アルツハイマー病・認知症の予防方法!βタンパクがアルツハイマー病の主な原因。βタンパクは加齢とともに溜まっていきますが、適度な運動・会話・生活習慣病に気をつけることによりアルツハイマー病・認知症の予防になります
およそ100年前、ドイツ人の医師アルツハイマーによって発見されたアルツハイマー病。
これまで治療法はおろか原因さえも分かりませんでしたが、最近の研究ではだいぶ分かってきました。
■βタンパクがアルツハイマー病の主な原因
βタンパクが溜まると周りの神経細胞が死んでしまいます。
これがアルツハイマー病のメカニズムと考えられています。
βタンパクは脳の神経細胞が活動するときにどうしても出来てしまうゴミのようなもので、普段は酵素などがこれを掃除してくれるので溜まらずに済んでいます。
しかし加齢とともにこの酵素の活動が弱ってしまいます。
するとβタンパクがどんどん溜まり、つには神経細胞が死んでしまいます。
■βタンパクと脳の指令・分析・記憶部分の関係
βタンパクの影響は記憶を司る海馬にまず表れます。
そのため記憶障害が起こります。
記憶で物をどこに置いたかなどを覚えておいて情報として脳の指令部分に送ります。
例えば今見ている物はいったい何かを分析してそれを情報として脳の指令部分に送ります。
すると脳の指令部分は送られてきた情報を総合して何をするかを決定して指示を出します。
βタンパクが溜まってくると記憶にまず影響を及ぼします。
そのために最初に物忘れの症状が出て、そして情報が確かな物ではなくなります。
次に脳の分析部分に影響がおよび、また脳の指令部分にも影響がおよびます。
脳の指令部分は感情と直結しているため、感情が爆発しやすくなってしまいます。
■アルツハイマー病の発病まで20年
脳のβタンパクが溜まると神経細胞が壊れ、そのけっか日常生活に問題が起きるようになりアルツハイマー病の発病ということになります。
βタンパクが溜まりだしてアルツハイマーが発病するまでにはおよそ20年程あると言われています。
■有酸素運動でアルツハイマー病・認知症の予防
適度な運動をするとβタンパクの分解酵素の活性が高まり、3倍程アルツハイマー・認知症になりにくくなると考えられています。
20分以上の汗ばむ程度の運動を週2回以上行うと良いそうです。
■会話でアルツハイマー病・認知症の予防
会話をすると脳の指令部分が活性化しアルツハイマー・認知症になりにくくなると考えられています。
最近の研究では会話が減ると病気の進行に悪影響を及ぼすことが分かっているそうです。
■家族の中で役割を持つ
話し相手と同時に役割を持つことも大切です。
ペットの世話をすることも役割になり、また生き甲斐にもなりアルツハイマー・認知症の予防につながります。
認知症になりいろんな能力が落ちてくると、家族の人が認知症の人の役割を奪ってしまいがちです。
すると脳が働く機会を奪ってしまいます。
脳の機能を維持するには役割を持っていることも大切です。
■アルツハイマー病を中心とした認知症のリスク
・高血圧: 1.97倍
・高コレステロール:1.89倍
・肥満: 2.09倍
・3つともあると: 6.21倍
脳への血流に影響を与えたりしてアルツハイマー病を引き起こしやすくなると考えられています。
■生活習慣病にならない食生活
生活習慣病にならない食生活を送るようにすると脳の中の機能が正常に働き、アルツハイマー・認知症の予防につながります。
■漢方薬で認知症の予防
抑肝散(よくかんさん)という漢方薬には、イライラを抑え認知症の精神症状を抑える効果があります。
周辺症状(BPSD)とは妄想や徘徊などをさしますが、抑肝散(よくかんさん)はこの症状に効果があります。
イライラしたり、ときには興奮してしまったり、暴力を振るったり、妄想があったり、そういう症状に対して比較的穏やかに効き、そして体の動きを抑えるような副作用がありません。
■予防で発症を伸ばす
βタンパクは加齢とともに溜まっていきますが、適度な運動・会話・生活習慣病に気をつけることによりアルツハイマー病・認知症の予防になります。
40代で溜まり始める人は20人に1人程、50代で溜まり始める人は20人に3人程、70代になって半分近い人に溜まり始めます。
かなり多くの人は予防をしていけばアルツハイマー病・認知症を発症する前に寿命が来、そうすれば発症せず良い一生を得ることが可能となります。
認知症高齢者のための脳を鍛える学習療法ドリル(読み書き)
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