睡眠障害!睡眠時無呼吸症候群、いびき、むずむず脚症候群、レム睡眠行動障害!睡眠時無呼吸症候群を放っておくと高血圧・高血糖・脳硬塞・心筋梗塞などの深刻な病気につながる危険性があります。専門医に相談しましょう
■いびきと睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群の前段階が「いびき」。
健康な人でも仰向けで寝ると舌の付け根が下がり、空気の通る上気道が狭くなります。
その狭くなった上気道を空気が通るときの振動音が「いびき」になります。
さらに様々な原因で気道が閉じてしまうと呼吸が止まってしまいます。
これが睡眠時無呼吸症候群です。
■アプノモニター
睡眠時無呼吸症候群をチェックできるのがアプノモニターです。
鼻・のど・指に付けたセンサーで就寝時の酸素濃度、呼吸を調べることができます。
■成長ホルモンと睡眠時無呼吸症候群
夜眠っている間に脳下垂体(のうかすいたい)では多くのホルモンが作られます。
しかし睡眠時無呼吸症候群で脳が低酸素状態になると働きがにぶくなり、これらのホルモンが通常より作られなくなります。
その中でも睡眠時の排尿を抑える抗利尿ホルモンが足りないと、夜トイレに起きてしまいます。
さらに寝てから3時間ぐらいの睡眠時の間に、脳の方から成長ホルモンがたくさん出ます。
もし「いびき」や「無呼吸」の人がいると、この成長ホルモンが出なくなってしまいます。
すると高血圧や糖尿、メタボリックシンドロームなどの原因になってきてしまいます。
糖や脂肪をエネルギーに変える成長ホルモン。
睡眠時無呼吸症候群で成長ホルモンの分泌が減少すると、脂肪が分解されず肥満の原因になってしまいます。
そしてさらに肥満が睡眠時無呼吸症候群を悪化させるという悪循環に落ち入ってしまいます。
いびきや無呼吸は特に首を絞められている状態なので、心臓に負担をかけるために高血圧・動悸・不整脈と密接に関係しています。
そのため睡眠時無呼吸症候群を放っておくと高血圧・高血糖・脳硬塞・心筋梗塞などの深刻な病気につながる危険性があります。
■睡眠障害増加の主な原因
・不規則な睡眠時間
24時間社会による不規則な生活習慣が体内リズムを崩し寝不足になります
・不規則な食事
食事の習慣が不規則になると体内時計を乱して肥満の原因となります
・高齢化
年を取ると睡眠が浅くなり、睡眠障害が起こりやすくなります
■むずむず脚症候群・レストレスレッグス症候群
睡眠障害は、ストレスなどで夜眠れないという症状と、寝ているつもりでも睡眠が不十分で昼間眠くなる症状とに分けられます。
さらにその両方に悩まされる病もあります。
それがむずむず脚症候群、別名レストレスレッグス症候群です。
むずむず脚症候群とは、ふくらはぎなどにむずむずと不快感が起こり、何時間も寝つけない状態が続く病気です。
頭はすごく眠いのですが、体の不快感のためじっとしていられなくなります。
実は健康な人でも疲れなどで足に不快感は起きていますが、ドーパミンの働きで刺激を遮断してくれています。
しかし何らかの原因でドーパミンが働かないと、刺激がそのまま脳に伝わってしまいます。
■むずむず脚症候群の対処法
・夜はしっかりマッサージをする
・鉄分を補給できる食事を摂る
むずむず脚症候群は主に鉄分不足や遺伝が原因とされています
・カフェインやアルコールを控える
・軽い運動をする
■高齢型の夢遊病 レム睡眠行動障害
レム睡眠行動障害は、浅い眠りのレム睡眠の時に、夢で見た事を眠ったまま行動してしまう病気です。
家具などに衝突したり、転倒したりする危険があります。
私達が夢を見たとき、本来は筋肉の動きは止まる安全装置のようなものがついていますが、何らかの原因でこの安全装置がはずれてしまい夢にともなって行動してしまうことがあります。
レム睡眠行動障害などが心配な方は、睡眠専門医に相談しましょう。