汗と熱中症 汗腺機能!

汗と熱中症 汗腺機能。汗は汗腺機能が衰えるとミネラル分も一緒排出してしまいます。熱中症(ねっちゅうしょう)の原因も汗腺機能が衰えてうまく汗をかけないことが一要因。運動で汗腺機能を良くしましょう

■熱中症(ねっちゅうしょう)
全国で毎年200人ン以上の人が熱中症(ねっちゅうしょう)で亡くなっています。
暑い場所にいて汗が出るのは、体温が高くなりすぎるのを防ぐためです。
私達の脳の視床下部には、体温調節をしている体温中枢があります。
体温中枢は汗を出したり血管を開いたりすることで体温を一定に保つ働きをしています。
暑い場所で体温が上がり始めると体温中枢は皮膚の血管を開く指令を出します。
すると皮膚の表面の血流が増えて熱が放出されます。
汗がなかなか出ない人は体温を下げようと血液が皮膚の近くに集まってしまうと、脳の血流が減っていき目まい・立ちくらみなどの症状が出てしまいます。
さらに体温が上がると体温中枢は汗を出して体温を下げようとします。
このとき一気に大量の汗をかくと塩分などのミネラルも一緒の排出してしまいます。
塩分は全身の筋肉を動かしたりする大切な役割を担っているため、常に一定量ないといけません。
一気に大量の汗をかいた状態で水を飲むと塩分が薄くなってしまいます。
すると血液は塩分がうすくならないよう一定に保とうとして、せっかく飲んだ水分をすみやかに尿で排泄してしまいます。
すると血液はドロドロになり、しまいには汗もかかなくなり体温が上昇します。
42℃以上になるとそのまま亡くなってしまうこともあります。
これが熱中症(ねっちゅうしょう)になります。

■汗について
人間は皮膚にあるアポクリン腺とエクリン腺の2種類の汗腺から汗をかきます。
アポクリン腺はわきの下やおへそのまわりなどの身体の一部に分布し、固体認識などのためにニオイのある汗を出します。
エクリン腺は主に身体の温度調節を行い全身に分布しています。
エクリン腺から出る汗は蒸発しやすいよう99%水分で、サラッとしていてニオイがありません。
ドロドロでくさい汗の人は「やせられない、むくみがとれない、やる気がでない、身体がだるい」など損をしている身体になっています。
ドロドロ汗は水分以外にミネラル分などが多く含まれている濃度が高い汗です
暑くなると外出先から戻ったときやフロ上がりなどクーラーなどで急激に身体を冷やしてしまいがちですが、そうなると汗をかこうとしている汗腺は強制的にその働きを止められてしまいます。
こうした生活をしていると急激な温度変化によって体温調節をする必要がなくなった汗腺はしだいに機能を失い結果的に部分汗となってしまいます。

■部分汗の人は腕や足から汗をかいていない
脳を守る頭や内臓を守る胸などは常に温度調節を行っいよく汗をかくため汗腺が衰えにくくなっていますが、温度差に強く汗をかきにくい腕や足は汗腺が衰えやすくなっています。
部分汗に人は体温調節がうまくできず、身体の中に熱が溜まりやすく、夏バテしやすい身体になっています。

●汗腺の数は3才までに決まってしまい、その後太ってもやせても汗腺の数は変わりませんが、汗の量は汗腺の数で決まるものではありません。

■汗腺の再吸収機能
汗腺は汗を出すとき、血液から水分を吸い取るのですが、その際いったん吸い取った水分から身体に必要なミネラル分を血液に戻しています。
その後、身体の外に汗を排出しています。
しかし、これが部分汗になると、汗腺の数が少ないため一つ一つの汗腺の負担が増してしまいます。
すると汗腺の再吸収機能が追い付かず、身体に戻すミネラル分を血液に戻せないまま汗といっしょに排出されます。
さらにその汗には、血液に再吸収されるはずだったアンモニアや尿素などの物質も含まれて、くさい汗となってしまいます。

■良い汗をかくためのトレーニング
汗が蒸発していく際、塩分が少ない汗の方が蒸発効率が良くなります。
暑い環境にさらされて汗をかけば汗腺機能は良くなります。
夏が来る前からトレーニングなどをして汗腺機能を高めておけば、早く汗をかいて早く汗が蒸発するので体温の上がり方を抑えることが出来ます。
運動などで汗をかくトレーニングを行うことが汗腺機能を良くするのに効果的です。

●汗をかき慣れる
ジョギングまたはウォーキングを行い汗腺機能を良くする

●水分と塩分の補給
水1リットルに対して塩2g