かゆみ解消法!乾燥肌、C繊維、肝臓・腎臓疾患原因!「冷たい」「熱い」「くすぐったい」「痛い」などは、かゆみよりも優先順位が高く「かゆみ」の抑制効果があります。肌が乾燥するとC繊維は伸び、ヒスタミンがかゆみが倍増
「かゆみ」とは原始的な感覚で、皮膚などに異物が付いたことを感知して払いのける、いわゆるアンテナの役割をしています。
異物が付いていることを脳に知らせる信号になります。
「かゆみ」はC繊維という神経によって脳に伝わっていきます。
C繊維は非常に細くて伝達速度が遅く、1秒間に1mほどしか進みません。
そのために刺激を受けてから脳に伝わるまで1秒もかかります。
■乾燥していると「かゆみ」に敏感になる
健康な皮膚は表面の細胞が隙間なく並んでいますが、乾燥するとひび割れが起こり隙間が出来てしまいます。
このような状態になると皮膚の細胞から信号が出て、C繊維は表皮の中の角質層のすぐ下まで伸びてきます。
そのため乾燥肌のC繊維は外部からの刺激を受けやすく、かゆみも感じやすくなってしまいます。
つまりC繊維は肌が乾燥すると伸びるという性質を持っています。
さらに伸びたC繊維は外部からの刺激を受けると、体内の免疫細胞の一種マスト細胞を刺激します。
すると刺激を受けたマスト細胞がヒスタミンという物質を分泌します。
そのヒスタミンがさらにC繊維を刺激してかゆみが倍増してしまいます。
■かゆみには優先順位がある
すべての感覚には優先順位があり、かゆみはだいぶ下の方になります。
そのため「かゆみ」より上の感覚を刺激すると「かゆみ」を抑えることができます。
「冷たい」「熱い」「くすぐったい」「痛い」などは、かゆみよりも優先順位が高く「かゆみ」の抑制効果があります。
かゆみを忘れたいときは、これらの刺激が有効です。
■かゆい場所をかくとどうして気持ち良いのか?
皮膚の細胞には麻薬(モルヒネ)に似た物質が含まれています。
かゆみの場所をかくと細胞からその物質が体内に分泌されるため気持ち良く感じると考えられます。
■山芋のかゆみ
山芋に含まれるシュウ酸カルシウムの結晶がC繊維を刺激するために かゆみ が起こります。
シュウ酸カルシウムの結晶は酸で溶けるため、酢やレモン汁などで洗うと かゆみ が和らぐそうです。
■ゴムのあとがかゆみのはなぜか?
ゴムのあとがかゆくなるのは、圧迫による急性のじんましんの一種。
皮膚を圧迫すると、そこからヒスタミンが分泌されかゆくなったり赤くなったりします。
■肝臓・腎臓疾患によるかゆ
全身の耐えられないほどのかゆみは肝臓や腎臓の疾患が原因で起こることがあります。
かゆみには重大な病気が潜んでいることも多くあなどっては危険です。
・原発性胆汁性肝硬変(げんぱつせいたんじゅうせいかんこうへん)
・慢性腎不全(まんせいじんふぜん)
かゆみには、皮膚に湿疹などの異常がありヒスタミンが原因で起こるものと、皮膚に異常がなく抗ヒスタミン系の薬が効かない かゆみ の2種類があります。
後者のかゆみは内臓などの病気が原因で発生すると考えられています。
肝臓や腎臓などの病気になると、皮膚の細胞にある かゆみ を発生させる物質と かゆみ を抑制させる物質のバランスが崩れます。
そしてかゆみを発生させる物質の方が優位になるため、皮膚に異常がなくても かゆみ が発生します。
■かゆみが現れる病気
・腎臓の疾患
・肝臓の疾患
・貧血
・HIV感染症
・がん
皮膚に異常がなく、抗ヒスタミン系の薬が効かないときは要注意です。