ストレス対処法!ストレス・コ-ピング、うつ病、認知行動療法!

ストレス対処法!ストレス・コ-ピング、うつ病、認知行動療法!ストレス対処法には積極行動タイプ、気晴らしタイプ、否認タイプ、回避タイプの4つがあります。4つのストレス対処法をまんべんなく行うことが大切

■ストレスとうつ病について
うつ病とは不安・落ち込み・あせり・不眠などを特徴とする精神疾患のこと。
主な原因はストレスになります。
ストレスを受けると睡眠・食欲・感情に作用する神経伝達物質が減少し、身体が重くて起きられない、やる気がまったくでないといった症状があらわれます。
中でも責任感が強く真面目な人ほどなりやすいなど、性格が大きく影響すると言われています。
うつ病の人は悲観的な時に、思考を司る前頭前野と感情や本能を司る前帯状回の2つの脳の部分が活発に活動します。
うつ病になると、ちょっと怒られただけで脳が過剰反応し、必要以上に「自分はダメな人間だ」などと感じてしまう負のスパイラルに陥ってしまいます。

■うつ病になりやすい性格
・真面目
・責任感が強い
・神経質
・くよくよ考える

■ストレス・コ-ピング
ストレス・コ-ピングとは直訳するとストレスの対処法という意味です。
実は私達は1人1人異なったストレスの対処法を持っていて、それは大きく4つのタイプに分けられます。
私達は普段4つのストレス対処法を組み合わせてストレスに対処しています。
そしてその組み合わせ方には人それぞれクセがあります。
近年その組み合わせ方が偏ってしまうクセのある人は、うつ病など様々な病を発症しやすいことが分かってきました。
大切なのは1つのストレス・コ-ピングに偏らず、4つを使い分けることです。

●積極行動タイプ(ストレス対処法)
積極行動タイプとは、ひと休みするよりストレスに対して積極的に問題を解決しようと行動するタイプです。
●気晴らしタイプ(ストレス対処法)
気晴らしタイプとは、ショッピング・飲みに行く・運動するなどしてストレスを発散するタイプです。
●否認タイプ(ストレス対処法)
否認タイプとは、ストレスの原因となる問題を見てみぬふりをして先送りにするタイプです。
●回避タイプ(ストレス対処法)
回避タイプとは、嫌いな人と会うのを避けて1人で引きこもるなど、ストレスそのものを回避するタイプです。

■ストレス対処法のクセが分かる問診
どれか一つ選び点数を合計して記録します。
いつでもある 5点
よくある   4点
時々ある   3点
ほとんどない 2点
全くない   1点

●Aタイプ
1:ストレスを感じたとき、その原因を積極的に解決しようとがんばる
2:仕事でのミスやプライベートでのトラブルは自分の努力が足りないからと思う
3:仕事で行き詰まりを感じた時、一息つくよりも今まで以上にがんばる
4:仕事で予想以上の抜擢をされた場合、自分自身を高めるためのチャンスと考える

●Bタイプ
1:衝動的に高い買い物をしてしまう
2:休日にはできるだけ映画を見たり、スポーツをしたりする
3:会社の仲間や家族と出かけたり食事に行く
4:今までにやったことのない新しいことを始めるのが好き

●Cタイプ
1:難しい問題や仕事は先延ばしにする
2:辛いことは見てみぬふりをする
3:わずらわしい対人関係などは、家では考えないようにしている
4:身体の調子が悪くても病院には行かない

●Dタイプ
1:ゴミ出しのときは近所の人がいない時を選ぶ
2:あまり好きではない人とは話しをする機会を避ける
3:人と会わずに1人でひきこもる事がある
4:嫌な事を思い出す場所には行かないようにする

Aタイプは「積極的」タイプ
Bタイプは「気晴らし」タイプ
Cタイプは「否認」タイプ
Dタイプは「回避」タイプ
4つの中で最も点数が高いものが、その人のストレス対処法のタイプとなります。
点数が低い項目が2つ以上あった場合は、その項目の対処法も行うようにすると良いそうです。

■認知行動療法(にんちこうどうりょうほう)
認知行動療法(にんちこうどうりょうほう)とは、悲観的な考えに陥っている状態をカウンセリングなどで修正する精神療法の一種です。
認知行動療法(にんちこうどうりょうほう)の考え方は、健康な人のうつ状態の予防にも応用できる可能性があります。
通常うつ病の状態では、前向きな考え方をしようと思ってもなかなかうまくできません。
そこで認知行動療法(にんちこうどうりょうほう)では、自分の状態を3つの項目に分けて整理し考え方を修正していきます。

「状況」は、嫌な出来事が起きたのはどんな時か?
「思考」は、それについてどう考えたのか?
「根拠」は、なぜそう考えたのか?

これらを順に明確にします。
こうして患者自身が自分の問題を客観的に整理することで、柔軟な考えを持つ準備が出来るようになります。
柔軟な考えとは、1つの考えに捕われず多様な考え方を持つことで気分を前向きにすることです。
認知行動療法(にんちこうどうりょうほう)はカウンセリングだけではなく、柔軟な考え方を日常生活で実践してもらいながら治療を続けていきます。
そして柔軟な考え方が出来るようになったころには脳の機能も回復してくるそうです。
うつ病の人には、抗うつ薬と認知行動療法(にんちこうどうりょうほう)を一緒に行っていき、治った段階で再発防止のために認知行動療法(にんちこうどうりょうほう)を外来で行っていきます。
認知行動療法(にんちこうどうりょうほう)を加えた場合は再発率も低いことが分かってきています。