜30cmほど持ち上げます。
上げたまま5秒間キープします。
下ろします。
20回を1日3セット行います。
骨盤の横にある中殿筋(ちゅうでんきん)を鍛えるのに効果的な体操です。

■ひざ痛解消体操(イスに座って足上げ体操)
イスに浅く腰掛けます。
両手でイスの脇を軽くつかみます。
片方の足を遠くへ押し出すイメージでピンの伸ばします。
5秒間キープします。
反対側の足も同様に行います。
ひざ関節を支える大腿四頭筋が鍛えられます。
1セット20回、1日3セットが目安です。

■ひざ痛解消体操(ハーフスクワット)
肩幅くらいに足を開きイスの前に立ちます。
両手を交差させて胸に当てます。
ゆっくり腰掛けるように腰を下げ、立ち上がります。
ひざを前に出さないようにするのがポイントです。
大腿四頭筋と中殿筋が鍛えられます。
1セット10回、1日2〜3セットが目安です。