うつ病!抗うつ薬・神経伝達物質。まず医療の助けを借りて落ち込みを止め、一気に回復することを過度に期待しない。まず休息・休養で除々に回復を目指す。抗うつ薬の効果は、ゆっくりえある場合も多い 回復が停滞しても焦らない
■うつ病の症状
1:ほとんど毎日、抑うつ気分(ゆううつ)が続く
2:何に対しても楽しいと感じることが出来ず、興味がわかない
3:食欲が低下している、体重が減った
4:よく眠れない
5:イライラする
6:疲れやすく、だるさが取れない
7:自分を責めてばかりいる。自分に価値がないと思う
8:集中力が低下し、考えることが出来ない
9:死んだ方が良いと思う
1か2のいずれかを含む5項目に当てはまり、2週間以上も苦痛や生活上の支障をともなう時にうつ病と診断されます。
■うつ病と神経伝達物質
私達の脳は、たくさんの神経細胞がつながって出来ています。
例えば嬉しい事があると、「嬉しい」という信号が神経細胞を伝わり嬉しい気持ちになり、嫌な事があると神経細胞によって伝えられ憂鬱な気分になります。
健康な人であれば、別の神経細胞を伝わって憂鬱を消す命令が伝わってきます。
それを伝えるのが神経伝達物質です。
これが神経細胞から放出され、次の細胞が受け取ることで「憂鬱消えろ」という命令が伝わり、憂鬱から抜け出せます。
しかしうつ病になると、放出される神経伝達物質が少なくなり少ししか命令が伝わらず、なかなか憂鬱から抜け出せなくなってしまいます。
さらにうつ病がひどくなると、命令が伝わらない神経細胞は死んでいき、脳の一部が委縮してしまうこともあります。
■抗うつ薬
神経細胞から放出された神経伝達物質は、うまく伝わらないときは扉が開き再び回収され再利用されます。
抗うつ薬は、この神経伝達物質の回収扉にフタをすることで伝達を良くしています。
抗うつ薬が効かない理由は、神経伝達物質の回収扉の形に個人差があるためと考えられています。
抗うつ薬は十数種類あって、副作用の軽い順に1つずつ試していくとうのが治療法になっています。
一つの抗うつ薬を試す期間は約3ヶ月となっています。
効果があらわれない場合は数週間で使用を止めることもあります。
但し、薬を飲めば治るんだと思ってしまう分、治らないときの落胆がさらに深まってしまうこともあるそうです。
■うつ病の人の脳
うつ病の人の脳では、ちょっと回復の兆しがあっても、これから良くなるとは思えず、むしろちょとでも回復の逆を行く兆しを発見したりしてしまうと、必要以上に落ち込んでしまいます。
■うつ病の治療ポイン
うつ病であることに気付かず、深く落ち込む場合もある
まず医療の助けを借りて、落ち込みを止める
一気に回復することを過度に期待しない
まず休息・休養で除々に回復を目指す
抗うつ薬の効果は、ゆっくりえある場合も多い
回復が停滞しても焦らない
考え方の幅を広げることで落ち込みにくくなる
回復が進んだ段階で体を動かすことが大事
■認知行動療法
気分が落ち込んだ状況を、そのときに浮かんだ考えを紙に書きます
別の考え方を見つけだすことで、気分が良くする方法を身に付けます。