尿もれの予防改善方法!

尿もれの予防改善方法!尿道過可動による尿もれは、膀胱(ぼうこう)の形が下に押されて尿道の位置がズレて起こります。骨盤底筋(こつばんていきん)を鍛えて予防。過活動膀胱(かかつどうぼうこう)による尿もれは排尿日誌を付けて予防改善

■尿道過可動による尿もれ
正常な人は尿道の位置がそれほど動かないのに対して、異常があると尿道が動いてしまい尿もれを引き起こしてしまいます。
リラックスしたときと、お腹に力が入ったときの尿道の位置がズレてしまうことが尿もれの原因とされています。
力を入れないときの膀胱(ぼうこう)に比べて、お腹に力が加わったときは、膀胱(ぼうこう)の形が下に押されて落ちた状態になります。
それも尿道に近い下の部分がおちてしまい、これにより尿道の位置がズレてしまいます。

■骨盤底筋(こつばんていきん)と尿もれ
骨盤底筋(こつばんていきん)とは骨盤の底にある筋肉で、お腹に圧がかかっても尿道がズレたりしないようにしてくれています。
骨盤底筋は二足歩行する以前は尻尾(しっぽ)を動かす役割をしていましたが、直立二足歩行するようになってからは内臓を支える役割を持ったと言われています。
この骨盤底筋が何らかの理由でゆるんでしまうと、ちょっとした腹圧でも膀胱が下がってしまい尿道から尿もれてが起きてしまいます。

■骨盤底筋体操 尿もれの予防改善
●イスに座って行う

イスに座ります
お腹・お尻・太ももに力が入らないようにして膣(ちつ)や肛門の周りの筋肉を縮めます
お腹の中に引っ張り上げるようにして行います
イスからお尻や膣(ちつ)がちょっと浮く感じになるように行うのがポイントです
まず2秒締めたら4秒ゆるめるを5回繰り返します
次に5秒「ギュッ」と締めたら10秒ゆるめるを5回繰り返します

●立ち姿勢で行う
イスなどを支えにして、立ち姿勢で行うとさらに効果的です

●寝る姿勢で行う
仰向けに寝てヒザを立てて行うとさらに効果的です

骨盤底筋体操は年齢に関係なく鍛えることが可能です。
尿道や肛門を締め、お腹の中に引っ張り込むようにします。
こうすることで普段は意識しにくい骨盤底筋に自然と力が入ります。
この動きを繰り返すと骨盤底筋の瞬発力と持久力が鍛えられます。

■尿もれ対策 ATV手術
尿道の真ん中に特殊なテープをゆるくはります。
これにより多少膀胱が下がったとしても、テープが作ってくれるくびれのおかげで尿もれが起きなくなります。
成功率は90%、2泊3日程度の入院、主に局所麻酔。

■過活動膀胱(かかつどうぼうこう)による尿もれ
過活動膀胱(かかつどうぼうこう)とは膀胱が勝手に縮んでしまい膀胱が暴走した状態です。
正常な人だと400ml程をらくらく溜めることが出来ますが、過活動膀胱になるとわずか20mlしか溜まっていないのに尿意が起きて尿もれを引き起こしたりします。
過活動膀胱の推定患者数は810万人とも言われています。
男女比は50%ずつ。
排尿回数が1日8回以上で、突然激しい尿意切迫感が週に1回以上あると過活動膀胱と言われています。
過活動膀胱のおよそ3分の2は原因不明ではっきりとは分かっていない状況です。

■排尿日誌を付けて過活動膀胱による尿もれ予防改善
おしっこをした時間や量を毎日こまかく記録します。
記録の中から一番多く排尿した量から、その人が我慢しても大丈夫な量が分かります。
過活動膀胱の人は、まだ十分ふくらみきっていないときに膀胱に収縮が起きて尿意を感じてしまいます。
そこでまだ十分溜まっていないということを排尿日誌を付けていくことで理解し、我慢できるところまで我慢をしていくと尿意がおさまります。
これを行っていくうちに少しずつ膀胱が広がっていくそうです。
1日の尿量が1500mlほどが適量になります。
毎日2000ml以上出ているのは少し尿が出過ぎになります。
水の飲み過ぎによってトイレが近くなっているのかどうかは、一度排尿日誌を付けてみると良いです。