眼の不思議!紫外線と光センサー!

眼の不思議!紫外線と光センサーについて
人の眼には赤・緑・青の3色の光センサーがあり、赤・緑・青の光センサーがそれぞれどれくらい反応するかで私達は何色かを判断しています。
人が見ている色のすべては赤・緑・青の3つの光の組み合わせでうまれるものです。
霊長類を除く哺乳類は2種類の光センサーを持つため、赤と緑の区別が難しくなっています。
馬や牛など哺乳類が見ていると思われるのが、赤と緑の区別がつかない2色の世界です。
赤・緑・青の3色を見分けることができるのは、哺乳類の中では人間を含む霊長類だけになります。

■魚の眼はどんな風に見えているのか
魚眼レンズは空気中では広い角度で物がゆがんで見えていますが、水中では私達が空気中で見ているように普通に見えています。
空気中と水中では光の屈折率が異なるため、水中では魚眼レンズの方が見やすくなります。

■鳥の眼はどんな風に見えているのか
鳥の眼は高性能で、人よりも7〜8倍の視力があると言われています。
一般に鳥は4つの光のセンサーを持っていて、赤・緑・青・紫外線の4つの組み合わせで色を識別しています。
鳥は通常のカラー映像に加え、紫外線の反射まで見ることができます。
鳥にとっては紫外線はエサを見つけるための手掛かりにもなります。

■紫外線と光センサー
私達人間には同じに見える色の花びらでも、鳥の眼には紫外線を反射する黄色と反射しない黄色とでは全く別の色に見えていると考えられています。
紫外線が見えるのは鳥だけではなく、魚類・両生類・爬虫類・昆虫類までもが紫外線が見えていると言われています。
紫外線が見えないのは脊椎動物では一部の哺乳類だけで、他の生き物たちは私達が普段見ている色合いに加え紫外線も色の一つとして見ているため、私達にはそうぞう出来ないほどのカラフルな世界で生きていると考えられます。

■モンシロチョウと紫外線
モンシロチョウを紫外線透過フィルターで見ると、オスは赤黒く見え、メスは紫外線に反射して白く見えます。
紫外線が見えることで交尾の相手が見つけやすくなります。

■人間はなぜ赤・緑・青の3色が見えるのか
我々哺乳類の祖先は夜行性の生物だったと言われています。
そのため夜行性の世界にはカラフルな色は必要なく、それよりも少しでも暗闇で有効な感度が発達したと考えられます。
当時の哺乳類にとって4色の光のセンサーを処理するのは、脳のスペースをより多く使うことになってしまいます。
それよりは他のことに脳を使った方が生存の上で有効だったと考えられます。
その後進化は進み、森で生活する霊長類が出現し、霊長類は木から木へ飛び移るのに必要な精巧な眼へと発達しました。
森は緑の葉が多いので、緑の中からエサとなる赤い果実を見つけるための赤・緑・青の3色の光のセンサーが発達したと考えられます。
その子孫である人間もまた赤・緑・青の光センサーを持っています。