腎臓病(じんぞうびょう)と突然死!レニンの働き

腎臓病(じんぞうびょう)と突然死!レニン(レニン アンジオテンシン アルドステロン システム)は腎臓のホルモン。レニンの血圧を上げる・塩分の溜め込み作用等により高血圧になり動脈硬化が進行しろ過機能が悪化します

■腎臓(じんぞう)について
腎臓の大きさは握りこぶし程で左右に1つずつあり、中には糸球体(しきゅうたい)というものが左右合わせて200万個あります。
糸球体(しきゅうたい)は細い毛細血管がからまるように丸まって出来ています。
この毛細血管には無数の穴があいています。
腎臓の中は他の体の部分よりも少し血圧が高くなっています。
すると血液の中の老廃物を出して赤血球や大切な栄養素はそのまま血液として流していきます。
腎臓(じんぞう)は言わば体の中の下水処理場の役割を果してくれています。
腎臓は血液の中の老廃物や毒素をこし取って尿と一緒に体の外に出してくれる大事な臓器です。
腎臓が正常に働かなくなると特殊な器械で血液中の老廃物をこし取る人工透析(じんこうとうせき)を週に何度も受け続けなければならなくなります。
腎臓は毎日1500リットルの血液をろ過し、1.5リットルの尿を作り出しています。

■腎臓ろ過機能のレベル
・90%以上 :正常
・60〜90%:軽度の腎機能低下
・60%未満 :慢性腎臓病予備軍
・50%未満 :慢性腎臓病
・15%未満 :人工透析、腎臓移植の検討

■腎臓病の初期症状
・むくみ
・めまい
・頭痛
・だるさ
・食欲不振
・尿が少なくなる

■腎臓病(じんぞうびょう)について
腎臓病はなかなか症状が出ないうえ、自覚症状が出る頃にはかなり悪化している場合が多くあります。
血液中に糖が多くなると毛細血管の穴が壊れやすくなります。
糖は血管のカベを傷めつける性質があり、さらに糖が穴の大きさに合わないのに出ようとするため穴を壊してしまいます。
すると壊れた穴を修復しようとして血管のカベが分厚くなり、さらには進行して詰まってしまい機能出来なくなってしまいます。
また糖だけではなく脂肪も同じような働きをし、高血圧も同じように血管を傷つきやすくしてしまい、結果機能できなくしてしまいます。
その他にも菌、タバコ、ストレス、塩分の取り過ぎなども悪影響を及ぼします。
慢性腎臓病になると心筋梗塞や脳硬塞のリスクが増加します。
年々、腎臓病(じんぞうびょう)が増加しているのは生活習慣病やメタボリックシンドロームなどが原因ともされています。
きちんと自覚し、検査を行い早めにお医者さんにかかるということが重要です。

■レニン(レニン アンジオテンシン アルドステロン システム)
レニン(レニン アンジオテンシン アルドステロン システム)は腎臓のホルモンであり、腎臓のろ過機能が低下したときに働きます。
レニンはじんぞうの血管を伝って全身に移動し、血管を引き締めて血流を早めじんぞうに血液を送り込みます。
さらに腎臓のろ過効率が低下するとレニンが大増殖し、フル回転で全身の血管を引き締めます。
その結果、じんぞうに送られる血液が増え、弱ったじんぞうでもきちんと血液をきれいにすることができます。

■レニンの腎臓悪化メカニズム
腎臓は非常に繊細な毛細血管の集まりです。
そのため血圧が上がると壊れやすくなります。
腎臓の機能が低下するとレニンはさらに血圧を上げてしまいますが、この働きにより腎臓はさらに壊れて悪化し機能が低下してしまいます。
レニンの働きにより血圧が上がると腎臓のフィルターが壊れていく、するとさらにレニンが血圧を上げるという悪循環に落ち入ってしまいます。
またレニンは腎臓が排出しようとする塩分を体の中に溜め込んでしまう働きがあります。
そのためさらに高血圧状態になり腎臓を悪化させてしまいます。
高血圧が進行していくと血管の壁が傷付き、そこにコレステロールが入り込むなどして動脈硬化が起こりやすくなります。
しかも動脈硬化になるとさらに血管の通り道が狭くなるので、さらに血圧が上がってしまい腎臓をさらに悪化させます。
そしてついには限界がおとずれ、脳卒中や心筋梗塞などの突然死を引き起こしてしまいます。

■腎臓病予防法
・塩分はできるだけ控える
・タンパク質は十分に摂る
・カリウムはなるべく多く摂る
・メタボリックなど太り過ぎに注意

■腎臓病治療法
・塩分はできるだけ控える
・タンパク質は腎臓に負担をかけるので少なくする
・カリウムも腎臓に負担をかけるので少なくする

●腎臓は程度により、食事療法・太り過ぎの改善・薬等により回復する可能性があるそうです。