うつ病について!うつ病は医学的な治療で治せる病気であり、単なる性格の問題ではなく脳の病気です。典型的なサインは食欲不振と睡眠です。薬と休養で治療。治療には短くても2〜3カ月は要し、あせったり頑張り過ぎるのは禁物
■うつ病は心の病ではなく脳の病気
うつ病は心の風邪と言われてきましたが、最近の研究では心の病というより、脳に明らかな不調が生じている事がわかってきました。
脳内に一千億以上あると言われる神経細胞。
私達の脳は、その神経細胞同士がつながりあうことで働いています。
健康な神経細胞の脳では、他の神経細胞とつながるためのスパインと呼ばれる突起が無数にあります。
ところが最近の研究では、うつ病患者の神経細胞はスパインの数が減少していることが判明しました。
つまり他の神経細胞と新たにネットワークを作ることが難しく、脳の働きが弱まった状態になっています。
またスパインの減少が原因となって、脳内の記憶や感情に深く関わる海馬(かいば)という部分が小さくなるという研究報告もあるそうです。
うつ病患者の脳の中ではこうした現象が実際起こっています。
さらにうつ病患者の脳内の血流を測定した結果、広い範囲で血流の低下が認められたそうです。
中でも快・不快の感情に関わる左脳の前頭葉で著しい血流の低下が明らかになっています。
こうした脳の不調により、無表情や感情喪失(かんじょうそうしつ)等の症状があらわれると考えられます。
■うつ病になりやすい性格
うつ病になりやすい性格は「几帳面・まじめ・責任感が強い」などになります。
■うつ病発症のきっかけ
一般的に職場間強の変化は、うつ病のきっかけになりやすい傾向にあります。
近親者の喪失体験などがきっかけになったケースも多くあります。
■態度に現れるうつ病のサイン
・ささいなことでも何かとイライラしている
・無口になる
・声が小さくなる
・新聞やテレビ、読書などに集中できない
■身体に現れるうつ病のサイン
多くのうつ病患者が最初に受診するのは内科の病院。
それだけ身体に現れる不調が多いということになります。
例えば、頭痛がする、肩がこる、めまいがする、手足がしびれる、下痢や便秘などお腹の不調など。
こうした症状が原因不明のまま続くようであればうつ病の危険性があります。
また身体に現れるサインの中で典型的なものが食欲不振です。
うつ病から味覚に異常をきたし何を食べても、まるで砂を食べているような感じになるそうです。
そのため極度の食欲不振となり痩せていく傾向にあります。
さらに不眠もうつ病の典型的なサインです。
夜中や早朝に目が覚めてマイナス思考を繰り返し、そのまま朝をむかえてしまい眠れません。
こんな状態が続いたら要注意です。
うつ病は憂うつな気分を必ず伴います。
うつ病の人の憂うつ感は、何ともいえない気持ち悪さを伴なった二日酔いに似たような状態だそうです。
■うつ病は薬と休養で治療
うつ病は医学的な治療で治せる病気であり、単なる性格の問題ではありません。
サインを見逃さないことが早期発見・早期治療につながります。
うつ病の治療に欠かせないのが薬と心身の休養です。
回復途中で無理をすると再燃する危険性があります。
治療には短くても2〜3カ月は要するため、あせったり頑張り過ぎるのは禁物です。
周囲の人は重大な決断(特に自殺)をさせないように気を配る必要があります。
また本人だけではなく看病する側も大きなストレスを感じる病気です。
そのため看病している側がうつ病にかかってしまうケースも少なくないそうです。
仕事中だけ《うつ病》になる人たち
ツレがうつになりまして。
その後のツレがうつになりまして。