日常生活のポイント

腰痛の原因は、生活習慣や生別 、年齢職業などが複雑に関係していますが、多くの場合、腰を支える骨筋肉の故障が腰痛の原因となっています。急性期は安静にし、回復期に少しずつ身体を動かし腰痛を予防しましょう。

■腰痛予防のための日常生活のポイント
日常の何気ない動作や姿勢が腰痛の原因となることが意外に多く、姿勢、体型、仕事などが腰痛の原因となることがあります。

>朝起きた時の注意点!
>物を持つときの注意点!
>家事をするときの注意点!
>職場での注意点!


■朝起きた時の注意点
朝は腰痛がある人にとって、最も注意すべき時間帯!
夜間に休んでいた筋肉を準備なしにいきなり動かすと、突然、腰痛を起こすことがあります。
布団をたたもうとして腰を曲げたとたんに、ギックリ腰を起こしたり、ハンガーを取ろうとして背伸びをしたら、腰に痛みが走ったという事は少なくありません。
朝起きるときには、温まった布団の中で伸びをしたりするなど、ウォーミングアップをして体勢を整えてから動きましょう。
また中腰の姿勢で顔を洗ったり、歯を磨いていると、上体を起こしたとたんにギクッと腰が痛くなったり、ジワジワと鈍痛を感じることがあるので、洗面 台に前かがみになるときには、10〜20センチの台に片足をのせると、腰への負担がかるくなります。

●朝起きたときはウォーミングアップをしてから起き出す

●洗顔するときは片足を台のうえにのせ行う

●片足立ちで靴下を履かず椅子などに座って行う

●布団の持ち上げは膝を曲げて行う


■物を持つときの注意
物を持つときは、腰を落として、膝の屈伸を利用する。 立ったままで床の物を持ち上げたり、低いところの物を中腰で移動させたりすると、腰痛を起こすことがよくあります。
そこで、重い物を持つときは、膝を曲げ、できるだけ体にくっつけて持つほうが良いです。
体勢を整えないまま物を持ち上げると、急性の腰痛が起きやすくなります。
面倒でも、物を持ち上げるときにはそのつど体勢を整えてから動作にかかることが大切です。
また重い物は、背中に背負うか、小分けにして両手にバランスよく持つ方が良いです。

●物を持ち上げるときは膝をついて物を体に密着するように、腕を体につけて行う

●重い物は、背中に背負うか、小分けにして両手にバランスよく持つ


■家事をするときの注意点
かがむ動作は少なくして、同じ姿勢を長くつづけない! 炊事、洗濯、掃除など、家事は中腰で長時間行う動作が多く、腰痛の原因となります。
腰への負担を少なくするポイントは、かがむ動作をできるかぎり避けることになります。
同じ姿勢を長く続けないことも大切です。

●台所に立つときも少し高い台の上に片足をのせ作業する

●掃除機使用時は延長管を使い前かがみをしない

●洗濯物を台の上に置いて干すようにする

●窓ふきは腰を下ろして行う


■職場での注意点
同じ姿勢を長く続けない! 同じ姿勢を長く続けたり、同じ動作を繰り返すことも、腰痛の原因となります。デスクワークの人はときどき立って運動し、立ち作業の多い人は、可能であれば近くに椅子を置いてときどき座って腰をいたわりましょう。

●立ち作業の多い人は近くに椅子を準備しときどき座る

●デスクワークの人は、ときどき立って運動する

●重い荷物は台車で運ぶ

●低いところのものを持ち上げる場合は、膝をついて持ち上げる

●高いところのものを降ろすときには、背伸びをしないで踏み台を使う