夜間高血圧!圧受容体、心肥大、脱塩とDASH食で高血圧予防!夜間高血圧の予防には日頃から塩分の摂取量を控えることが大切。食べ過ぎなど生活習慣を改善することも重要。体重が1kg減ると血圧が約4mmHg下がる
■夜間高血圧(やかんこうけつあつ)
夜間高血圧(やかんこうけつあつ)とは、睡眠中に血圧が高くなる隠れ高血圧のことです。
1日の血圧は事あるごとに変動し、夜寝る時には血圧は110近くにまで低下します。
睡眠中は安定してこの状態が続きます。
そのため寝ている間の高血圧の基準は昼とは異なります。
夜間高血圧(やかんこうけつあつ)の基準は上は120で下は70になります。
これを超えると夜間高血圧(やかんこうけつあつ)ということになります。
夜間高血圧(やかんこうけつあつ)は、正常な夜間高血圧と比べて脳硬塞を発症する割合が約4割も高くなることが分かっています。
食べ過ぎてコレステロールが増加すると、その影響で頸動脈に異変が起こります。
血管が傷つき硬くなる動脈硬化が進行してしまいます。
そしてこの動脈硬化が血圧にとって重要な圧受容体という細胞の働きを阻害してします。
■心肥大(しんひだい)と高血圧
心肥大(しんひだい)とは、高い血圧により心臓に負担がかかることで心臓の壁が除々に厚くなってしまう状態のことです。
すると肥大した心臓の筋肉に対して血液の循環が追いつかず、心臓の筋肉が疲弊してしまいます。
最悪の場合、心不全を引き起こし命の危険に関わることもあります。
■圧受容体(あつじゅようたい)
圧受容体(あつじゅようたい)は頸動脈の血管壁の中にある血圧センサーの役割をしている細胞です。
人は立っているとき重力血圧が下がるため、そのままだと血圧が下がってしまいます。
そこで圧受容体(あつじゅようたい)が血圧を上げるよう信号を脳に送ります。
すると全身の血管が収縮され血圧が正常に保たれます。
逆に寝ている時は収縮した血管を広げないと血圧が高くなってしまいます。
そこで圧受容体(あつじゅようたい)が脳に血圧を下げる信号を送ることで血管が拡張し血圧が正常になります。
コレステロールの増加によって動脈硬化が進行し圧受容体(あつじゅようたい)の機能が低下。
睡眠中の血圧を十分に下げることができず、夜間高血圧に落ち入ってしまいます。
夜間高血圧(やかんこうけつあつ)は日常の血圧が正常な人でも生活習慣の乱れることで誰にも起こり得る状態です。
だからこそ塩分だけではなく、食べ過ぎなど生活習慣を改善することが重要になります。
体重が1kg減ると血圧が約4mmHg下がるそうです。
■高血圧の原因
・ストレス
・自律神経の異常
・塩分の摂り過ぎ
・肥満(皮下脂肪が血圧を圧迫して血圧が高くなります)
■高血圧の危険因子
・タバコ
・肥満
・高コレステロール
・糖尿病
・家族歴(家族で血圧が高い人がいる)
■夜間高血圧(やかんこうけつあつ)の大きな原因
・カロリーオーバーな食事
・塩分の摂り過ぎ
■夜間高血圧(やかんこうけつあつ)の基準
上が120、下が70以上
上が115以上で夜間高血圧予備軍になります。
家庭血圧計で起床後30分以内に測ると、夜間高血圧(やかんこうけつあつ)かどうか推測できます。
■夜間高血圧の予防
夜間高血圧の予防には日頃から塩分の摂取量を控えることが大切です。
食べ過ぎなど生活習慣を改善することも重要になります。
体重が1kg減ると血圧が約4mmHg下がるそうです。
■脱塩(だつえん)で夜間高血圧予防
脱塩(だつえん)とは、その名の通り血液中に溜まった塩分を他の栄養素の働きを利用することによって尿といっしょに体の外に排出する作業のことです。
■DASH食で夜間高血圧予防
DASH食とは高血圧を防ぐ食事法です。
DASH食に必要な栄養素
・カリウム
・カルシウム
・マグネシウム
・食物繊維
そもそも高血圧になるのは多量の塩分を摂取したためです。
血液の塩分濃度が上昇すると、その塩分濃度を下げるために水分が取り込まれ血液量が増加します。
これにより血圧が上がってしまいます。
カリウム、カルシウム、マグネシウム、食物繊維の4つの栄養素が増え過ぎた塩分を効率良く体外へ排出させる効果があります。
特にカリウムは血液のろ過装置である心臓に作用し、余分な塩分をより多く体外へ排出させることが効果があります。
ただし心臓の機能が低下している人は体調を崩す可能性があるのでカリウムの取り過ぎに注意しましょう。
水菜:カリウムとカルシウムが豊富
きなこ:きなこの原料の大豆にはカリウムが多く含まれています
スキムミルク:余計な脂肪分がなくカルシウムが豊富
オクラ:カリウムとカルシウムとマグネシウムが豊富な万能食
長芋:カリウムが豊富
長ひじき:カリウムとカルシウムが豊富
小松菜:カリウムとカルシウムが豊富
青海苔:マグネシウムが豊富
ささみ:カリウムが豊富