スーパーヨーグルトで便秘解消、便秘のタイプ、腸の老化が便秘の原因

便秘には腸の動きが悪いために起こるぜん動不全型の便秘、脳に排便の指令が送られないことによって起こる直腸型の便秘、ストレスによって腸の働きが悪くなって起こる緊張型の便秘があります。
便秘になり悪玉菌が増えると腸の老化が促進されてしまいさらに便秘になるという悪循環になる。
自分に合ったヨーグルトにハチミツとリンゴを混ぜたスーパーヨーグルトを摂ると便秘解消効果が期待できます。

■腸の老化と便秘
体は腸から老化していきます。
ただの便秘だと思って放置すると全ての臓器に障害が起こるだけではなく、老化の原因になってしまいます。
腸は第二の脳といわれるほど体にとって大事な働きをしています。
腸が老化すると全身の機能低下を招く危険性もあります。
腸は栄養素を吸収し血液に流す働きをしています。
しかし腸が老化すると毒素が多く出現して消化吸収が悪くなってしまいます。
すると腸は毒素も大量に吸収してしまい栄養素と一緒に毒素も血液に流れ、血液は汚れてドロドロの状態になってしまいます。
本来は全身の細胞に送られるはずの栄養素が滞り、内臓をはじめ全身の機能が低下してしまいます。
そのため肌荒れや免疫力の低下などの症状を引き起こしてしまいます。

■便秘のタイプ
腸を老化させる便秘には3つのタイプがあります。
ぜん動不全型の便秘、直腸型の便秘、緊張型の便秘の3つのタイプがあります。

●ぜん動不全型の便秘
ぜん動不全型の便秘とは、腸の動きが悪いために便があちこちに滞留した状態をいいます。
便が異常発酵を起こして悪玉菌が増え、腸が老化してしまいます。

●直腸型の便秘
直腸型の便秘とは、便が直腸まで行っているのに脳に排便の指令が送られないことによって起こる便秘をいいます。
便意を我慢することが続くと、脳との連携が上手く行かなくなって便秘が起こります。

●緊張型の便秘
緊張型の便秘とは、過度のストレスを感じることによって自律神経のバランスが崩れ、腸の働きが悪くなって起こる便秘をいいます。

■腸の老化が進むと免疫力が低下する
身体の中の免疫細胞の6割は腸にあります。
免疫細胞は体内に入ってきた物を吸収するかどうかを判断しています。
そのため腸の老化が進行すると免疫機能が低下し、感染症や花粉症などにかかりやすくなってしまいます。
逆に腸内環境が良いと癌の細胞を抑制する効果が高まります。

■腸の老化が進行すると太る
腸内環境が悪化すると悪玉菌が増え、硫化水素やアンモニアなどの毒素が入った血液が全身に流れていってしまいます。
すると本来全身の細胞に送られるはずの栄養素が全て脂肪組織へ流れてしまい内臓脂肪や皮下脂肪になってしまいます。

■スーパーヨーグルトで便秘解消
お好みのヨーグルトを1種類決めて、それを最低1週間食べてみます。
変化がない、腸が張ってくるなどの症状が出たときは他のヨーグルトに変えてみます。
乳酸菌の種類や特徴は様々で、人によって合う菌や合わない菌があります。
1週間続けてみてお腹がスッキリすれば、それが自分に合ったヨーグルトになります。

●便秘解消スーパーヨーグルトの作り方
自分に合ったヨーグルト:100g
ハチミツ:大さじ1
リンゴ:1/2個

自分に合ったヨーグルトにハチミツとリンゴ(擦りリンゴなど)を混ぜれば出来上がりです。
ハチミツにはオリゴ糖が含まれていて、腸内細菌のエサになります。
リンゴには水溶性食物繊維が豊富に含まれていて便秘解消に効果的です。
ヨーグルトは夜に摂ると良いそうです。
夜は腸の働きが活発になるため乳酸菌が定着しやすくなります。

■水溶性食物繊維と不溶性食物繊維
野菜などに含まれる食物繊維を摂るとお通じが良くなります。
食物繊維には水溶性と不溶性があります。
レタスやゴボウなどに多く含まれる水溶性食物繊維には、便のかさを増して腸のぜん動運動を促進させる効果があります。
基本的にはこれで便秘が解消しますが、便秘の状態で大量の不溶性食物繊維を摂ると、それまで溜まっていた便がさらに大きく硬くなってしまい出しにくくなることもあります。
水溶性食物繊維は水を含むとゲル状になるため、便を軟らかくする効果があります。
便秘のときに必要なのは水溶性食物繊維になります。
水溶性食物繊維は、リンゴ、コンニャク、海草類などに多く含まれています。

またリンゴに含まれる水溶性食物繊維のペクチンは、熱を加えると便秘解消効果のアップが期待できます。
ペクチンはお腹の中の乳酸菌を増やして腸内環境を良くしてくれます。

■便秘の名医
順天堂大学医学部附属順天堂医院 便秘外来 教授
小林 弘幸(こばやし ひろゆき)先生

日本で初めて便秘外来を設置して以来、2万人以上の患者を診察してきた腸のスペシャリストです。