尿酸値改善!痛風・結石予防。濃度を下げて7.0以下になると再び結晶は血液中に溶けていきます。7.0を超えないように生活習慣に注意して健康な状態を保っていくことが大切。食生活の見直し・適度な有酸素運動・十分な水分補給・お酒を減らす・ストレスを上手に発散
■尿酸値(にょうさんち)と痛風(つうふう)
尿酸値(にょうさんち)とは血液中の尿酸濃度のことで、この数値が高くなることで発症するのが痛風(つうふう)です。
今や痛風患者は30万〜60万人、痛風予備軍は約500万人もいるとされています。
■痛風の原因プリン体
痛い痛風の原因となっているのが尿酸。
その原料として知られているのが、ほぼ全ての食べ物や飲み物に含まれている「プリン体」です。
プリン体とは遺伝子の核酸を構成する物質です。
このプリン体が科学的に肝臓で分解されて出来る窒素化合物が尿酸になります。
プリン体は細胞の中にある核に含まれていて、細胞の数が多いほどプリン体の数も多くなります。
尿酸は体内で作られて、主に腎臓から尿中に排出されます。
腎臓から尿を出す力は強い人と弱い人がいて、尿酸を排出する力は遺伝や体質により個人差があります。
■尿酸値の基準値
男性:3.8〜7.0mg/dl
女性:2.4〜5.8mg/dl
女性の平均値が低いのは、女性ホルモンに尿酸の排出を促す作用があるためと考えられています。
ただし女性ホルモンが減少する閉経後には数値が上がりやすくなります。
■尿酸値の基準が7.0mg/dl以内に
尿酸は基準値内の7.0mg/dl以内であれば血液に溶けてしまいます。
しかし基準値内の7.0mg/dlを超えると、体の中で結晶化してしまいます。
これが数値が7.0mg/dlを超えてはいけない理由です。
もともと尿酸は血液に非常に溶けにくい物質のため、溶けきれなくなるとナトリウムと結合し結晶化します。
つまり体内で結晶化するそのポイントが7.0になります。
7.0を超えた状態が何年も続くと、尿酸の結晶は足の指などの関節内に溜まっていきます。
この結晶が何かの拍子にはがされたとき、結晶を排除しようと白血球が攻撃することで炎症が起こります。
このとき起こる発作が痛風になります。
濃度を下げて7.0以下になると再び結晶は血液中に溶けていきます。
尿酸値が7.0を超えないように生活習慣に注意して健康な状態を保っていくことが大切です。
■尿路結石(にょうろけっせき)
尿路結石(にょうろけっせき)とは、尿中の成分が結晶になって固まり結石が出来る病気です。
尿酸値が高くなると尿の酸性が強くなる傾向にあります。
実は尿酸は酸性で溶けにくく、そのため尿の通り道に石が出来る尿路結石(にょうろけっせき)になりやすくなります。
■尿酸値改善ポイント
●食生活の見直し
野菜中心
プリン体が水溶性のため食材を茹でたり煮たりするとプリン体の量が2〜3割り減少します
乳製品に含まれるカゼインなどの牛乳タンパクには、尿酸の排出を促す効果があるそうです
海藻や大豆などのアルカリ性食品を摂取すると尿酸が溶けやすくなります
●適度な有酸素運動
体重を落とすと尿酸値も下がるそうです
●十分な水分補給
●お酒を減らす
●ストレスを上手に発散する