足のしびれ!閉塞性動脈硬化症、椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症

足のしびれについて!健康な人に起こるしびれは血液不足により神経が反応して起こります。閉塞性動脈硬化症:血液不足により起こる。椎間板ヘルニア:神経圧迫により起こる。腰部脊柱管狭窄症:神経圧迫・血液不足

■しびれについて
神経は痛い・熱い・しびれ・冷たいなどの感覚を脳に伝える役割をしています。
神経は感覚ごとに独立して存在していますが、しびれの神経はありません。
神経は血液不足にとても弱く、血液不足が起こるとデタラメな信号を出してしまいます。
デタラメの信号を送られると、脳はこれをしびれと認識してしまいます。
そしてさらに血液不足が進むと神経はすっかり弱って反応しなくなってしまいます。
これが正座などをしたときに感覚がなくなってしまう理由です。
痛いと感じる神経は他の神経より丈夫なため、他の神経が弱っても最後まで反応します。
しかし血液不足が進むと痛いと感じる神経も限界に近付きビリビリと痛いという反応を出します。
これがビリビリと痛く感じる原因です。
長い時間正座を続け、感覚がなくなってから正座を止めるとふくらはぎの血液がどっと増えあす。
するとそれまで弱っていた神経が反応しすぎてしまい大混乱してしまいます。

■閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)によるしびれ
閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)は、動脈の一部が動脈硬化などにより細くなってしまい、歩くとしびれが起きます。
日常生活を送っているときは、それほどたくさんの血液必要ではないので「しびれ」などの症状は出ませんが、歩き出すと血液が足りなくなり「しびれ」という信号で脳に異常を知らせます。
また足に起きているということは、脳や心臓でも動脈硬化が進んでいると考えられます。

■椎間板ヘルニアによるしびれ
椎間板ヘルニアは背骨と背骨の間にある椎間板が飛び出し神経を強く圧迫することで、しびれや痛みが起こります。

■腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)によるしびれ
脊柱管とは、背骨(椎骨)の中央にある縦方向の円筒状の空間で、この中には脊髄や馬尾神経がおさめられて強固に保護されています。
この脊柱管が骨や軟骨、じん帯などの変形によって狭くなり中の神経を圧迫することを脊柱管狭窄症と呼びます。
この疾患の特徴は間歇跛行(かんけつはこう)で、数分歩いただけで足がだるくなっりしびれたり、痛みを生じたりしますが、座ったりしてしばらく休むとまた歩けるようになります。
歩いて行くうちにまたすぐに痛みだしてしまい、歩いては休むということを繰り返してしまいます。
腰椎は前の方に反った形をしていますが、歩く動作の中で片方の足が後ろに残るとき反りが強くなり脊柱管が狭くなります。
馬尾神経が圧迫を受けると痛みが生じますが、圧迫から解放されると痛みがなくなり再び歩けるようになります。
脊柱管狭窄症は少し体が丸くなった状態で歩いた方が長い距離を歩けて運動が出来ます。
少し前かがみになると背骨の中の管が広がり血管の中の血流が回復します。
このため神経に栄養が行きわたるようになり「しびれ」が改善されます。
腰を少し曲げて足のしびれがなくなったら、それがその人にとって良い姿勢になります。
良い姿勢を保ちながら運動するのは、買い物用カートを使えば歩ける距離が伸びます。
こうした運動を続けると、痛んでいた神経がしだいに回復した症状が良くなる人もいます。
しびれない姿勢で神経をいたわる生活をするのがポイントです。
自転車なら自然に前かがみの姿勢になり運動を行うことが可能です。
また自転車に乗らずにつかまって押すだけでも効果があるそうです。

■椎間板ヘルニアによるしびれと腰部脊柱管狭窄症のしびれ
椎間板ヘルニアによるしびれは、座って休むとしびれや痛みが治り、自転車に乗ってもしびれません。
腰部脊柱管狭窄症のしびれは、立っていても座っていても休むとしびれや痛みが治り、自転車に乗っていてもしびれています。