鼻づまり解消!アレルギー性鼻炎、急性副鼻腔炎、慢性副鼻腔炎、蓄膿症

鼻づまり解消!アレルギー性鼻炎は異物に免疫細胞が過剰に反応起こります。急性副鼻腔炎はウイルスや細菌により副鼻腔の粘膜が炎症を起こした状態。慢性副鼻腔炎は粘膜が絶えず腫れた状態。蓄膿症は膿が溜まった状態

■鼻づまり
鼻づまりは鼻の粘膜がむくんだり腫れたりして起こります。
鼻づまりは鼻水よりも鼻粘膜が炎症を起こして腫れて詰まることが多いです。
鼻づまりによって睡眠障害が引き起こされ、日中の活動に支障をきたすこともあります。

■鼻づまりと鼻粘膜
そもそも鼻の中は吸った空気の温度や湿度を調節するため、薄い骨を左右3枚づつはって表面積を広げ粘膜を覆っています。
外の空気が暖かい時は、血液量を減らして通りを良くし空気を冷まします。
あたたかい蒸気に刺激された鼻粘膜が温度を下げようと通りをよくする他、鼻水をつかって温度を下げようとします。
温かい物を食べると鼻の通りが良くなったり、鼻水が出たりするのはそのためです。
逆に外の空気が冷たい時は、鼻の中をあたためるように血液量を増やして粘膜を腫らし外気をシャットアウトします。
あたたかい空気を逃さないようにするために粘膜が腫れます。
寒い場所に急に出ると、鼻が詰まったりすることが多いのはこのためです。

■アレルギー性鼻炎
アレルギー性鼻炎は鼻に入った異物に免疫細胞が過剰に反応した結果、血液中から水分が漏れ出し粘膜が腫れて鼻づまりが起こります。
このとき粘膜には、血液中から染み出した不要な水分が含まれていて、むくんだ状態になります。
つまり生理現象による鼻づまりは血液が溜まり粘膜が腫れて起こりますが、アレルギー性鼻炎の鼻づまりは水分が溜まりむくんで起こります。

■ネイザ(鼻)サイクル
人は常にどちらか片方の鼻で息をしていて、2〜3時間おきに入れ替わっています。
アレルギー性鼻炎などの病気になると、ネイザ(鼻)サイクルが正常でなくなってしまいます。

■鼻づまりタイプ
●急性鼻炎

症状:水溶性の鼻汁、くしゃみ、粘液性の鼻汁
急性鼻炎とはいわゆる鼻かぜの状態です。
ウイルスが鼻に入り感染すると、水ような鼻水が出ます。
鼻水は時間の経過とともに粘性が強くなります。

●アレルギー性鼻炎
症状:くしゃみ、水様性の鼻汁
アレルギー性鼻炎は、花粉やほこりなどの異物を体外に排出しようと、くしゃみや水っぽい鼻水を出します。

●鼻中隔湾曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)
症状:常に片側の鼻が詰まる、頭重感、鼻汁
鼻の真ん中にある鼻中隔(びちゅうかく)というカベは、ほとんどの人が左右どちらかに曲がっています。
大人になるにつれて曲がりが大きくなります。
鼻中隔湾曲症は、その曲がりの度合いが強く、湾曲で出っ張った方だけが詰まってしまいます。
鼻中隔湾曲症は、狭い側の頬のまわりが重い感じになりやすいのも特徴的です。

●鼻ポリープ(鼻茸)
症状:粘膜性の鼻汁、鼻粘膜の腫れ、鼻血
ポリープによって鼻が詰まってしまい、色の付いた鼻水や鼻血が出ることがあります。

■鼻にやさしい環境
温度:20〜24℃
湿度:55〜60%

■ホットタオルで鼻づまり解消
温めたタオルを約3分間鼻に当てると、血行が良くなり粘膜の腫れが引きます。

■急性副鼻腔炎(きゅうせいふくびくうえん)・慢性副鼻腔炎(まんせいふくびくうえん)
鼻の奥には副鼻腔(ふくびくう)と呼ばれる8つの空洞があります。
これは頭蓋骨を軽量化するためとされています。
鼻腔(びくう)と副鼻腔(ふくびくう)の間には小さな穴が開いているので、日常的にウイルスや細菌が副鼻腔に出入りしています。
通常の状態ならば副鼻腔内に細菌などが入ってきても再び鼻腔に通じる穴から外に排出されるため問題ありません。
しかしアレルギー性鼻炎などで鼻粘膜の炎症が起こり通路を塞いでしまうと、副鼻腔に入ったウイルスや細菌が排出されず、副鼻腔の粘膜が炎症を起こしてしまいます。
このような状態が急性副鼻腔炎といいます。
この急性の状態が3ヶ月ほど続き、粘膜が絶えず腫れた状態となることを慢性副鼻腔炎といいます。

■蓄膿症(ちくのうしょう)
慢性副鼻腔炎になると、鼻粘膜が細菌に感染しやすい状態になります。
感染すると膿が大量に発生する蓄膿症(ちくのうしょう)になってしまいます。
蓄膿症の治療には、軽度なら薬物や蒸気での治療を行います。
重度なら手術治療を行います。

■蓄膿症チェック
・鼻水が黄色く悪臭を放っている
・朝起きると鼻水が喉に流れていて喉が痛い
・頭を傾けると頭重感や頭痛がある
・常に頬や鼻の周囲に鈍痛感があり痛みが広がっている
・もののニオイが良く分からない

上記のような症状が3ヶ月以上続いている場合は蓄膿症の可能性があります。
蓄膿症が進行すると膿が目や頭の骨を溶かしてしまい、視力低下や意識障害を起こすことがあります。