胆石・胆のう!コレステロール結石、色素結石、サイレントストーン。胆石の治療法、溶解療法とは薬を服用して胆石を溶かす治療法、破砕療法とは身体の外から強い衝撃波を当て小さく砕く治療法、外科的な手術で胆のうを全て摘出してしまう治療法
日本人の食生活の欧米化により胆石が増え、いまや日本人の10人に1人が胆石を持っていると言われています。
胆石を持っている人の約30%の人が自覚症状がないと言われています。
この自覚症状もなく出来ることからサイレントストーンと呼ばれています。
そのため疑いのある人は健康チェックが大切になってきます。
■胆のうについて
胆のうは、右の脇腹の肋骨の下ぐらいにある肝臓の下にあります。
胆のうは、タマゴ1個半程の大きさの風船のような袋であり、この中に胆汁を貯める働きをする臓器です。
胆汁は脂肪分の消化を助ける働きをしています。
■胆石の痛み
胆石が何かのきっかけで動きだし、胆のうの総胆管などに詰まることがあります。
その結果、激しい痛みが生じます。
■胆石の主な原因はコレステロール
通常コレステロールは、他の成分とバランスよく結びつき胆汁に溶けています。
しかしコレステロールが増え過ぎると、そのバランスが崩れてしまいます。
余ったコレステロールは他の成分と結びつくことが出来なくなり、コレステロール同士が結晶化します。
結晶化したコレステロールが集まり胆石になってしまいます。
出来やすい人は、たくさんのコレステロールを食事として摂るため、胆汁の中のコレステロールが増えてしまいます。
■胆石の種類
大きく分けて3つに分けられます。
●コレステロール結石
コレステロール結石とは胆汁内のコレステロールが固まって出来ます。
コレステロール結石は日本人の胆石の中で7〜8割を占めています。
●色素結石
色素結石とは胆汁内の色素成分が固まって出来ます。
●その他の結石
その他数は少ないですが、炭酸カルシウムなどが固まって出来る稀な胆石もあります。
■胆石の出来やすい人
・女性
・健康的で元気な人
・40代以上の人
・肥満ぎみの人
■胆石はエコー検査で
胆石は必ずしもレントゲンに写るとはかぎりません。
コレステロール以外の成分で出来た胆石はレントゲンでも見つけることが出来ます。
しかしコレステロールで出来た胆石はX線を通してしまうのでレントゲンにも写りません。
そのため健康診断でエコー検査をしない場合は、胆石を発見できないことも多いので注意が必要です。
胆石は激しい痛みで気付くことが多いですが、痛みがなくて症状が出て来たときに手後れということもあります。
胆のうに胆石が充満している場合、検査で胆のうの変化が見分けにくい傾向があります。
自覚症状のない胆石をかかえている場合、ガンの発見が遅れてしまうという事態もあります。
命にかかわる危険性もあるので、エコー検査で定期的に診断を受けることが大切です。
■胆石の治療法
●溶解療法
溶解療法とは薬を服用して胆石を溶かす治療法です。
●破砕療法
破砕療法とは身体の外から強い衝撃波を当て胆石を小さく砕く治療法です。
●胆のう摘出
外科的な手術で胆のうを全て摘出してしまう治療法です。
手術で胆のうを全て摘出したとしても胆のう管(総胆管)が太くなることで胆のうの代わりをするようになります。
■胆石の予防のために
動物性の脂肪を少なめにして野菜を多く摂り、バランスの良い食事をすることが大切です。
またストレス解消のため適度な運動を行うことも大切です。