糖尿病の予防・改善!食物繊維や食べる順番で血糖値の上昇を抑え、筋肉トレーニングや有酸素運動でブドウ糖の処理量を増やして糖尿病の予防・改善しましょう。糖尿病の予防・改善エクササイズ
■糖尿病の診断
糖尿病の診断は、血糖値とヘモグロビンA1cで診断します。
血糖値とは血液中のブドウ糖の濃度のことで、ヘモグロビンA1cとは過去1〜2ケ月の血糖値の平均になります。
■空腹時血糖値
空腹時血糖値とは、前日の夕食後から絶食し、翌朝測定するものです。
空腹時血糖値が126mg/d�以上で、かつヘモグロビンA1cが6.1以上だと糖尿病となります。
126mg/d�以上:糖尿病型
110〜126mg/d�未満:境界型
100〜110mg/d�未満:正常高値
100mg/d�未満:正常
■糖尿病になって血糖値が上がると
血糖値が高いままで放置すると血管はダメージを受け続けることになります。
すると毛細血管に障害が起こります。
壊疽(えそ)を引き起こす糖尿病性神経障害、網膜の毛細血管が出血する糖尿病性網膜症、腎臓の障害をきたす糖尿病性腎臓症などがあります。
さらに糖尿病は動脈硬化を引き起こす最大の危険因子でもあります。
動脈硬化が起こると脳硬塞、心筋梗塞を引き起こす危険があります。
■内臓型脂と糖尿病
内臓型脂肪肥満は、糖尿病の大きな原因の一つでもあります。
内臓の周りに溜まった脂肪が、血糖値を下げるホルモンの働きを妨害します。
見た目に太っていなくても、内臓脂肪が多い隠れ肥満の人は糖尿病になりやすく要注意です。
■遺伝と糖尿病
糖尿病は、体質が発症を決めているとも考えられています。
■食物繊維と食べる順番で糖尿病を予防
食物繊維はブドウ糖の吸収を妨げる働きがあるため、先に食べると予防効果が期待できます。
食物繊維が減っていることも、日本人の生活習慣の大きな問題ともされています。
1日に必要な食物繊維は19gで、キャベツ1個ほどと言われています。
糖尿病に伴う脳硬塞や心筋梗塞といった血管障害に関しては、血糖値の上昇のピークを抑えることが大事と言われています。
血糖値の上昇を抑えるのに重要な野菜や食物繊維を摂ることは、食事療法を成功させるコツでもあります。
■糖尿病性腎症の食事
糖尿病性腎症では、塩分を減らして、腎臓の負担となるタンパク質の制限が必要になります。
■糖尿病の予防方法
●ランチョンマットを使用する
食べる物をランチョンマットに乗せて、乗り切らなかったり、はみ出したりしたら多過ぎになります。
これにより自然と自分の適量が分かるようになります。
●魚や肉は骨の付いた物を加える
骨をはずすのに時間がかかるため早食いを防ぎ、ゆっくり食べることで血糖値の上昇を抑えることにつながります。
食べるスピードによっても血糖値の上昇に変化が出ます。
ゆっくり食べた方が血糖値のピークが抑えられます。
●数人で食べる
1人で食べるよりは、数人で食べた方が食事で会話が生まれ、ゆっくり楽しんで食べられます。
■運動療法による糖尿病の改善
糖尿病の運動療法の目的は、ブドウ糖を処理しやすい筋肉を作ることになります。
血液の中の糖は運度をしたりすると、筋肉の中に取り込まれてエネルギーに変わっていきます。
筋力が高いということは(2型)糖尿病になりにくいと考えられます。
食事などより増えた血液中の糖は、運動などで筋肉を使うと、筋肉の細胞の中に取り込まれエネルギーとして消費されます。
筋肉が増えれば、それだけ消費できるブドウ糖も増えます。
糖尿病の改善には、筋肉を鍛えることが必要になります。
太ももの大腿四頭筋(だいたいしとうきん)は身体の中で一番大きな筋肉です。
この部分を重点的に鍛えれば血糖値の改善のためにとても効果的です。
運動を続けていると、足腰の筋肉が増えたり、内臓脂肪が減ったりします。
そうすると血糖値が下がりやすい身体に変わってきます。
糖尿病の改善には、筋肉トレーニングと脂肪を燃焼し長時間運動を続けられる有酸素運動を組み合わせて行うことが効果的です。
■糖尿病の予防・改善エクササイズ
イスにつかまり、もう片方の腕を曲げ、手をにぎります。
上げた腕と同じ側の足を10回上げます。
左右10回を1セットとして、2セットを朝晩行います。
ヒジとヒザをつけるように上げるとより効果的です。
脚を開き腰を落とします。
両腕を曲げて上に上げ左右に開き、手をにぎりしめます。
そのまま下半身をなるべく動かさないように、腰から上を左右に10回ひねります。
朝晩2セット行います。
糖尿病は長く付き合う病気です。
ストレスを溜めず、楽しく血糖値をコントロールしましょう。