血管の老化を防ぐ!しなやかな血管でダイエット効果!血管の老化を防ぐにはバランスの良い食事、1日1回は和食を摂る、野菜を摂る(1日5品目を目安)、ゆっくり食べる、塩分を控えめにする。けっかん内皮を良い環境に保つ
しなやかな血管を保つには、血管環境が大事になってきます。
肥満の人ほど環境が悪くなってしまい、血管年齢も高くなりやすいということが分かっています。
血管年齢が高い人ほど心筋梗塞や脳卒中を引き起こしやすいと言われています。
血管年齢を知り、その対応をすることによって病気の予防へつなげていくことが大切です。
■血管について
血管は3層構造になっています。
外側から外膜(がいまく)、中膜(ちゅうまく)、内膜(ないまく)からなっています。
外膜は血管を保護。
中膜は血圧の上下に合わせて伸縮して圧力を受け止めるという役割があり、主に弾力性のある平滑筋細胞(へいかつきんさいぼう)から出来ています。
内膜は粘度の高い血液と直接触れる部分で、血小板を付着しにくくするための様々な物質を出すなど血液を固まらせずに循環させる役割があります。
けっかんの若さを保つうえで重要なのが内皮細胞(ないひさいぼう)です。
内膜はこの内皮細胞によって出来ていて、この内皮細胞がけっかんの管理を行っています。
内皮細胞にはけっかんをしなやかにする約十数種類ほどのしなやか物質の分泌をしています。
血管の老化は、しなやか物質が低下してしまい内皮の機能が悪くなることが原因となっています。
■しなやか血管物質「一酸化窒素・プロスタサイクリン」
一酸化窒素は、血管の緊張をといて血管壁をやわらかく保つ働きがあります。
もう一つは血液中の血小板がくっついて血液が固まるのを防ぐ働きがあります。
また一酸化窒素は脂肪細胞の脂肪酸を放出する働きもあると言われていて、ダイエット効果も期待されています。
プロスタサイクリンは血小板が固まるのを防ぐ働きがあり、また血管を拡張する働きも持っています。
■血管内皮の環境が悪くなる原因
・糖尿病:高血糖によって血管内皮に障害を与える
・脂質異常症:コレステロールが血管壁に沈着
・高血圧:内皮障害、血管の中膜に影響を与え厚くしてしまう
・喫煙:内皮障害、血液を固まらせる
・肥満:肥満細胞が血管壁を障害し環境を悪化させる
■血管の老化
血管の老化には2つあり、一つは血管の中が狭くなること。
もう一つは血管壁自体が固くなることです。
血管の内皮が障害されると、血液中のコレステロールや悪玉コレステロールがしみて入ってきます。
これが沈着して酸化されることによって粥腫(じゅくしゅ)が形成され、これが盛上がって血管壁が狭くなってしまいます。
血管が固くなるとうことは中膜に影響が出ることであり、血管が固さを保っているというのは血管の平滑筋細胞・コラーゲン・エラスチンによって弾力性が保たれています。
コレステロールが内膜に溜まってくると、内皮が障害されたりして血管をしなやかにする物質の分泌が低下してしまい血管壁が固く厚くなり、また粘度も増えて血管壁自体が固くなってしまいます。
■血管の老化を防ぐには
血管の老化を防ぐには、けっかんの内皮を良い環境に保つことが大切です。
そのためには生活習慣の改善がポイントです。
すなわち内皮に良い食事と内皮を健康にするような運動を組み合わせて行うことが重要です。
また高血圧や糖尿病などを有する人は、これらの治療を行うことも大切です。
また血管の老化防止を行うことでダイエットにもつながります。
これは血管のしなやか物質が脂肪分を放出するということもありますが、けっかんに良い食事や運動を行うことでダイエットも促進しやすくするという効果にもつながります。
血管の老化を防ぐにはバランスの良い食事、1日1回は和食を摂る、野菜を摂る(1日5品目を目安)、ゆっくり食べる、塩分を控えめにする。
●内皮細胞の機能改善し血管の老化を防ぐ
内皮の働きを良くすることで悪玉コレステロールなどが内皮に浸透したりするのを防ぎます。
コレステロールを減らす食事、血圧・血糖値の調節。
●EPA・DHAで血管の老化を防ぐ
青背魚(いわし、あじ、さんまなど)
EPA(エイコサペンタエン酸):血小板を集まりにくくする効果が期待できます。
DHA(ドコサヘキサエン酸):悪玉コレステロール・中性脂肪を減らす効果が期待できます。
●悪玉コレステロール対策で血管の老化を防ぐ
大豆たんぱく(豆腐、納豆など)
悪玉コレステロールがけっかん内に入ると、そこで酸化してしまいます。
酸化することにより粥腫が出来破れやすくなります。
大豆たんぱくには、この酸化を防ぐ効果があります。
海草類・こんにゃくなど
水溶性の食物繊維にはコレステロールを下げる効果があり、コレステロールの酸化を抑え粥腫の炎症を抑制。
●血圧対策で血管の老化を防ぐ
血圧は塩分が非常に重要で、特に肥満の人は体の中にナトリウムを貯蓄しやすく、また貯蓄したナトリウムによって血圧が上がり易いという特徴があります。
従って塩分を減らすということが大切です。
●カリウムで血管の老化を防ぐ
野菜や果物に含まれるカリウムには、取り過ぎた塩分の排出や、酸化ストレスの軽減、直接けっかんを保護する働きがあります。
●マグネシウムで血管の老化を防ぐ
豆腐・貝類・とうもろこし・ナッツ類にはマグネシウムが多く含まれ、けっかんの緊張をとく働きがあります。
●血糖値の調整で血管の老化を防ぐ
食物繊維(不溶性)
ごぼう・野菜・きのこ類など
食べ物の吸収をゆるやかにし、食後の血糖値の上昇をゆるやかにする働きがります。