花粉症対策!花粉症のメカニズム、レーザー治療、舌下減感作療法、スクラッチテスト!花粉症は症状が出てからでは悪くなる一方。前もって早めに医療機関を受診することが大事。フローリングや加湿器がおすすめ
■花粉症について
花粉症患者が増加したのは、花粉の飛散量が増えたことが原因の一つです。
戦後木材の需要の高まりとともにたくさんの杉が植えられました。
しかし木材価格の下落や安い輸入材に押されて伐採されなくなってしまいました。
強い風などで遠くまで運ばれてくるのがスギ花粉の特徴で、距離は数千〜百キロ近くまで飛ぶことがあります。
山間部から飛んだ花粉は遥か都心部までやってくるため、杉がない場所でも花粉症に悩まされます。
ただし誰もがスギ花粉でアレルギー反応を起こすわけではありません。
自分がどんなアレルギー反応を起こすかをチェックすることが治療の第一歩になります。
検査をして初めて花粉症と分かる人は、国民の50%以上と言われています。
花粉症は遺伝の影響が大きく、そこに環境要因が加わって発症すると考えられています。
スギ花粉が溜まる容器をバケツとすると、陽性の人の場合はバケツに一定量以上の花粉が溜まって溢れたときに花粉症が発症するというイメージになります。
体質の違いによってバケツの大きさが違うため、同じ花粉量でも花粉症が発症するタイミングは異なります。
花粉症を発症しないためには、花粉の動きを知り、バケツを溢れさせないことが重要です。
検査で陰性の人はバケツを持っていないため溢れることはありません。
どの段階でバケツを持つのかは分かっていません。
花粉症は症状が出てからでは悪くなる症状を抑えられません。
そのため前もって早めに医療機関を受診することが大事になります。
■アレルゲンチェック スクラッチテスト
アレルギー反応をチェックするため、腕の皮膚でアレルギーの原因を調べるスクラッチテストという検査をします。
皮膚に直接アレルゲンを垂らし表面を針先で軽く引っかきます。
■都心で花粉症が多いのは
スギ花粉は山間部で飛散し、上昇気流に乗って都心までやってきて、上昇気流が弱まると地上に降りてきます。
土の場合はある程度の湿気を保っているので花粉が舞いません。
都心では落ちた花粉は土に吸収されることはなく、アスファルトの上で舞い続けるため花粉症の患者が多いと言われています。
■花粉症対策
マスクやメガネなどで花粉を身体に入れないことが大切。
■花粉症対策にはフローリングや加湿器がおすすめ
アレルギー性鼻炎がある人にフローリングが良いか、じゅうたんが良いかというというと、フローリングの方が良いそうです。
フローリングだと拭けば花粉等が全部無くなりますが、じゅうたんの場合はじゅうたんの目に花粉等が入ってしまい何時までも花粉症の症状が出やすくなります。
スギ花粉は舞いやすいのでウェットシートで拭いてから掃除機をかけると除去率がアップします。
花粉は水を吸い重くなると舞わないため、加湿器も効果的です。
外出する際はメガネやマスクのサイドの注意し、帽子をかぶるなどして身体に花粉が付着しないように気を付けましょう。
■花粉症のメカニズム
花粉が体内に入ると、粘膜に入った花粉の成分を異物とみなしてIgE抗体という抗体を作ります。
IgE抗体は鼻の粘膜にある肥満細胞とくっつき、花粉が一定量に達すると肥満細胞が刺激されてアレルギー症状を引き起こします。
インフルエンザで粘膜が弱っているときに花粉をたくさん浴びたら、たまたま花粉症になぅてしまう人もいます。
一回異物に対して反応を起こした人は一つのスイッチが入った状態になります。
そのためハウスダスト・ダニのスイッチが入っているとスギのスイッチが入って、また別のスイッチが入るということになっていきます。
■花粉症を見分けるポイント
・目や鼻のかゆみ
・水のような透明な鼻水も花粉症の特徴
■レーザー治療(花粉症治療法)
ガーゼで部分麻酔をし、鼻の中の花粉が付着しやすい大きな出っ張りにレーザー光線を当てて粘膜の表面を焼きます。
治療は麻酔も含めて30分程。
鼻の粘膜が乾いて突っ張った状態になるため、花粉が入ってきても付着しにくくなります。
ただし鼻の粘膜は再生してしまうので、効果があるのは1シーズンのみです。
花粉症の症状が出る前に治療をする必要があります。
■舌下減感作療法(ぜっかげんかんさりょうほう)(花粉症治療法)
スギに対して身体が慣れないため、くしゃみ・鼻水・鼻づまりで吹き飛ばそうとします。
少しずつ身体の中にスギの抗体エキスを入れていって、スギ花粉に対して慣れていくという治療法です。
治療法は舌下にパンを置き、花粉エキスを染み込ませて2分間待つだけです。
自宅で治療が可能です。
1日1回から始め、除々に花粉の濃度を上げて回数を減らし、最低でも2年間続けます。
舌下減感作療法(ぜっかげんかんさりょうほう)は全体の7〜8割の人には効果が出ます。
ただ効果がすごく出る人と、効果が薄い人がいます。
3〜4割の人達にほとんど症状がなくなり何年かは根治している状態を作れます。
現在臨床試験中(2011年1月時点)ですが2014年を目安に実用化を予定。