様々な体の不調を改善して脳を活性化させるためには普段の生活ではほとんど使うことのない筋肉のインナーマッスルを鍛えることが重要です。
インナーマッスルの健康効果には、代謝アップ、肥満解消、血圧の正常化、脳の活性化、腰痛解消、ヒザ痛解消、血液の数値改善効果があります。
■インナーマッスルについて
インナーマッスルとは、一般的に体の奥にある筋肉になります。
インナーマッスルの代表的なものには、大腰筋(だいようきん)や腸骨筋(ちょうこつきん)といった背骨や骨盤の周りにある筋肉があります。
インナーマッスルは主に関節の動きをサポートし、姿勢を正しく保つ働きをしています。
インナーマッスルは普段の生活ではあまり使われず、衰えやすい筋肉でもあります。
インナーマッスルを鍛えると代謝が上がり血流も増えるため、自然と体調が良くなります。
■インナーマッスルの健康効果
・代謝が上がり肥満解消
・血圧を正常にする
・脳の活性化
・ヒザや腰の痛み解消
・血液の数値改善
■インナーマッスルを嫌える体操
2つのインナーマッスルを嫌える体操を2〜3日に一度、それぞれ1日8回、2セットを目安に行います。
●イスに座ってインナーマッスルを鍛える体操
イスに座り、胸を張って正しい姿勢を作ります。
手を肩の上へ、耳たぶがつかめるぐらいの位置にもっていきます。
ここからゆっくりと両手を真上に伸ばします。
ヒジが伸び切って両手が軽く触れたら元の位置に戻します。
ゆっくり数を数えて「1、2、3、4」で伸ばし、「5、6、7、8」で戻します。
この体操では肩甲骨周りのインナーマッスルを鍛えることができます。
●立ってインナーマッスルを鍛える体操
イスの背もたれに手を添えて立ちます。
片足を真横にゆっくりと上げます。
姿勢が崩れない程度まで上げて元の位置にゆっくりと戻します。
左右交互に「1、2、3、4」で上げ、「5、6、7、8」で戻します。
この体操では腰周りのインナーマッスルを鍛えることができます。
■インナーマッスルの肥満解消効果
普段使われていない筋肉を使うので、普段よりも多くの筋肉を使うことになります。
基礎代謝を上げることになるため、肥満解消の効果が期待できます。
■インナーマッスルのヒザや腰の痛み解消効果
インナーマッスルを鍛えることで、関節を正しい位置に保つことになります。
そのため関節の痛みなどの軽減にも効果が期待できます。
■インナーマッスルを鍛えて脳が活性化
従来の重りを持った筋トレ、単純に歩く、自転車を漕ぐよりも、体の深い所にある筋肉のインナーマッスルを使った方がはるかに脳の活動が盛んになるということが分かっています。
またインナーマッスルのトレーニングを行っていくと、認知症の症状が和らぐという研究報告もあります。
インナーマッスルを鍛える運動には転倒予防やダイエット効果だけではなく、認知症の症状を和らげるなど脳を活性化させる効果もあります。
■インナーマッスルを鍛えるポイント
・ゆっくり行う
・正しい姿勢で行う
インナーマッスルを効果的に鍛えるためには、急がずになるべくゆっくり行い、正しい姿勢で行うことが大事になります。
■インナーマッスルを鍛えるフラダンスのやり方
両足を拳1個半〜2個分平行に開いて立ちます。
腰を落としてヒザを曲げます。
重心が上下動しないように、上半身も左右にぶれないように行います。
左右のカカトの上に交互に体重がくるようにゆっくり体重移動します。
右にステップするときは、右手を伸ばして左手を左胸前にします。
左も同様にステップします。
ステップは左右に2歩ずつ、ゆっくり繰り返します。
■腰痛解消インナーマッスルトレーニング法
寝た状態でヒザを立てます。
ヘソの約1cm下を1cm程へこませるように軽く力を入れます。
その状態を維持したまま、ゆっくり頭を起こし3秒間ヘソを見ます。
これを5回繰り返します。
ヘソの下のインナーマッスルを活動させるイメージでトレーニングします。
■インナーマッスルのエキスパート
スポーツ・栄養クリニック代官山 理事長
武田淳也 医師
ピラティスなどのエクササイズを用いてインナーマッスルを鍛え、正しい体の動かし方などの指導と普及を行っています。