唾液で虫歯予防!唾液は液体エナメル質とも呼ばれ歯の再石灰化(さいせっかいか)を促進してくれます。食間をなるべくあけて、寝る前の歯磨きが予防には大事です。虫歯は早期発見、長期観察が大事です。
■これまでの虫歯予防の常識
・健康な歯は白い → 白くても虫歯は進行している
・歯石が多い人は虫歯になりやすい → 歯石が多いのは修復能力が強いため
・虫歯は早期治療が一番 → 早期発見、長期観察が大事
■ホワイトスポットは隠れ虫歯が原因
本来、歯の一番外側のエナメル質と呼ばれる部分は半透明になっています。
ホワイトスポットとはこの半透明であるエナメル質が白くなっている部分をいいます。
これは歯の表面ではなく中が虫歯によりスカスカになってしまったことにより起こります。
これは氷の中に気泡があると白く見えるのと同じ理屈です。
■隠れ虫歯
虫歯菌は食事をしたときに口の中に入ってくる糖を食べて酸を出します。
この酸が歯のエナメル質を溶かし虫歯になってしまいます。
実は歯のエナメル質は、エナメル小柱という柱のようなものがいくつか連なって出来ています。
酸はこの柱と柱の間に入り込んで中のエナメル質をどんどん溶かしてしまいます。
表面的には分からない状態ですが、中はスカスカになっています。
するとあるとき表面のエナメル質も壊れてしまい隠れていた虫歯があらわれます。
しかしエナメル質の表面が陥没せずくっついている状態であれば再石灰化により修復が可能です。
ちなみにフッ素には再石灰化を促進する効果があります。
■虫歯を修復する唾液
唾液にはカルシウムが含まれていて、虫歯でスカスカになった部分にカルシウムを運んでいき修復することが可能です。
唾液は液体エナメル質とも呼ばれ、歯の材料そのものが液体になっています。
この唾液で歯が元に戻ることを再石灰化(さいせっかいか)といいます。
■唾液と歯垢
唾液が歯垢(しこう)を固めたものが歯石(しせき)です。
歯石は歯周病(ししゅうびょう)の原因にもなるので取った方がよいです。
つまり歯石が人よりも多くついてしまう人は、唾液が強く虫歯になりにくい人ということにもなります。
■食間をなるべくあけて再石灰化を促す
歯医者さんは虫歯を削り詰めて進行を防ぐためにいろいろなことをしてくれますが、歯を元通りにすることが出来るのは唾液になります。
唾液は再石灰化で隠れ虫歯を治しますが、穴があいた虫歯を元には戻せません。
上アゴの頬の内側と舌の付け根から唾液は分泌されます。
唾液は酸に直接働きかけて中和してしまう働きがあります。
食後20〜30分の間は酸がたくさん出ます。
ジュース1杯でも溶ける時間は同じです。
食間をなるべくあけて、毎日の歯磨きをしていないと溶ける時間が伸びてしまいます。
■寝る前の歯磨きは大切
夜寝ている間というのは唾液の出が悪くなってしまいます。
そのため酸を中和することができず歯が溶ける時間が長く続てしまいます。
ちなみにうがいだけでは酸をなくすことはできません。
予防には歯磨きと時間のコントロールが大切です。
溶ける時間をなるべく短くして修復する時間をなるべく長くすることが虫歯予防には大切です。
■年齢と虫歯予防
年を取ると歯ぐきが痩せてきますが、歯と歯ぐきの間の境目のところはエナメル質がないので酸には弱く、この境目が虫歯になりやすくなってしまいます。
この根元の部分は虫歯が起こりやすいですが、再石灰化も起こりやすくなっています。
■早期発見、長期観察
虫歯になるとどんどん進んでひどくなるということから、一度虫歯になったら早く歯医者さんに行って早く詰めることが一般常識になっていましたが、実は虫歯というのは意外に進行が遅く、本当に詰めるべきかどうかはよほど慎重に選択した方がよいそうです。
いま歯医者さんの間では、何でも削って詰めるのではなく、じっくり虫歯を観察してから削るかどうかを判断する方法が取られているそうです。
削らなくても患者さんは定期的に通って虫歯が進行していないかみてもらいます。
進行する虫歯と進行しない虫歯があり、見極めの観察が大切とされています。
3〜6ヶ月に一度定期的なメンテナンスが重要。
虫歯は早期発見、長期観察が大事だそうです。
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