頭痛予防の対処法!緊張型・片・群発・複合型の判別方法!緊張型は血管が収縮し痛み物質が放出され三叉神経を刺激し起こり、群発・片頭痛は脳の血管が拡張し神経を刺激することで起きます。複合型は血管の収縮と拡張が混在して起きます
日本人の4人に1人、およそ3000万人が悩んでいると言われている頭痛。
しかし頭痛患者のうち7割もの人が病院を受診せず、自己流の対処法で我慢しているとされています。
頭痛といっても様々なタイプがあります。
自分の頭痛のタイプをきちんと知らずに自己流の対処法を続けていると、頭痛が慢性化してしまい昼夜を問わず様々な症状に苦しむようになってしまうこともあります。
頭痛には大きく分けて2つのタイプがあります。
一つは脳の検査を行っても何の異常も発見できない一次性頭痛。
そしてもう一つは、脳の検査を行うと脳腫瘍や脳硬塞など生死に関わる病が見つかり、それが原因で起きているニ次性頭痛です。
頭痛を正しく治療するには、まずこの2つのタイプのどちらかなのかを、きちんと見極めることが大切です。
もし命の危険があるニ次性の場合は、速やかに治療を行う必要があります。
■緊張型頭痛(きんちょうがたずつう)について
緊張型頭痛とは、日本人に最も多い頭痛と言われています。
肩や首のコリによって血管が収縮し痛み物質が放出され、三叉神経(さんさしんけい)を刺激することで鈍い痛みが長期間続くというものです。
■片頭痛(へんずつう)について
片頭痛は女性の5人に1人が悩まされていると言われており、緊張型頭痛とは反対に脳の血管が拡張し、まわりの神経を刺激することで起きます。
通常、頭の片側がズキンズキンと脈打つように激しく痛みます。
■群発頭痛
群発頭痛は1000人に1人と比較的まれな頭痛で、目の裏側を通る血管が片頭痛と同じように拡張することで痛みが出ると言われています。
■複合型頭痛(ふくごうがたずつう)について
複合型頭痛は一番やっかいで、2種類の頭痛を合わせ持つ複合型の頭痛です。
中でも近年増加しているのは「片頭痛及び緊張型頭痛」です。
血管の収縮と拡張という、まったく逆のメカニズムによって起きる痛みが混在して起きます。
複合型頭痛は緊張型頭痛の症状がベースにあり、時々片頭痛が起きます。
頭痛歴が長いと緊張型と片頭痛の症状の見分けがつかなくなってきてしまうそうです。
■複合型頭痛かどうかのチェック
1:歩きや階段の上り下り等、日常的な動作でずつうがひどくなる事がある
2:ずつうで吐き気がしたり、胃がムカムカする事がある
3:ずつうがすると普段は気にならない光がまぶしく感じる事がある
4:ずつうがすると臭いが嫌だと感じることがある
5:ずつうは後頭部に起きることが多い
6:頭全体が圧迫された様な痛みや、はちまきでギュッと締め付けたような痛みがある
7:薬を飲まなくてもずつうを我慢でき、仕事や家事にほとんど問題ない
8:同じ姿勢をずっと続けていた時に痛みが出やすい
9:頭の片側が痛み、痛む側の目が充血したり涙が出たりする
10:突き刺さるような、えぐられたような激しい痛みがある
11:連日ほぼ同じ時間にずつうがある
12:ずつうが数週間、集中的に続くことが年に1〜2回ある
1〜4が片頭痛、5〜8が緊張型頭痛、9〜12が群発頭痛になります。
それぞれの中で2つ以上当てはまる人は、90%以上の確率でそのタイプの頭痛の可能性があります。
該当するブロックが2つ以上あった場合は複合型頭痛の可能性があります。
■片頭痛か緊張型頭痛かを見分ける方法
頭痛があるときに「おじぎ」をしてみます。
おじぎをした時に痛みがあれば片頭痛であり、変化がなければ緊張型頭痛と考えられます。
おじぎで脳の血圧が上がって血管がさらに拡張し、ズキンズキンとする痛みが出るため片頭痛だと分かります。
■緊張型頭痛の対処法
マッサージや温かいお風呂に入ることが効果的です。
■片頭痛の対処法
冷やすことが大切になります。
アイスティがオススメで、空腹で低血糖の時に悪化するので砂糖を入れて飲むと良いそうです。
■豚のレバーで片頭痛予防
豚のレバーにはビタミンB2という栄養素が豊富に含まれています。
ビタミンB2は細胞内のミトコンドリアの働きを活性化し、片頭痛の発生を抑える神経伝達物質「セロトニン」の放出を促すと考えられています。
■アルコールを控えて片頭痛予防
アルコールには血管を拡張し血行を促進させる働きがあり、血管の拡張で起きる片頭痛の痛みを増大させる危険性があります。
緊張型の人の場合はアルコールで血流が良くなり、コリがほぐれて頭痛が治まるそうです。
■フラダンスで片頭痛予防
片頭痛の原因の一つと言われているのが、脳内にある神経伝達物質「セロトニン」の欠乏です。
セロトニンが不足すると痛み物質が放出され、三叉神経を刺激して片頭痛を発生させてしまうと考えられています。
運動はこのセロトニンを増やす有効な方法の一つです。
しかし運動ならなんでも良いというわけではありません。
激しい運動は体温の上昇を招き、その結果自律神経が激しく緊張したり弛んだりして、逆に痛みを感じやすくなってしまいます。
大切なのは、緩やかで規則的な運動を適度な時間行うということです。
■片頭痛と緊張型頭痛を予防する体操
予防のための体操なので、頭痛の最中は行わないようにしましょう。
足を肩幅ぐらい開きます
両手を真直ぐ前に上げます
体と一緒に手を、お尻が見えるくらいまで後ろに回します
反対側にも回します
体をひねるとき足の軸が動かないようにします
1秒に1回ぐらいのゆっくりとしたリズムで繰り返します
3分1セットくらいで、体が熱くならない程度に行います