肺について!息切れ・COPD。肺は呼吸には欠かせない臓器。全身から送られてきた二酸化炭素と吸い込んだ空気中の酸素を交換するという大切な働きをしています。息切れを感じるようになったら一度肺機能検査を受けてみることも大切
■肺について
肺は呼吸には欠かせない臓器。
全身から送られてきた二酸化炭素と吸い込んだ空気中の酸素を交換するという大切な働きをしています。
普段なにげなく空気を吸っていますが、実は肺自体には筋肉がないので自分の力だけでは動くことができません。
横隔膜(おうかくまく)が下がることで肺が広がって空気が肺に入ってきます。
つまり吸うときに使われるのは筋肉の力がほとんどで、肺そのものの力が強いとはいえません。
息切れは呼吸の異常ではなく、運動不足や肥満などが原因の可能性があります。
肺年齢が分かる呼吸機能検査は、呼吸器科のある病院などで受けることができるそうです。
■肺活量
肺活量は外に吐き出した息の量を測定するものです。
しかし肺活量だけでは肺の空気をどれだけ効率良く吐き出せているかということは分かりません。
■肺胞(はいほう)
肺胞(はいほう)は気管支の先端にある組織で、肺の中でガス交換をしています。
吐く力でポイントとなるのが空気の通り道となる気管支と、肺の中で二酸化炭素と酸素のやりとりをしている肺胞(はいほう)です。
健康な肺胞は弾力性があり、横隔膜が力を抜くだけでゴム風船のように縮んで空気を吐き出すことができます。
しかし肺胞や気管支は喫煙や空気中の有害な粒子によって静かにダメージを受けています。
壊れてしまった肺胞はまるで弾力性のない紙風船のようになり、スムーズに縮むことができなくなり肺の中の空気を吐き出しにくくなります。
しかも肺胞は一度壊れてしまうと元には戻りません。
これが重症になると、肺の中がスカスカのクモの巣状になり、空気の通り具合が悪化します。
すると息を吸うことはても吐く事が難しくなり息苦しくなってしまいます。
慢性的な息切れは年齢のせいではなく、肺からの危険信号かもしれません。
肺年齢を自覚して肺を維持していくことが大切です。
■COPD(慢性閉塞性肺疾患)
COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、喫煙や汚れた空気などが原因で肺胞や気管支に慢性の炎症が起こる病気です。
10代以上の約10人1人がCOPD(慢性閉塞性肺疾患)だと推測されています。
主な症状は咳き・たん・息切れなどで、最悪の場合は自分で呼吸できなくなる恐れもあります。
健康な人の場合、加齢で息切れを感じることはありません。
■息切れチェック
グレード0:普段は息切れしないが、激しい運動時に息切れを感じる
グレード1:平地を急ぎ足で歩く時や、ゆるやかな坂道を上がる時に息切れを感じる
グレード2:平地でも息切れのため同年齢の人よりもゆっくり歩いたり、自分のペースでも呼吸を整えるために休んだりする
グレード3:平地を数分間または約100m歩くと、呼吸を整えるために休んでしまう
グレード4:息切れがつらくて外出できない、または衣服の着脱でも息切れする
グレード1までは健康な人でも感じる息切れで、グレード2以降の息切れを感じるようになったら年齢のせいだと決めつけないで、肺機能検査を受けてみることも大切です。
息切れを克服しよう
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