目の病気!緑内障(りょくないしょう)、網膜剥離(もうまくはくり)、白内障(はくないしょう)、加齢黄斑変性症(かれいおうはんへんせいしょう)。多くの目の病気は自覚症状がない、40歳を過ぎたら一度眼科で検査を受けることが大切
■網膜(もうまく)について
人体で唯一透明な組織である角膜(かくまく)と水晶体(すいしょうたい)はカメラで言うレンズの部分で、光を屈折させ目の中に取り込みます。
そして物を見る上で最も重要とされるのが網膜(もうまく)です。
網膜(もうまく)はカメラのフィルムにあたる部分になります。
網膜(もうまく)は眼球の内側を覆う厚さ0.3ミリほどの薄い膜です。
光に反応する細胞がおよそ500万個も並び、その一つ一つの情報が脳に送られます。
網膜(もうまく)で取り込んだ情報は電気信号に変換され脳へ送られます。
網膜(もうまく)の一つ一つの細胞は「しま模様」の情報を送り、それが脳で重ね合わせられることで鮮明な映像になります。
つまり私達が見ている景色は、まるで版画のように様々な情報を重ね合わせることで作られています。
■緑内障(りょくないしょう)
緑内障(りょくないしょう)は眼圧(がんあつ)の上昇が原因で引き起こされます。
眼圧(がんあつ)とは目の丸みを保っている眼球内の圧力のことです。
角膜(かくまく)と水晶体(すいしょうたい)の間を循環する水分の量で調節されています。
ところがその調節機能に異常が起こると水分がスムーズに循環されなくなり、角膜と水晶体の間に滞留してしまいます。
それにより目の内部の圧力、つまり眼圧が高くなってしまいます。
眼圧が高くなると、その圧力は網膜から脳へと情報を送る神経を圧迫し傷つけてしまいます。
そうなると視野の欠けが広がり、最終的には失明してしまう危険性もあります。
視野の欠けはゆっくりと進行するため自分では気付きにくく、また発症を予防するのも難しいそうです。
緑内障(りょくないしょう)は現代人の失明原因の第一位で、男女を問わず40歳以上の20人に1人がかかると言われています。
緑内障(りょくないしょう)は眼圧の異常、遺伝極度の近視や糖尿病なども原因と考えられています。
大切なのは早期に発見し、眼圧をコントロールすることです。
眼圧をコントロールすることで進行を抑えたり遅らせることができます。
■網膜剥離(もうまくはくり)
網膜剥離(もうまくはくり)の主な原因は目の老化。
老化によって目の中の硝子体(しょうしたい)と呼ばれるゼリー状の物質が水分と分離しながら収縮。
すると癒着(ゆちゃく)していた網膜が引き裂かれ、その裂け目から水分が流れ込み剥がれてしまいます。
そうなるとその部分は光に反応しないため視野が欠けてしまったり、墨を流したような影が見えるなどの症状があらわれます。
網膜剥離(もうまくはくり)は目の機能が衰える40代から増加すると言われています。
■網膜剥離(もうまくはくり)と近視の関係
網膜剥離(もうまくはくり)は近視の人に多く、近視の人は通常より眼球が長くてスペースが広く、その分早期に硝子体(しょうしたい)が眼内を埋めきれなくなり収縮も早まってしまいます。
■網膜剥離(もうまくはくり)の前駆症状
網膜剥離(もうまくはくり)の前駆症状としては、視界にゴミや卵のような物が浮かんで見える飛蚊症(ひぶんしょう)という症状があらわれます。
ライトなど明るい所を見たときにゴミのようなものが見えたら要注意です。
将来、網膜剥離(もうまくはくり)になる恐れががあります。
■白内障(はくないしょう)
水晶体(すいしょうたい)は紫外線を特に吸収するため細胞が破壊されやすいそうです。
結果引き起こされる病気が白内障(はくないしょう)です。
白内障(はくないしょう)になると視野がぼけたり、光をまぶしく感じるなどの症状があらわれます。
白内障(はくないしょう)は加齢が原因ということが分かっていて、80歳になると100%近く白内障(はくないしょう)になってしまうそうです。
しかし日頃浴びている紫外線が多いとにごるスピードが加速してしまいます。
■加齢黄斑変性症(かれいおうはんへんせいしょう)
加齢黄斑変性症(かれいおうはんへんせいしょう)とは、網膜のほぼ真ん中にある黄斑(おうはん)という部分に異常をきたす病気のことです。
黄斑は物の形や色を見分ける能力が特に高い細胞が集中しているため、視界の中心をとらえる大切な部分です。
しかし青い光に弱く、受け続けているとやがて腫れあがり、目の要となる機能を失なってしまいます。
そうなると見るものすべてが歪んでしまったり、視界の中心が失われ見たいものが見えなくなってしまいます。
加齢黄斑変性症(かれいおうはんへんせいしょう)は食生活の欧米化や喫煙による活性酸素の増加が原因と考えられています。
■ルテインで目のトラブル予防
ルテインはブロッコリー、ホウレンソウ、ケールなど緑の野菜の多く含まれる成分で、青色の光による網膜の酸化を防いでくれます。
青色の光から目を守るには黄色のサングラスや帽子が効果的だそうです。
多くの目の病気は自覚症状だけでは分からないことが多いので、40歳を過ぎたら一度眼科で検査を受けることが大切です。