手のしびれ!手根管症候群、手口感覚症候群、頚椎症性脊髄症!

手のしびれ!手根管症候群は、組織が炎症を起こし指の神経が圧迫され起こります。手口感覚症候群は脳の視床の出血で起こります。頚椎症性脊髄症は頚椎の異常により神経が圧迫され起こります。

手のしびれには主に、手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)による手のしびれ、脳卒中による手のしびれ、頚椎症性脊髄症(けいついしょうせいせきずいしょう)による手のしびれがあります。

■手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)による手のしびれ
手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)は片手のしびれの患者さんの中では最も多い病気です。
手と脳の間のどこかで圧迫されることによって神経が混乱を起こして生じます。
手の平の骨とじん帯にかこまれた空間を手根管と呼ばれています。
中には指を動かすための腱や神経があります。
神経が向かっている先は親指・人指し指・中指・薬指の半分になります。
薬指の残り半分と小指の神経は手根管の外を通っています。
親指・人指し指・中指は物をつかむために大事な指のため手根管の中を通してしっかり守られているとされています。
手根管の中は狭いため、組織が炎症を起こして腫れたりすると指の神経は圧迫を受けます。
そのため手根管症候群の手のしびれは親指・人指し指・中指・薬指の半分に起きます。
神経が圧迫された状態が長く続くと、神経から筋肉への指令がだんだん届かなくなっていきます。
すると筋肉はしだいに痩せ衰えてしまい、物がつかみずらくなってしまいます。

■手根管症候群かどうか見分ける方法
医療機関では手首から親指にかけて電気を流し、その速度によって判断しています。
速度が遅ければ神経が圧迫されている証拠です。

●ファーレン・テスト(手根管症候群かどうか見分ける方法)
左右の手首を下に曲げて手の甲と甲を合わせ、その状態を1分間続けます。
このとき手のしびれが強くなると手根管症候群の疑いがあります。
物がつかめなくなるしびれは手根管症候群であり、疑いがあるときはファーレン・テストでチェックしてみるとよいです。

■手根管症候群による手のしびれの治療法
・炎症が軽い場合は、炎症をおさえる薬を服用
・手首のところに注射をする
・筋肉が痩せ衰える重症なときはじん帯の圧迫をとるための手術が必要になります

■脳卒中による手のしびれ
脳卒中による手のしびれは手口感覚症候群(てくちかんかくしょうこうぐん)とも呼ばれています。
脳から全身へ指令を出す中継地点でもある“視床(ししょう)”という脳の部分は感覚を司る場所で、ここで出血が起こると手の指のしびれが起こると同時に口のしびれも起きるそうです。
視床は出血が起こりやすい部分のため視床で出血が起こるということは、他の部分でもいつ出血が起こるかわからない状況をあらわしています。
手と口のしびれがあるときは脳卒中の危険性を疑った方がよいです。
右脳と左脳のどちらかで起こるため片手にしびれが出ます。
しびれる指は様々だそうです。
治療法は入院をして検査・治療が必要になります。

■頚椎症性脊髄症(けいついしょうせいせきずいしょう)による手のしびれ
頚椎症性脊髄症(けいついしょうせいせきずいしょう)は頚椎の異常により神経が圧迫され起こります。
首の中でもすごく恐い病気で、最悪の場合には寝たきりになってしまうこともあります。
脊髄に障害が起きると最初は両手がしびれ始めます。
放っておくとさらに脊髄の圧迫が広くなって歩けなくなることもあります。
頚椎症性脊髄症は首を反らしたときにしびれが強くなり、両手に起こります。

●頚椎症性脊髄症かどうか見分ける方法
首を上に向けたときにしびれを強く感じるかどうかが頚椎症性脊髄症かどうか見分ける方法になります。
チェックするときは急に首を反らさないで、ゆっくりゆっくりと曲げてチェックしましょう。
首に異常がある人の場合、異常がある箇所で折れたように曲ってしまい脊髄が圧迫されます。
美容院で髪を洗ってもらったときにしびれが出て気付く人も多いそうです。

■頚椎症性脊髄症による手のしびれの治療法
・軽ければ首に装具をつけて安静を保ちます
・歩行障害が出るような重い状況になったら手術が必要になります